今月より、12回に分けてオフィス家具の選び方から搬入までの流れを解説していきます。
実際に、私達プロの人間が行う手順をもとに、一般の方でも自分でできるやり方を説明していきますので、ぜひこれを参考にオフィスの設計を考えてみてください!
メジャー…10m程度のもので、幅が2cm以上あるもの。2個あると便利。
バインダー…あると便利。紙は方眼の入ったレポート用紙がおすすめ。
3色ペン…書いても消せるフリクションペンが便利!
補助員…作業は断然2名で行うほうが簡単です。
定規…最後に手描きで図面を書く場合に必要。パソコンで作る場合は不要。
電卓…足し算・引き算で距離を出す場合など、何かと使う。暗算が得意な人は不要!
ちなみに、私達はこういった道具も使います。
レーザー距離計…一瞬で正確に距離が測れる道具。
三角スケール…縮尺に合わせて6種類のメモリがついた定規。
部屋のすみに立って、今から測る部屋の「形」を、ざっとフリーハンドで書きます。
左右の位置関係などは、できるだけ正確に書いているほうがのちのち助かります。
線はまっすぐでなくても、左右の位置関係はできるだけ正確な方があとから見た時に混乱しません。たとえば、左側にはドアがあり、その向かい側に柱がある場合、図面上では大きく位置が変わらないように気をつけましょう。
順番に、メジャーを使ってサイズを測っていきます。測った数値は、さきほどフリーハンドで書いた図面に書き足していきます。
1人でやると道具を持ち替えながら作業することになるので、測る人と書く人に分かれて書くと作業が早く進みます。
できるだけまっすぐ測りたいので、床面を利用しながら測ります。
壁面にある手すりや配電盤には注意しましょう。
床や壁面を利用してまっすぐ測る。
柱は、メジャーの端を引っ掛けて図ると正確に測れます。
測ったら数字を書き入れていきます。
レーザースケールを使えば、早く正確に測ることができます。
パーテーションを入れる場合や、背の高い収納庫を入れる場合は天井の高さも測っておきましょう。
高さをメジャーで測るときは、メジャーが「逆Uの字」になるように持ち、Uの底の部分が天井に近づくように伸ばし、またメジャーの先端部分は床に着くように伸ばしていき、Uのそこが天井に当たる位置の数値を読みます。
梁(はり)がある部分やエアコン・照明など、天井に障害物がないかも確認しておきましょう。
すでに机や収納庫などが入っている場合は、そのサイズも測っておきます。
特に、机の高さや収納庫の奥行きは、追加で購入するものとサイズが合っていないと使いにくいので、測っておきましょう。ほとんどの家具はJISでだいたいのサイズが決まっていますが、中には旧JIS仕様のサイズのものもあります。
旧JISサイズは買い足しにも困ることが多いので、どこかのタイミングで入れ替えをおすすめします。
旧JIS | JIS | |
---|---|---|
デスク | 幅915×奥行635×高さ740mm 幅1060×奥行730×高さ740mm | 幅1000×奥行700×高さ700mm 幅1200×奥行700×高さ700mm |
書庫 | 幅880×奥行380〜400×高さ880mm 幅880×奥行380〜400×高さ1760mm | 幅900×奥行400〜450×高さ色々 |
簡単な図面でしたら、ここまでに書いたフリーハンドの図面を使えばいいですが、一部屋くらいの大きさになるときちんと縮尺を考えた図面を書いてみることをおすすめします。
手描きで書く場合は、方眼紙に書いていきます。1cm=1mという縮尺で書けば、いわゆる「1/100」という一般的な縮尺になります。
Excelを使って図面を書くという方法もあります。
いかがでしょうか?
まずは何よりも、より正確な図面を書くことが一番です。
間違った図面をもとに考えると、いざ家具を入れるときに「スペースに入らない」などの問題が出てくることも…。
センスの良いオフィス設計の、大事な第一歩ですので、きっちりと作っていきましょう!
イスの後ろってどれだけスペースを空けておけばいいの?
動線の考え方って?
そんなスペースの取り方の基本を、解説していきます!