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今日のメニューは人それぞれ。だからこそ、様々なシーンに対応できるよう、幅広い種類をご用意しました。
使い勝手よく、楽しい食事の席を演出します。

クッキング用品
のマメ知識

ダッチオーブンの基礎知識

焼いたり、煮たり、蒸したり、と何でもできる万能鍋として、近年、人気急上昇中のダッチオーブン。
鋳鉄のごくシンプルなアイテムだが、シンプルだからこそ奥が深い!その不思議な魅力に迫ります。

ダッチオーブンの取扱い

シンプルだからこそ奥が深い

とっても重くて頑丈そうに見えるダッチオーブンですが、実は意外とデリケート。いい加減な扱いをすると、簡単に壊れてしまうことがあります。

まず注意したいのは取り扱い。投げたり落としたりすると、衝撃でヒビが入ってしまうこともあります。運搬時はしっかりと持ち、落としたりしないように注意しましょう。

鍋が熱いうちに水をかけてしまうのもヒビの原因になります。早く片づけたいからと、熱いまま水をかけて冷ましたりせずに自然に冷めるまで待ちましょう。

おいしさの秘密

ダッチオーブンのおいしさの秘密

ダッチオーブンでおいしい料理が作れる理由は、その素材「鋳鉄」にあります。鋳鉄は蓄熱量が高く、保温性に優れているのです。 しかもダッチオーブンは非常に肉厚なので、食材を置いてもそこだけが冷めるということがありません。常に一定の温度が保てるので焼きムラも少なく、表面を焦がさず中まで十分に火を通すことができるのです。

もうひとつの理由はフタ。12インチなら3kg近くある重いフタは、中からの蒸気で浮くことがなく内部の圧力を逃がしません。

また、重いフタのおかげで本体とフタの間に水の膜ができ、ウォーターシール効果により密閉性がアップします。圧力鍋と同じ状態を生み出してうまみを凝縮してくれるのです。

ダッチオーブンの収納&保管方法

水分をタップリと使う煮物料理は、弱火でじっくり調理するのがポイント

「焼く」「煮る」「炒める」など、何でもこなせるダッチオーブンですが、使い方を間違えると上手に調理ができません。料理によって使い方が変わることを覚えておきましょう。

煮物料理はほかの鍋と同様、はじめから食材を入れてグツグツと煮ればいいだけです。
しかし、オーブン料理を行う際は、あらかじめオーブン内を高温にしておく必要があります。一気に食材の表面を焼き、うまみを閉じこめてしまわないとおいしい料理は作れないからです。

また、ベーコンエッグなどの炒め物やステーキなどの焼き物は、フタを裏返してフライパンのように使うと便利でおいしく仕上がります。

炭火を使った温度管理のコツ

温度管理のコツ

ツーバーナーを使うと比較的簡単に調理できますが、ダッチオーブン料理の醍醐味は、やっぱり炭で調理すること。そこで重要になってくるのが火加減です。これがうまくいかないと、せっかくの料理を丸焦げにしてしまう場合もあります。

まずは、大きさが均等で火力調節がしやすい「豆炭(チャコールブリケッツ)」からチャレンジしてみるといいでしょう。この炭なら個数を目安に温度を調節することもできます。

「3アップ・3ダウン」という方程式があり、フタに載せる炭の数を「ダッチオーブンの直径(インチ)+3個」、下に置く炭の数を「ダッチオーブンの直径(インチ)-3個」にすると、内部温度が約150℃になるというものです。

でもこれは、あくまで目安。気温や風などによって温度は変わってくるので、状況に応じて対応しましょう。

アクセサリーの上手な使い方

ステンレスプレート

ダッチオーブン本体だけでもたくさんの料理が楽しめますが、アクセサリーを追加することで、さらに料理のレパートリーを増やすことができます。

まずは「ステンレスプレート」。脚のついた網で、ダッチオーブンのそこに敷いて使います。これがあると「茶碗蒸し」や「プリン」などの蒸し料理が楽にできます。直接置くことによって焦げてしまうオーブン料理も、これを使えば焦がす心配はありません。

次に「エクストラスペーサー」。これはダッチオーブンのフタ置きや「スキレット」「コンボクッカー」など、脚の付いていないダッチオーブンの台として使えます。
また「ステンレスプレート」と組み合わせて、さらに底上げして使うこともできます。

