オフィス家具の中で、選ぶのが最も大変なのがイス。
特に、オフィスチェアというデスクワーク用のイスです。 というのも、各メーカーが会社の威信をかけて、こぞって開発資金を放り込むのがオフィスチェアだからなのです!

そのためピンからキリまで多種多様。 デスクワークでは最も身体に影響のある家具ですので、良い物を選びたいですよね。 というわけで、イスにうるさい店長吾郷(あごう)がオフィスチェアについて徹底解説!


【背】 【座】 【肘】 【脚】










一般的に、背の高い物が「ハイバック」、背の低い物が「ローバック」と言われていますが、明確に「何cmから上がハイバック」と決まっているわけではありません。
サイドフィットのハイバックは、AGATA/Sのローバックより背が低いですしね。
で、座っていて楽なのはやっぱり大きい方です。特に背の高い方はハイバックがオススメですね。


ローバック
ハイバックと比較して、背の低い物をローバックといいます。
メリットは、視界が広くなること、安価なことです。
ローバックでもOA-2105は背のあたり方が良く、「安くても物が良いイス」をお探しの方には一番にオススメしています!



ハイバック 個人的には、肩甲骨の上まで背もたれがあると、ゆったり座れる安心感があります。「ゆったり感」で選ぶなら米メーカーのシンクチェアがオススメ!
ヘッドレスト ヘッドレストとは、首や頭を支える部分のこと。角度や高さを調整できる物もあります。ヘッドレスト付きの物はグレードが高く見えます。
オフィスチェアで仮眠をとりたい方は必須!エルゴヒューマンは自分も自宅で愛用中!







ロッキングとは、ひと言で言えば後ろに倒れる機能。DUORESTのDR-7500Gはこんなに倒れます!

背のみロッキング
一番シンプルなロッキング。ほとんど全てのオフィスチェアはついています。
ロッキング強弱調節 ロッキングの強さを調節することができます。これもほとんどのイスにはついている機能ですが、知らない方が多い機能。座面の裏側に、手で回せる調節ネジがついているものが多いです。
体重が軽い方が、固く調節されたイスに座ると、全然後ろに倒れません。これを調節するだけでもだいぶ楽な感じになりますよ! 自分は、体重一杯にもたれても倒れきれない固さが好きです。



ロッキング固定 店長イチオシ! 背を倒れないようにできるので、集中してひたすらデスクワークをする人にオススメ!吾郷は、この機能がないイスは絶対に使いません!
コクヨのトレンザは、好きな角度で角度を固定できる優れもの!


シンクロロッキング 背もたれだけではなく、座面も一緒に傾く機能。普通のロッキングよりも、楽な力でロッキングでき、ゆったりくつろぐことができます。
ナイキのフィーモはこの機能が付いているのに、お手頃価格。








左上の写真のように、イスの背面の腰のあたりにあるのがランバーサポート。
背骨が正しくS字カーブを描けるように腰を支える機能。
腰の部分だけ、帯状のクッションが付いているような形の物が多いです。
左上の写真は、わかりやすくデザイン的な特徴にもなっている、コクヨのフォスターです。

上下調節
腰のちょうど気持ちの良い場所に、調整できる機能。
この機能がないランバーサポートは、ただの飾りと思って間違いありません。
それくらい重要な調整機能です!


深さ(強さ)調節 背骨の形状は人それぞれ。それぞれに合うようにランバーサポートの“出っ張り具合”を調整できるものもあります。通常は2段階調整の物がほとんどですが、イナバのXair(エクセア)は空気圧で無段階調整ができる、最高のランバーサポートを持っています!







結局のところ、「全ての人に合うイス」というのは存在しません。
ですが、「自分に合うように調整できるイス」というのは存在します!
調整することで座り心地が大きく変わる、座面の調整の紹介です!

上下調節
今や全てのオフィスチェアについている標準機能。ヒザの角度が、90度〜100度くらいにおさまるように調整するのが適正の高さ。本当は、机の高さも調整できるといいですね。コクヨのアリオスデスクは、高さ調節できるデスクです。


深さ(強さ)調節 「足のむくみ」にお悩みの皆様、朗報です。
足のむくみは、大腿部(つまり太もも)裏側の圧迫によって、血流が悪くなることで起こります。それは、イスの座面が前に出すぎている(左写真)場合に起きやすい現象です。また、逆に座面が後ろ過ぎる(右写真)のも脚が疲れる原因になります。こういった座面の奥行きを調整できるイスというのも、あるのです!


ちなみに、世の中には女性専用のオフィスチェアという物があります。それが、イトーキのカシコチェア。女性必見です!





