
嘉島町は、熊本市の南部に位置し、九州山地に源を発する緑川の中流域にあり、町の周辺を加勢川、矢形川などに囲まれ、東西に長く伸びた田園地帯です。 町の東部には、日湧水量13万m3の「水郷 浮島」があり、広々とした田園を潤しています。
「水ある所に人住む」といわれるように、国指定重要文化財の「井寺古墳」など、早くから歴史と文化が芽生えましたが、川に囲まれたこの地域には、水害との闘いの歴史もありました。
河川改修とあいまって住民はこれを克服し、現在は「水の郷」づくりに取り組んでいます。
「嘉島湧水天然プール」は、木枠で囲って、地域の人々の「和」の場であった泳ぎ場を本格的プールとしたものです。
プールはすべて木製で、小石を敷きつめ、周囲からは何万トンもの湧水が湧いています。
潜ると川から溯上してきたアユ、カワムツ、オイカワ等がみられ、「魚に泳ぎを教わるプール」というのが別名です。
湧水域では、今なお、水場(洗い場)がそのまま利用され、野菜や米とぎは上流、洗濯物は下流という不文律が守られ、住民のコミュニケーションの場にもなっ ています。
これらは地域の誇りであり、心をつなぐコミュニティのシンボルです。
地域では、湧水群を保全し、水辺の美化のため湧水保存会(昭和40年代に発足・410 世帯)を組織しており、水辺の清掃や植栽などその活動は活発です。
水は人と自然に必要不可欠なものであり、「水と人とのかかわり」、「水を活かす取組み」は町民が常に心に抱いている思いであり、「清水湧き 心ふれあう 嘉島町」をキャッチフレーズに「水の郷」づくりに取り組んでいます。
寺の下湧水
浮島
緑川
サントリー九州熊本工場
加勢川
広がる田園
地域の活性化のため
福祉の向上のため
環境保全のため
教育の推進のため
文化の保全のため