角質層の細胞間脂質の中にある、水分と油分(脂質)が交互に並び、ミルフィーユのような層状になっている構造をラメラといいます。このラメラがあることで、脂質のあいだに一定量の水分をつなぎ止めておくことができます。
細胞間脂質はセラミド、脂肪酸、コレステロールといった脂質の成分でできています。保湿成分として注目されているセラミドは、ラメラを構成する一成分です。
材料が十分に足りていることも大切ですが、うるおいの根源であるラメラがきれいに整っていることが、肌のうるおいを保つには重要です。水と油(脂質)の層が整っているほど、水分がしっかりと角質層に保持され、柔らかくなめらかな肌が保たれます。
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検証の結果、ボディウォッシュの洗浄成分である界面活性剤がラメラに入り込むことで、構造が乱されていることが判明しました。
ボディウォッシュや石けんを使ってからだを洗うことは、雑菌や汚れを取り除き、肌のバリア機能を正常に働かせるためには大切なことです。しかしその成分がラメラに悪影響をおよぼし、乾燥の原因となっているとことが明らかになったのです。
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ラメラはナノレベルのサイズで、顕微鏡では小さすぎてみることができません。そこで大型放射光施設「SPring-8」の特別なX線によってラメラの観察を行いました。
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