〜 惑星DENのビール 〜
それは、地球と良く似た肥沃な大地に豊かな水、光、大気に温暖な気候の星。植物は生い茂り、海に山に空にも生き物が住んでいます。昔、むかし、ヒトと呼ばれるサピエンスが繁栄したが、もういません。彼らは、埋もれた石油を使い切ると科学の力によって第二の太陽をつくりだしました。このエネルギーを使い電気を作り全てのエネルギーの源にしました。ある時、人工太陽が制御不能になり次々と危険な物質をばら撒きました。その結果、多くの生き物が死に植物は枯れ、大気も海洋も汚染されました。さらに生き残った人たちも、ヒトにしか感染しない伝染病で絶滅してしまいました。本来は伝染病を防いでくれた水や空気を清浄する植物が枯れてしまったのが原因です。

それから幾万年、ホップという植物が荒れた大地に芽を出しました。
やがて地上に生い茂り多くの生き物たちが生まれ、これを食べて成長しました。空気を綺麗にして動物の身体を整えることができる魔法の植物は、苦く芳醇な香りがします。このホップは天に届くほど高く育ち、皆が神として崇め、大切にしていました。さらに月日は流れ、沢山の集落が出来、個性豊かな動物たちが、仲良く暮らしています。彼らは、穀物や植物を主食として、捕食もなく争わない穏やかな生活をしています。ある時に麦で作ったパンが湿って発酵をし、それを口にすると体が温まることを見つけます。でも沢山食べると、心が乱れてしまい皆の厄介者になることもしばしば。これは神様の戒めだと考え、悪さをしないようにと魔法の植物ホップを加えました。そうすると苦いけれど心がうきうきして楽しくなる良薬としての飲み物が生まれました。村人たちはこぞって、この飲み物を研究して、麦芽を作り酵母を見つけホップの種類も増やしました。そしてそれぞれの家で製法を工夫して門外不出のレシピとして大切に受け継がれました。
TO BE CONTINUED