【日本】
日本の消費について、2000年より輸入量、消費量とも安定しており、ほぼ700万袋の水準を維持しているとのこと。また、現在、生豆在庫は250万袋と高水準にあるが、消費実態を表す今年1月〜7月までの港湾倉庫からの出荷量は昨年とほぼ変わらず、東日本大震災があったにも係わらず、消費は安定しているといえる。昨年来コーヒー相場の高値が続いているが、品質維持、向上は非常に大事である。スペシャルティ市場は拡大している。
【米国】
不況と高値コーヒー相場が続いているが、トップスペシャルティコーヒーの消費は順調である一方、低級品を安値販売している所は苦戦している。金融緩和により小さなコーヒーショップの開店が見られ、SCAA会員数はこの4年間で初めて増加するだろう。まだ、スペシャルティ市場は伸びると思うが、原料高を考えると慎重とならざるを得ない。
【欧州】
南欧の消費は安定しており、北欧の消費は順調である。特にノルウェーの消費者はスペシャルティやオークションコーヒーをよく知っている。ドイツは大きな消費国であり、品質が良くなってきている。英国ではカフェの開店が続いている。この1年オーストラリアやニュージーランドからユニークなカフェが進出してきた。
【韓国】
コーヒーの歴史は浅く、1990年代末より市場は拡大してきた。2010年の生豆輸入金額は3.7億ドル(281億円)と増大し、本年1月〜8月までの輸入金額は4.33億ドル(329億円)となっている。小規模ロースターがスペシャルティ市場を牽引している。
【EAFCA】
アフリカの生産量は15-20%減少したが、コーヒー相場が高値となっているので回復が見込まれる。ケニアでは減産が続いているが、政府支援により生産量を従来の60,000トンに回復させる計画が進んでいる。また、タンザニアでも政府の5年計画により新しい地域を開墾し生産量を100,000トンに倍増させる計画が進んでいる。5〜6年前、生産者はあまり品質を重視していなかったが、現在は品質を重視する農園が増加している。第9回EAFCA会議は2012年2月16日〜19日、エチオピアにて開催される。