2017年6月 イタリア買い付け紀行 サルバトーレスキラッチ編

2.スキラッチ 編

スキラッチ氏のインタビュー

サルバトーレ スキラッチ

林:

早速ですが、ファッションは、 ものすごく好きな印象があるのですが、
スキラッチさんが大事にしていることって、何でしょうか?

 

スキラッチ氏(以下敬称略):

僕は、色とか、デザインとかも、もちろん注目するけど、 一番大事な事は、サイズだと思ってる。
例えば、今回、 ヒロからジャケットを1着もらったけど、 これは、ちょっとだけ、胴囲が大きいんだよね。
だから、 このまま着るんじゃなくて、少しだけ、 補正させてもらおうと思ってるんだよね。
既製品でも、 気になるところがあったら、迷わず修理をして、 少しでも自分にフィットするようにするよ。

 

林:

それの考え方って、イタリアでは一般的ですか?

 

スキラッチ:

割と、服に興味のある、僕の周りの友人は、そうするね。 セレクトショップでも、対応してくれるところのほうが多いと思うし。
常に、 体にピッタリな服がいいんだよね。

 

林:

好きなデザインとか色はありますか?

 

スキラッチ:

黒・白・青が好きかな。

 

林:

アズーリですか?
イタリア語でブルーをあらわす言葉アズーロ:青の複数形。
大きな意味でイタリア代表の意味を持ち、サッカーのイタリア代表を アズーリと呼ぶ事が多い。

 

スキラッチ:

そうだね。 代表で得点王にも成ったからね。
でも、 シンプルな色が好きだね。
そして、 いつもカジュアルな服ばかり着ているイメージがあるけど、 誰がなんと言おうとも、 ブラックスーツが一番カッコいいと思うんだよ。
だから、 何が好きと言われたら、 「ブラックスーツ」 とこたえるね。

 

林:

イタリア紳士ですね。
話しは変わりますが、 日本に4年間住んで見えて、 日本の事も充分に理解されていると思うのですが、
ファッションに関しては、 シンプルに日本とイタリアの違いって何になるでしょうか?

 

スキラッチ:

自分が住んでいたのは、 少し前になるんだけど、 定期的に、日本にも行くので、最近は、 変わったなぁと言う事もありますよ。
以前済んでいたときは、 アイテムもだぼっとして、 全体的に、野暮ったい雰囲気でしたが、 そこは年々、オシャレになっていると思いますよ。
東京なんて、 世界のどこにも負けないくらい お洒落なアイテムが揃ってると思います。
もちろん、 地方に行くと、まだまだ、だと思いますが…… ただ、 変わらず言える事は、
少しサイズがあってないから、 ださく見えちゃうんじゃないかということ。

 

林:

サイズが大きいんですかね?

 

スキラッチ:

既製品が全部ピッタリなんて事はないから、 少し手直しすれば良いと思うんだよね。
イタリアでは当たり前だけど。

 

林:

確かに、日本だとあまり直しを選ばないパターンがおおいかもですね。

 

スキラッチ:

後、服はだいぶ良くなって来たんだけど、 小物がイケテナイ。 特に、 靴とベルト。
ジャケットとパンツは、 すごくカッコイイのに、 靴が、ぼろぼろだったりすると、 ずっこけそうになっちゃう。
もったいない! そこを手抜いちゃったら、 全部ダメになっちゃうのにって思う。
イタリアであれば、 ファッションの公式を学ぶんだよね。
靴とベルトの色は一緒だとか、 よく言われる アズーロ・エ・マローネ 色の組みあわせなんだけど、 「青とブラウン」の組みあわせが、 鉄板で本当にカッコイイとか。 普通に知ってるんだよね。 だから、 えっ?と思うスタイルの奴が、少ない事も、 カッコイイ理由だと思う。

 

林:

やっぱり、基本的な知識がない感じがするのですか?