ほかにもいろいろなグッズがあります。上手に使いこなして、レパートリーを広げてみましょう。

エクストラスペーサーの使用例

ダッチオーブンのシーズニング(慣らし)

買った直後のダッチオーブンには、錆止めのワックスが塗られています。使う前には必ずこれを落としておきましょう。
この作業をシーズニング(慣らし)といい、手順は次の通りです。

手順1

まず水を張ったダッチオーブンを火にかけます。水が42℃前後になったら火から下ろし、中性洗剤とタワシでよく洗います。このときに使うタワシは、金属製以外のものを使うようにしてください。

手順2

洗い終わったら布で水分を拭き取り、その後、空の鍋を火にかけてよく乾燥させます。そして、オリーブオイルなどの植物性油を塗り込み、鍋を再び火にかけます。煙が出る直前に火を消して、ダッチオーブンが温かいうちに油を拭き取ります。

手順3

手順1と手順2を2回繰り返し、3回目の手順1を行ったら香味野菜を炒めます。こうすることで、鉄臭さを取ることができます。炒め終えたら余分な油を拭き取り、再び油を薄く塗ります。そして火にかけ、煙が出る前に火を消して冷まします。油は内側だけでなく、外側や脚、フタにも塗っておきましょう。

ダッチオーブンのメンテナンス

重くて頑丈そうに見えるダッチオーブンですが、実は意外とデリケート。水気に弱く、衝撃が加わると、すぐに割れてしまいます。また、まだ熱いうちに水をかけるとヒビ割れの原因になるので注意。

手順1

使い終わったら、ダッチオーブンに水を張り、沸騰させます。そして、冷めてからタワシで水洗い。
このとき洗剤や金属製のタワシを使うと、せっかくシーズニングした油が取れてしまいます。

手順2

きれいに洗ったら水分を拭き取り、火にかけて乾燥させます。

手順3

しっかりと乾燥したら油を塗ります。内側だけでなく、外側や脚、フタにも油を塗らないと、そこだけ錆びてしまいます。

ダッチオーブンの収納&保管方法

収納&保管方法

メンテナンスをきちんと行っても、収納や保管の方法が悪いと錆びてしまいます。そんなことにならないためにも、次のような収納&保管を行いましょう。

ダッチオーブンが冷めたら、専用の収納ケースに新聞紙を敷きます。その上にフタを置き、さらに新聞紙をかぶせます。そこへ本体を伏せて載せればOK。新聞紙が湿気を吸ってくれ、サビの発生を防いでくれます。

長期間保管する場合は、本体内部に新聞紙を詰め、本体とフタのあいだに割り箸などを挟んで隙間を作り、風通しがよく湿気の少ない場所に保管しておきましょう。

スモークチップの種類

スモークチップはチップタイプとウッドタイプの2種類

ダッチオーブンだけでなく、スモーカーやオーブンなど、今まで「焼く」だけだったアウトドアクッキングの枠を超えたアイテムが、人気を集めています。

スモーク・燻製と聞くと、なにか難しいように思いますが、せっかく外で思いっきり火を使い、煙を出して料理できるなら、ぜひ挑戦してほしいもの。
ただ燻すだけでなく、チップなどの燻製材にもこだわって、自分好みの色・香りで素材を彩ってみてはいかがですか?きっとその楽しさ、おいしさに、はまってしまうはずです。

燻製材には、一般的なチップタイプと、スモークウッドといってチップが一本の棒状になったタイプがあります。一概にどちらがいいとはいえませんが、初心者であればチップがおすすめです。

ヒッコリー

香りがよく、肉・魚介類のどちらにも合う。欧米ではもっともポピュラーで、ベーコンやハムなどの香りづけによく使われる。

サクラ

もっともポピュラーで、人気の高い燻製材。
強い香りで、素材の臭みを取ってマイルドに仕上げてくれるが、クセがない。どんな食材にも合うので、手軽に使えるビギナー向けのチップ。

ナラ

タンニンを多く含んでいるので、素材への着色が早い。
マイルドな香りなので、魚介類によく合う。

ブナ

燻製材の中でも、一級品。タンニンが豊富で、早くキレイに色づく。やや渋味があるが、香りはスッキリしていて、魚介類にピッタリ。

リンゴ

果樹独特の甘い香りでマイルドな仕上がりに。色づきも香りも弱く、クセがないので、鶏肉や白身魚などの淡白な食材に合う。

クルミ

香りがよく、素材を選ばず幅広く使われる。材質としては、燻製材の中でもかなり硬い。

コンロ上のアイテム選び

はじめからコンロについていた鉄板や網を使っている、そんな人が多いんじゃないでしょうか。
でも、せっかくだから料理に合わせて、アイテムも変えてみませんか?

