焙煎の鮮度にこだわる。
焙煎の鮮度にこだわる。

料理は調理してからの時間を重要視します。

料理同様にコーヒーもタイミング、つまりそのコーヒーがいつ焙煎されたのかは、美味しいコーヒーを考える上で欠かすことが出来ない情報です。それはコーヒーの味わいに影響するからという理由だけではありません。

焙煎の鮮度は、コーヒーの最大の魅力である香りと密接に関係しているからです。

コーヒーは生豆のとき、二百種類ほどの香りの成分を含んでいます。しかし生豆のときの香りは、決して心地よい香りではありません。この生豆に焙煎という熱加工処理を加えることで、七百種類以上の香りの成分を発生させます。

このときに発生した香りの成分が、私たちが好むあのコーヒー独特の香りを生み出しています。

保存状況にもよりますが、コーヒーを焙煎してから2ヶ月も3ヶ月も時間が経過してしまうと、コーヒー豆の成分が時間の経過ととも変化し、味を劣化させていきます。

ここで問題となるのは味の劣化よりも、時間の経過とともに香りの成分が失われていくことです。

焙煎したコーヒー豆は、焙煎直後から二酸化炭素を放出します。コーヒー豆が二酸化炭素が放出している時に、あの独特な香りを強く感じさせてくれるわけです。

焙煎してから長期間経過することでコーヒー豆の香り成分の総量が減り、コーヒーの香りは感じなくなります。香りを弱く感じたとしても、それはコーヒー豆の残り香であるため、どうしても香りの強さは感じられません。

香りは想像しているよりも味に影響を及ぼします。

たとえば香りのなくなったうなぎや松茸は仮に同じ味わいがあったとしてもその評価は下がってしまうはずです。人がコーヒーを美味しく感じる要素の大部分は香りであると言っても過言ではありません。

コーヒーは、強い香りが放っている間こそ、その銘柄の持ち味が生きていると言えます。

私はコーヒーに関しては、その銘柄の持ち味を生かした味わいこそ美味しいと考えています。

その銘柄の持ち味を存分に楽しんでいただきたいから私はコーヒーの焙煎の鮮度にこだわっています。

これからも私たちが会員の方にお送りするコーヒーの焙煎の鮮度には、こだわりを持ち続けたい。

その考えを貫き通したコーヒーが、土居珈琲のコーヒーです。