コンロ、バーナー、ランタン等の動力となる燃料。
アイテムや用途にあわせてしっかりと準備するのが、快適なアウトドアへの一歩です。
燃料のよくある疑問
初心者向けの燃料はどれ?
バーベキューやデイキャンプなど、手軽に楽しむものなら、木炭が最も簡単。火が着きやすいよう、着火材を一緒に持っていきましょう。
現地で薪を拾う場合は、生木や湿ったものではなく、乾燥しているものを選ぶ事。
廃材などを持っていくなら、防腐剤や接着剤などがついていないか注意が必要です。
燃料はどれくらい持っていけばいい?
ホワイトガソリンの場合、ツーバーナーなら1リットル缶ではなく4リットル缶を購入しておきましょう。
LPガスは、必要なサイズのものが2セットあれば十分。
BBQグリルなどに使う炭は、調理時間によっても変わりますが、家族4人1食分で3kgほど用意しておけば安心です。
ホワイトガソリンと自動車ガソリンは同じ?
ホワイトガソリンは精製度合が高く、不純物はほとんど入っていません。
しかし自動車用ガソリンには、エンジンをパワフルに動かすため、さまざまな不純物(添加剤)が入っています。
ですから、自動車用ガソリンを燃料に使うと、不純物でジェネレーターが詰まり、ランタンやストーブが機能しなくなってしまうのです。
また、一部の安いホワイトガソリンも、同様に不純物が多いものですので、ジェネレーターを詰まらせる可能性があります。
ですから、燃料は純正のホワイトガソリンを使うようにしましょう。
ホワイトガソリンの使用期限は?
ホワイトガソリンの使用期限は、基本的にありません。
湿度の低い冷暗所に保管しておけば、いつまででも使うことができます。
ただし、一度開栓されたものは当然空気が入り、この空気中には水分も含まれています。
湿度の高い場所で保管すると缶が錆び、そこからガソリンが漏れる恐れがあるので危険です。
寒暖差の激しい場所で保管をすると、同様に錆びてガソリンが漏れてしまうことがありますし、夏から冬にかけての気温差などで缶の中で結露し、水分が混ざることがあります。
また開栓時に異物が混入したり、紫外線があたる高温状態で保管されたりすると、ガソリンが変質する場合もあります。
燃料タンクいっぱいになるまで入れてもいい?
燃料を入れすぎると空気圧をかけるスペースがなくなり、不完全燃焼の原因となります。
タンク8分目(燃料が燃料注入口からあふれない程度)を目安に入れてください。
燃料を入れたまま燃焼器具を移動しても大丈夫?
空気圧を抜き、燃料バルブ、ポンプノブ、燃料キャップがそれぞれ閉めてある状態であれば、燃料を入れたまま移動しても大丈夫ですが、移動中にそれぞれのバルブが開かないように注意してください。
タンク内に燃料を入れたまま保管しても大丈夫?
短期間であればとくに問題ありませんが、ホワイトガソリンの保管同様、タンク内の結露による錆や万一の燃料もれを避けるため、できるだけ余った燃料は抜き取るか、使いきることをおすすめします。
燃料の抜き取りには、残ガソリン抜き取りポンプを利用されると便利です。
LPガスカートリッジの寿命はどれくらい?
未使用、キャップをした状態でのLPガス自体の成分は変化しません。
問題はLPガスを入れている容器です。 保管状態、場所により、錆が出て漏れの原因になる場合があります。
またキャップをしないで保管するとバルブ内のゴムが紫外線などの影響により変質する場合がありますので、必ずキャップをし、高温多湿を避け、40℃以下の冷暗所に保管してください。
海外のLPガス燃焼器具は国内で使用できる?
使用できません。
日本では液化石油ガス法により義務づけられた基準・検定に合格した製品のみが販売・修理を許可されています。
炎の勢いが弱くなった気がする。
ガスカートリッジタイプの燃焼器ではガスが残り少なくなってきているかもしれないので、その場合は新しいカートリッジと交換してください。
また、バーナー炎口部やノズル部にススなどが詰まっていても炎が弱くなったり安定しなくなったりするので、目づまりを取るか点検・修理を依頼してください。
LPガスは燃料の性質上、連続使用すると気化熱を奪われ火力が弱くなる場合もありますが、これは本体の故障ではありません。
燃料に関する用語集
- LPガス
- 液化石油ガスのこと。
一般家庭ではプロパンだが、アウトドア用のガスは主にブタンが使われる。カートリッジなどに圧縮した液状で封入されているため、持ち運びが比較的安全で、点火作業も簡単なことから近年多用されている。
- 着火剤
- 火を起こすための種火や、ストーブのプレヒート用などに用いる燃料のこと。
素材としては、固形あるいはジェル状アルコール、含湯チャコール、ろう紙などの素材がある。
- ホワイトガソリン
- 原油を精製する過程で作られる無添加、無着色(灯油との混同をさけるため薄く着色している場合もある)のガソリン。
アウトドア用はさらに精製してカーボンなどの発生を抑えている。
低温でも点火しやすく火力も安定しているので、登山家は古くから愛用されている。
- 薪
- 焚き火や薪ストーブの燃料。
- 練炭
- 石炭に木炭を混ぜて円筒形に固めた炭。
練炭は燃焼時に一酸化炭素を発生するので、必ず換気の良い場所で使用し、テント内では絶対に使用しないように注意が必要。