高機能チェアや、海外メーカーのイスは比較的座面幅が大きい物が多くあります。 小柄な方が大きなイスを使うと、肘の位置が合わないなどの問題が出てくる場合があります。逆に大柄の方が小さなイスをご使用の場合、窮屈に感じるようになります。体格に合わせたイスを選ぶのがポイントです。国内のオーソドックスなチェアの場合、幅47cm前後が標準です。
左の写真は米スチールケース社のThinkチェア、右はコンパクト設計がウリのコクヨ・サイドフィットチェア








一般的な素材で、一番人気のある素材です。布張りでも、使われる布によっては手触りが異なるなど、特徴があります。特殊な用途でなく、特にこだわりがなければ布張りで問題有りません。

ビニールレザー ビニールレザー、合成皮革、PVC、オレフィンレザーなど色々と種類がありますが、人工的に作られた素材です。
一般的には汚れを拭き取りやすいという特徴がありますが、抗菌性や防汚性、導電性など機能的なメリットがある物もあります。
病院や薬局に好まれるのはこちらの抗菌性ビニールレザータイプのOA-2105

本革 張り地の中では最もステイタスを感じられる高級素材。社長様のイスの他、高額な商談が
どういった動物の革が、どう加工されているかで値段が変わります。
ちなみに、「レザー」と言うと家具業界では「ビニールレザー」の事を言い、
「レザー」は「革」ではありません。

シンプルでシャープな高級感のあるコクヨ・フィロソフィー。


メッシュ 最近の流行で、各メーカーが次々とメッシュ素材を使ったイスを作っています。多くの場合は、背もたれがメッシュで座面は布張りのクッションタイプというものですが、エルゴヒューマンは珍しく背も座もメッシュです。
デザイン面の良さ、通気性の高さ、クッションにはないメッシュ特有の弾力性が特徴です。










イスの構造の中で、手の動きに最も影響があるのが、肘。
肘の選び方は、「どうやって仕事をするか」で判断します!

肘無し
狭いオフィスでは、肘があると立ち座りに邪魔になる場合があります。立ち座りの多い方は肘無しの方が都合がいいかもしれません。個人的には肘無しのイスの方が好きです。
固定肘 イスに深く腰掛けて、じっくり考える場合には肘がある方が落ち着きます。
ただし、肘が邪魔をして机の下に入らない場合がありますので、ご注意を。
高さ調節 使いやすい高さに調整することができます。通常の固定肘の高さでは、低いと感じる人の方が比較的多いようです。
左右調節 肘を左右方向に角度を調整できるタイプもありますが、もともと幅広のイスで、通常の肘の角度(まっすぐ)では肘が遠く感じる場合には、角度の調整が有効です。






一般的なビジネスチェアはほとんどが樹脂脚で、デザイン重視の高級チェアには金属脚のタイプがあります。
強度については、たしかに金属の方が丈夫ですけども、樹脂製でも十分な強度があるのでご心配なく。
コクヨのウィザードのように、樹脂脚と金属脚の両方のバリエーションがある物もあります。

樹脂
金属に比べると安価です。樹脂製でも強度は全く問題がありません。
金属 高級感を感じさせるデザインの物で、光沢性のあるクロームメッキや、マットな質感のアルミダイカストのもの、塗装をかけたものなどがあります。





ソフトキャスター
(固い床用)

フローリングやタイルなどに適したキャスターで、床を傷つけにくくなっています。
また、あまり転がりすぎないように工夫されているタイプもあります。

ハードキャスター
(カーペット用)
カーペットでも移動のしやすいキャスター。

区別がない 固い床でも柔らかい床でも使えるようになっているキャスター、ということなのですが、現実的にはどっちつかず…。ちなみに、毛足の短いタイルカーペットのような物の場合は、どんなキャスターでもほとんど大丈夫です。



オフィスチェアの選び方、わかって頂けたでしょうか?

自信のない方は、ぜひ吾郷(あごう)までご相談下さい!
(話が長くなりますがご容赦下さい!)

その時には、どんなお仕事をされているとか、
オフィスの広さは広いとか狭いとか、
好きな色はなんだとか、
腰痛があるとか肩が凝るとか、
今どんなイスに座っているとか、
予算はどれだけとか、

そういったことを教えて下さい!

あなたにピッタリのオフィスチェアを探してみせます!

え?これだけ多いと余計わからない??
次回は、スタッフが選ぶマイ・ベスト・オフィスチェアをご紹介!
この中から選べば、ハズレはありません!!お楽しみに!