コンロ上のアイテムは網タイプ、プレートタイプ、グリドルタイプなど。

クッカーの形状

浅い鍋を選ぶ

開口部の広い浅いタイプの鍋は、調理がしやすいのが一番のメリット。
お湯を沸かすにも、コトコトと煮込む料理にも幅広く対応します。 かき混ぜたり、具を入れる際にも、ラクラク。また、直接食器として使うときも、具をすくいやすく、食べやすいのでお子様連れにピッタリ。

浅い鍋は多様な調理をしやすい

深い鍋を選ぶ

縦に長い形状の深いタイプの鍋は、移動の際にガスカートリッジや小型のストーブを収納することができて便利。
縦長のカタチは、ザックなどに入れるときもスッキリと収まる、優秀なカタチです。

深い鍋は移動時の収納に便利。

上手なパーコレーターの使い方

パーコレーターをよく理解している人が少ないようで、上手に淹れられないからヤカン代わりにしか使っていない、なんて人も多いようです。そこで今回は「上手なパーコレーターの使い方」を紹介します。

バーコレーターの抽出の仕組み

ストレーナーとバスケット

パーコレーターは循環式のコーヒー抽出器具です。

沸騰したお湯がストレーナー(内に入れるろ過器)底部の穴からパイプを通って上昇し、粉の入ったバスケットに落ちてコーヒーを抽出します。抽出されたコーヒーは、お湯と一緒にパイプを上昇し、再びコーヒーを抽出します。

このような循環式の抽出方法のため、長時間火にかけておくと余計な成分まで抽出してしまい、コーヒーがおいしくなくなってしまいます。

パーコレーターはアウトドア向き

パーコレーター

独特な抽出方法のため「パーコレーターで淹れたコーヒーはおいしくない」という人もいます。確かにドリップで淹れたコーヒーのほうが香りもいいし、味にも透明感があります。

しかし、コーヒーが飲みたくなるのは涼しい季節。アウトドアでドリップコーヒーを淹れると、淹れるそばから冷めていってしまいます。せっかく体を温めようと淹れたコーヒーも、これではおいしく感じません。

でも、パーコレータならアツアツのコーヒーが出来、体も芯から温まります。

上手なコーヒー豆の選び方

コーヒー豆は粗引きが鉄則!!

「パーコレーターで淹れるコーヒーはおいしくない」という人の中には、豆の挽き方を間違えている人もいます。

パーコレーターでコーヒーを淹れる場合には粗挽きが鉄則。ドリップなどに使う中挽きで代用すると、コーヒーに粉が入り込んでしまうだけでなく、余計な成分が出ておいしくなくなります。

豆の焙煎は深煎りフルシティロースト以上がおすすめです。煎りが浅い豆では、酸味などが強く出すぎておしいくできません。

上手なコーヒーの淹れ方

1.カップ数分の水を本体に入れ、強火にかけて沸騰させます。

2.沸騰したらいったん火を止め、コーヒー豆を入れたストレーナーを入れます。
コーヒー豆の量は、カップ数分よりも多めに入れるのがコツです。5カップ分淹れる場合は、6~7カップ分のコーヒー豆を入れるといいでしょう。

3.弱火にかけてコーヒーを抽出します。
4.ふたのツマミからコーヒーのできあがりが確認できますので、色が濃くなってきたらできあがり。目安は約4分。

あまり長く火にかけていると、煮詰まっておいしくなくなってしまいます。
また、パーコレーターで上手にコーヒーを淹れるコツは、少なめに作らないこと。味の好みは人それぞれですので、これを参考に自分にあったローストや豆の量、抽出時間を研究して、お気に入りの1杯を見つけてください。