 

スキラッチ:

そうそう! だから、ヒロが教えないと(笑)。

 

林:

はい……

 

スキラッチ:

あと、なんか、着こなしに自信がないというか、 拘りを感じないんだよね。
これ! オレ! 見たいに、 自信を持って着こなしてくれたら良いんだけど、 服に、着られちゃってる感じもするんだよね。
正直、 取り扱ってる商品は、 イタリアと何ら変わらないし、 もしかしたら、 イタリアより洗練しているかもしれないので、 着こなしだね。

 

林:

何か、日本の皆さんにアドバイスとかありますか?

 

スキラッチ:

服を好きで、選んで楽しんで欲しいね! ヒロもたくさん紹介してね!(笑)

 

林:

はい(笑) 頑張ります!

今後、 日本で4年過ごし、日本も熟知するスキラッチさんが、 イタリアの素晴らしい商品、
シチリアに埋もれる商品の中から、 品質も素晴らしく、日本にマッチする商品を紹介すると言う事で、
一緒にお仕事をさせて頂く事になりました。
その中で、 現在始まっている、トリアンゴロプロジェクトの打ち合わせがありました。
イタリアメイドのレザーをつかい、 長く使う事の出来る、使う毎に感情をプラス出来る、 そんなアイテムを創るコトが出来ました。
ファーストサンプルとして、 ベルトが先行で入荷しておりましたが、 本格的にバッグ・財布が入荷し、フルコレクションとなりました。
まだまだ、 新しいモデルが登場するのですが、 クラシック・イタリアの伝統を意識させるスタイルを、
これからもどんどんと紹介させて頂きます!
ベジタブルタンニン鞣しレザーで、 柔らかで、経年変化も楽しめる、 持つ喜びを感じるコレクションに出来たらと考えいます。
今後の展開として、 最初のラインナップをより充実して トリアンゴロを日本とシチリアのカケハシに出来る様に、 マネージメントをしていきます。


さらに、今回は、新しい商談もありました。

1つはサングラス。
何とか、 日本人にあったサングラスを紹介出来ないかと、 話し合った結果、少し、答えが見つかりました。
まだまだ、 製品化には少しハードルがありますが、 次の春夏シーズンに間に合うように、 動く事が出来ればと強く思っています。

打ち合わせ、第2回目。
デザイナーや社長も含めて、 日本にベストなサングラスを紹介出来ればと思っています。
偏光レンズで、 室内でもする事が出来るぐらいの明るさを持つ、 そんなサングラスを紹介出来ればと思っています。

もう一つは、コッポラ帽。
シチリアの伝統的なアイテムなのですが、 ドルチェ&ガッバーナがコレクションで採用した事により、 また、昨年より人気になったアイテム。 少し華やかなデザインで、 女性にも人気のアイテムになり、 シチリアでも注目されていました。
こちらも、 日本の皆様に是非紹介したい! という トトの熱意に動かされ、
次の春夏までにご紹介出来ればと 今回、商談がスタートしました。
良い形で ご紹介出来るようにしますので、 ぜひ、楽しみにしていてくださいね!
最後に、
シチリア・地中海の夏を体験させてもらいました!

トトさんの自宅でBBQ。
ご両親もお見えになって、バルバラとの結婚記念パーティーに、 参加させてもらいました。
地元料理と家庭菜園でとれた果物。 ものすごく、美味しくて、そして、嬉しかったです。
さらに、 ヨットで地中海の海に、浮かぶことも出来ました!
海岸で遊ぶと言うよりも、 海に船を浮かべて、そこでBBQという、そんな過ごし方をされている方が、 多かったように思います。
そして、 小さい船で海岸にあるお店が、 ピザとかスパゲティとかをデリバリーしているのです!
それは、 本当にびっくりしました。
天気が良かったこともあって、 本当に、気持ち良かったです。
海外の生活は、 不便でびっくりする事が一杯あるのですが、 それでも、空気というか、町並みも含めて、 魅力が一杯あって、それが、商品にも乗ってくるように思いました。

そんな想いののった商品をご紹介していきます!
今後に期待が出来る、そんなシチリア出張になりました。
 
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