瀧住電機さんにやってきた
1947年創業の瀧住電機工業株式会社(以下:瀧住さん)は、照明器具の取り扱いメーカー。自社でも照明器具を開発、デザインから製造・流通までを一貫して行っています。
当時より和風ペンダントやシーリングなどの製造を多く手掛けているため『和の瀧住』との呼び名もあるようですが、昨今に求められる照明器具の機能性やデザイン性など、市場ニーズに合った提案にも力を入れられています。
瀧住さん『他の照明器具にはないオンリーワンな商品提案をしたいと思ってます』
事務所に照明器具がたくさん飾られているので見せてもらいます。
まずはどんなお部屋にも合いそうな照明器具から…。
木目調が可愛い照明器具「リブラル」シリーズは、木目調の飾りがリバーシブル。
反対面は白い木目調になっており、お部屋の模様替えの時に、照明器具の印象も変えられる明かりです。
消灯時も華やかな見た目で上品なフラワーシリーズや、和室に似合うペンダントライトなど、使いやすそうな照明器具がたくさんあります。
しかし、天井にはオシャレ度の高い照明がひしめき合っていて、そっちに目が奪われてしまうなぁ。
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ステンドグラスやガラスタイルのライトは使いやすそうだし、好きな人にはたまりませんが、個性豊かなライトもあります。
瀧住さん『オンリーワンを目指しています。こんな照明があるの!?というものも積極的に弊社はどんどん扱います。
他との違いを見せたいんです。言葉に語弊がありますが、最悪売れなくてもいいんです』クレイジーな発言が出ました。「自分だけの」を探す人に寄り添う提案です。
「こういうの探してた!」なニーズって、独創的だったり隙間を狙わないと手に入らないと思うので。
筆者も心がけたいと思います。
ファイヤーフラワーを感じます。
角度によっては光の屈折でフヨフヨと動いているようにも見えます。
奥行があるように見えるのですが一般的な照明器具の厚さと変わらず、消灯するとツルツルのミラーボールのような姿に。予想外の姿!
最近は「部屋に溶け込む」という事で、ミラー仕上げの家電も増えていますが、照明器具だとミラーボールですね!
点灯時のオシャレ度がすごく高い。欲しいけど、どこに飾るのがベストなのか。
瀧住さん『ボクはトイレに飾りたいんですよね』
ファンキーなサニタリーが予想されます。でもきっとそうですね…好きな場所に飾ればいいんです!
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こちらは港町や海がテーマのカフェや、水道管が大好きな方に似合いそうな吊り下げ式照明器具。
吊り下げコードは手綱で覆われていて、長さは手綱をキュッと結んで調整できるんだとか。
おもわず回したくなるハンドルが付いていますが、飾りです。でも回せます。「ハンドルを見るたび回したくなる衝動に駆られるんだ」という方の欲求がちょっとだけ叶う照明です。
なぜちょっとなのかというと、とても軽い回し心地だったからです。筆者の欲求の2割が満たされました。
パステルカラーが可愛いですね。
セードの上に半透明の帽子をかぶっていますが、天井にも光を反射させる効果があります。
他にもセードの凹凸によって、内側で光の印影が波紋のように見えるシーリングライトなどなど、こだわりの照明器具がいっぱいでした!
あぁ、照明器具が欲しい。似合う部屋も欲しい。
製造現場に潜入です
完成品を堪能し、今度は製造現場にお邪魔します。
製造ラインの機械化をどんどん進めているという、名張にある大きな製造工場にやってきましたよ。
こちらで製造から組み立て、出荷までを一貫して行われています。さっそく中を見せていただきましょう。
金属プレス工程
組み立てる前には色んなパーツを作らないといけません。
金属プレス工程では照明器具の本体部分を作っており、4台のプレス機たちが素早く「プレス」や「穴あけ」を、無人で順番に完成させていました。
台に乗せられた白い丸い円盤が、一定の速度で水平に、右から左へと流れていきます。円盤だし俊敏だし、UFOみたいです。
凄い速さで作られていきますが、完成品は1つ1つ、人によって厳しいチェックがなされて、次の工程へと運ばれます。
樹脂成型工程
照明器具のカバー部分などの製造を行う樹脂成型工程現場で、またUFOのようなものを目撃しました。
あの空を飛ぶのは…鳥か?飛行機か? シーリングカバーです!
完成したシーリングカバーをアームで収集箱に運んでいる様子でした。
和風ペンダントのフレームも飛んでいます。こちらはパーツをカッターで切り落としているようで、パーツをポトリと下のごみ箱に落としてから収納しています。ずっと見ていられる…。
圧空成形工程
樹脂を空気圧で風船のように膨らませる圧空成形現場では、紙みたいな状態からお餅をぷくっ!って膨らませるようにしてシーリングライトのカバーを作っていました。
スクリーン印刷を行えば、ステンドグラスのような柄のシーリングや淡いバラ模様のカバーなど、華やかな仕上がりになります。
よく目にするシーリングライトは、最初は紙みたいだったなんて信じられませんね。
組み立て/検査工程
金属プレス工程や樹脂成型工程で完成されたパーツは、組み立て・検査工程へと運ばれます。
こちらには従業員の方と機械が一緒になって作業されていました。
機械が上手にねじ止めをしたりしている間に従業員の方が点検したり、工程をスムーズに進めるための作業を行ったりと、スピーディーに照明器具が組みあげられています。
ラベルを張ったりパーツを送り出す機械になんとなくときめきと愛おしさを感じる筆者です。
従業員の方と機械がそれぞれの役割をこなし、そうして少しずつ組み立てられた照明器具は、最後に点灯検査を受け、製品基準を認められれば出荷となります。
あ、光った!合格おめでとうございます!
完成した照明器具は、人の手で箱詰めされて、倉庫へと運びこまれて出荷されます。
高品質な製品を作るため、組み立て品も日々検査したりと、製造・管理を一貫して行なわれている瀧住電機さんの工場でした。ありがとうございました!
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シャンデリアやモザイクタイルランプ、本物のステンドグラスなど、鮮やかで華のある照明器具たち。
家具、小物、ファブリック、そして家電と、目線の高さほどか、目線より下のインテリアでお部屋の空間の彩りにこだわっている方は、天井まで空間範囲を広げてみてください。
こだわりの部屋を照らす明かりを変えるだけで、もっと素敵な部屋になりますよ。照明が必要なのはいつの時代も変わりませんが、瀧住電機さんはその時代の住宅環境に似合う製品の提案を、常々考えられて製品づくりを行っています。
使いやすい照明器具から「おっ!?」と思うものまで扱っていますので、お部屋に似合うかじっくり検討いただき、ぜひお買い求めください!2019.09.18 ぴよこ