【レポート 2】

15. 琺瑯がけをする工場にきて、最初に見せて頂いたのがこれ。ほうろうの原料、ガラスです。薄くて透明なタイプ。 16. こちらのガラスは、うっすら茶色いもの。琺瑯がけする道具によって、また色によってこれらのブレンドを調整して使用。 国内で琺瑯を作るメーカーがどんどん無くなっているため、この原料ガラスの国内調達も将来的には不安要素です。
17. こちらも琺瑯の原料となる粘土の粉。 18. ガラスと粘土の粉の他に、セラミック製のテニスボールほどの大きさの球をこのようなドラムに入れて回転させます。これでガラスも粉末状になりすべてが均一に混ざります。これを水で溶いて釉薬(ゆうやく)とします。
19. 琺瑯がけの作業。人気のホワイトシリーズの保存容器です。ご覧の通り、最初に黒い琺瑯がけをして焼き上げてから本番の色をつけます。表面が丸く優しい表情になるのと、発色を鮮やかにするためです。 20. こちらの青い釉薬(ゆうやく)は、優しい穏やかなブルーですが、これを炉で焼き上げると鮮やかな濃いブルーに変わります。
21. この釉薬を乗せる作業を見ていると、細心の気遣いとともにテンポ、リズムに乗せてどんどん仕上げていく事が重要なのがわかります。 22. 内側と外側、そして口の部分もまた色が違いますよね。普段何気なく使っている琺瑯製品の工程の多さに気づかされました。
23. 釉薬を乗せたものは、針金で引っかけた状態でどんどんラックにかけていく。

24. しばらくおいておくと、表面が乾きこのように全くツヤのないものになります。

25. しばらく置いて乾燥させたものを、吊り式のベルトコンベアーに引っかけて炉で焼成を行います。
26. 形や大きさ、色もそれぞれ異なる器たちが、ゆっくりとしたスピードで炉に入ってきます。 27. みな焼成時間が同じというのはちょっと不思議な気がして尋ねてみると、釉薬のブレンドなどで調整しているのでキレイに仕上がるとのこと。創業70年以上の老舗メーカーの技の伝承が生きているのです。
28. 高温で焼成することにより、釉薬のガラス質が溶け、美しいツヤと堅牢性を手に入れることができるのだ。



<< 戻る    3-2     次へ >>



野田琺瑯の全商品は こちら