シミの原因
紫外線は怖い。
多くのシミは紫外線が原因。
また、紫外線が原因で悪化する可能性もあります。紫外線には波長の長さによってUVA・UVB・UVCの3種類に分けられます。肌老化に大きく関わる紫外線はUVA・UVBの2つです。
※ UVAは肌の奥深くまで届き蓄積します。
※ UVBはエネルギーが強く肌表面の炎症の原因に。
※ UVCはオゾン層により地上まで届きません。
UVAについて
UVAは地上に降り注ぐ紫外線の約95%を占め、曇や雨など天候に関係なく降り注ぐ紫外線。日差しを浴びた後すぐに肌を黒くするのがこのUVAです。UVAは肌の表皮を突き進み、真皮にまで到達し、コラーゲンなどをどんどん破壊するため、肌はハリやうるおいを失っていきます。その結果シワやたるみといった「光老化」といわれる肌トラブルを引き起こす原因となります。
UVBについて
UVBは地上に降り注ぐ紫外線の約5%を占め、UVBは表皮までしか届かないのですが、肌への作用が強いため、短時間で肌が赤くなってしまう日焼け(サンバーン)だけでなく、後から肌が黒くなってしまう日焼け(サンタン)も引き起こします。炎症やシミの原因となる他、肌表面の表皮細胞やDNAを傷つけることもあり、肌だけでなく体全体への影響が強いといわれています。
紫外線は1年中降り注いでいます。
紫外線に注意するのは夏だけ、と油断していませんか?
もちろん夏に多いのは事実ですが、ほかの季節でも油断してはいけません。紫外線量は4月頃から徐々に増えていき、5〜8月にピークを迎えます。
また、冬の紫外線量は、夏の日傘の下よりも強いといわれています。季節を問わず、1年中UVケアをしましょう。
シミのメカニズム
メラニン色素が紫外線から肌を守る。
本来、メラニン色素は紫外線から肌を守るために存在し、生成されたメラニン色素はターンオーバーにより垢となって肌から排出されます。
しかし体調不良や精神的ストレス、加齢などによりターンオーバーの周期が乱れていたり、繰り返し紫外線を浴び続けることで、過剰に作られたメラニン色素が肌へ沈着してしまいます。
紫外線を浴びて、
メラニン色素生成開始
紫外線が表皮細胞に当たり発生した活性酸素などが、メラノサイトに「メラニン色素を作れ!」と指令をだします。
休みなくメラニンを
生成し続ける
指令を受けたメラノサイト内でチロシナーゼという酵素が働き、チロシンを酸化させてメラニン色素を生成します。
メラニン色素が
肌に沈着
次々と過剰に作られたメラニン色素が肌に沈着し、シミに。このサイクルをもとから絶ち切らないと、シミは増えていくばかりです。
シミを作りにくい肌
- 5ヵ条 -
絶対に紫外線ダメージを受けない…! というのは無理があるものです。
上手につきあい若々しく美しい肌を目指しましょう。
1. UV対策で紫外線を徹底ブロック!
紫外線は乱反射して様々な角度から降り注ぐので、日焼け止めによる紫外線対策はもちろん、外出時には日傘やUV加工のされている衣類の着用をおすすめします。また、外出しない場合であっても、SPF・PA値の低い日焼け止めや、日焼け止め効果のある化粧下地などの使用を心がけましょう。
2. ビタミンCを摂る!
ビタミンCにはメラニンの生成を抑制する抗酸化作用があります。果物や野菜など、ビタミンCが豊富に含まれているものを積極的に摂り、体の内側から紫外線ダメージをケアしましょう。ビタミンCはほかにもコラーゲンの生成をサポートするなど、シミだけでなく、肌のハリやシワにもおすすめの万能美容成分です。
3. 肌にダメージを残さない、たっぷり保湿!
日焼けは肌の内側からの乾燥を引き起こすので、たっぷりと化粧水を与え、乳液や保湿クリームで、肌を十分に保湿しましょう。日焼け時のスキンケアでは特に、肌を擦るなどのダメージを与えないよう注意しましょう。
4. メラニンを含んだ角質を落とす!
メラニンを含んだ角質や不要な角質が厚くなると、透明感のないくすんだ肌に。週1、2回のピーリングで不要な角質を取り除き、ターンオーバーを促しましょう。また、ピーリング後は肌が乾燥しやすい状態です。たっぷり保湿を心がけましょう。
5. 血行促進マッサージでターンオーバーを促す!
スキンケア時にマッサージを取り入れると、血行促進とともに、美容成分の浸透が高まります。肌を擦りすぎないよう注意してマッサージしましょう。
首筋を耳の付け根から肩まで、痛気持ちいいくらいの強さで、上から下へ流す。
顎先から耳の位置までのフェイスラインを、優しくなでるようにマッサージ。(3回)
手のひら全体で顔を包み、顔の中心から外側へ引き上げる。(3回)
次に顎の中心から横に引き上げ、フェイスラインに沿って首筋まで流す。(3回)
シミに注目の成分
ハイドロキノン
ハイドロキノンは、イチゴ類、麦芽、コーヒー、紅茶など天然にも存在する成分で、還元作用があり写真の現像に使われています。
写真の現像をしていた人の肌が白くなったことから、美白作用が発見されました。その効果はコウジ酸やアルブチンの数10倍〜100倍といわれています。シミの原因となるメラニンはチロシンがチロシナーゼという酵素と合体することで合成されますが、ハイドロキノンはこのチロシンに直接働きかけ、チロシナーゼとの合体を抑制しメラニン生成をブロックしてくれます。
また、メラニンを作りだすメラノサイトという細胞そのものを減少させる作用もあるので、すでにできてしまったシミをはじめ、ニキビやアトピー性皮膚炎などで炎症を起こした肌の色素沈着やソバカス、肝斑などにも効果が期待できます。ただ、効き目が強い半面、濃度が濃いと炎症やかぶれが発生する恐れがあり、使用には注意が必要です。
ビタミンC
果物や野菜などに含まれている「ビタミンC」は、“美肌ビタミンC”として有名です。
ビタミンCは肌の中でメラニンの生成を抑え、さらにできたメラニンを還元する効果があります。つまり、ビタミンCは“シミのもとをつくらせず、さらにできてしまったシミを薄くする”働きがあります。さらにビタミンCは加齢により減少するコラーゲンなど重要なタンパク質の合成を促進し、シワやたるみ、ハリを改善します。肌のたるみが改善されることで肌のキメが整い、毛穴が目立ちにくくなります。
さらにビタミンCは活性酸素を消去する働き(抗酸化作用)を持ち、さまざまな美容・健康効果が期待できます。このように、ビタミンCはシミ、くすみ、シワ、たるみ、毛穴…などあらゆる肌トラブルに効果を発揮し、ビタミンCはまさに美容成分のエースと言えます。