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当社で扱っている水産レインウェアは漁業・水産加工・水産販売・養殖業などの水産業全般はもちろん、丈夫で水漏れがないことから、陸上の土木建築の方、フィッシングなどのレジャーに使用される方にも利用されています。

過酷な状況で着用される水産レインウェアは、雨・風・気温・海水から身体を守り続けられるスペックが求められます。
当社はプロの方々にご満足いただくべく、丈夫で長持ちする良い商品を厳選して取り扱っています。

レインウェアは、大きく分けると2種類に分類されます。

一般的なレインウェア:止水テープ加工のレインウェア

防水生地をミシン縫製して作ります。縫製部分は生地に針穴が開いている為、「止水テープ」を施して水の侵入を防ぎます。
防水生地かつ止水テープを施していれば「完全防水」と謳うことはできますが、実は耐水圧を超えると水の侵入が起こります。止水テープの部分から経年劣化で水が侵入してくる場合もあります。
透湿性のある生地を使用して蒸れを軽減するもの、ストレッチ性のあるものなど様々な種類があります。

水産レインウェア:高周波ウェルダー加工のレインウェア

ミシン縫製はせず、「高周波ウェルダー加工」(生地同士を圧着する加工)によって作ります。
針穴がない為、水が浸入することはありません。
生地の特性上透湿性能は備えていない為、蒸れは発生します。

水産レインウェアを選ぶ際には、「素材」の違いが重要です!
当店では主に3種類の素材を扱っています。

塩化ビニル(PVC)

水産レインウェアといえば、昔から塩化ビニル(PVC)素材のものが安価で主流でした。
塩化ビニルはその名の通りビニールハウスやビニール袋などに広く使われている素材。
安価で扱いやすい半面、気温が低くなると固くなりやすく、破れやすくなる特徴があります。

少し薄手(厚さ0.35mm)の塩化ビニル(PVC)を使用したモデル

★さほど強度を必要としない現場の方、リーズナブルな価格をお求めの方におススメ

厚手(厚さ0.39mm)の塩化ビニル(PVC)を使用したモデル

★ある程度強度も欲しいけれど、リーズナブルな価格をお求めの方におススメ

ポリウレタン製(エーテル系)より生地の軽さ・強度は劣りますが、従来のPVCと比較して強度・引裂きに強いPVC生地を使用しています。
ハードな作業(養殖作業・定置網・底引漁)にもおススメ。

ポリウレタン(PU)

塩化ビニル(PVC)に比べ高価ですが、柔らかく軽くて油に強い特徴があります。
ストレッチ性もあるので動きやすく、気温が低くなっても固くなりにくく、低温下での強度も変わりません。
当社で扱っているPU素材には、大きく2種類あります。
素材としては同じポリウレタン(PU)表記ですが、特徴・性質に大きな違いがあります。

「ポリエーテル系」ポリウレタン(PU)

★軽さ・動きやすさ・丈夫さなど水産レインの最高クラスを求める方におすすめ

強さを備えた上での軽さが一番のポイントです。PVC製と比較すると、軽さをすぐ実感できます。
軽くて柔らかく優れたPU素材ですが、弱点が「加水分解」です。月日と共に生地表面が劣化し、ボロボロになってしまいます。
しかし、ポリエーテル系のPUは加水分解を起こしにくいという優れた点があります。
耐油性にも優れており、魚油・マシン油による生地の劣化は他の素材の追随を許しません。

「ポリエステル系」ポリウレタン(PU)

★軽さ・動きやすさを求める方におすすめ

ポリエーテル系と比較して耐油性・生地強度に劣り、加水分解しやすい欠点があります。
引張強さ(ストレッチ性)、耐油性に優れ、PVCと比較し気温が低くなっても固くならない特徴があります。
軽量でストレッチ性が高いのですが、強度はさほど強くありませんのでハードな作業にはお勧めできません。

HYBRID(ハイブリッド)素材

★軽くて丈夫な合羽をお探しの方におすすめ

塩化ビニル(PVC)とポリウレタン(PU)を特殊配合した新素材。
ポリエーテル系ポリウレタンに続く性能生地です。
生地自体のスペックはポリウレタン生地(ポリエーテル系)と比較して劣りますが、従来の塩化ビニルPVCとは異なり、軽量で耐寒・耐油性に優れています。

水産レインウェア素材比較 まとめ一覧表

PVC薄手 PVC厚手 ポリエーテル系PU ポリエステル系PU ハイブリッド
特徴 ・リーズナブル! ・薄手より丈夫! ・どれをとっても最高クラス! ・軽くて動きやすい! ・軽くて動きやすくて丈夫!
メリット ・価格が抑えられる ・価格が少し抑えられる
・丈夫
・軽い
・ストレッチ
・丈夫で長持ち
・加水分解しにくい
・丈夫
・軽い
・ストレッチ
・軽さ、丈夫さ、柔らかさの
バランスが取れている
デメリット ・冷えると硬くなりやすい
・重たい
・冷えると硬くなりやすい
・重たい
・価格が高い ・加水分解で劣化しやすい ・価格が高め
価格
柔らかさ
(動きやすさ)
丈夫さ
軽さ

水産レインウェアは、「軽い」「丈夫」「寒い場所向き」など、素材によって異なる特徴があります。レインウェアを使うシーンに合った特徴を持つ商品を選ぶとよいでしょう。

軽い

動きやすい

丈夫

寒い場所OK

「ポリエーテル系」ポリウレタン(PU)

★軽さ・動きやすさ・丈夫さなど水産レインの最高クラスを求める方、寒い場所での作業の多い方におすすめ

軽い

動きやすい

寒い場所OK

「ポリエステル系」ポリウレタン(PU)

★軽さ・動きやすさを求める方、寒い場所での作業の多い方におすすめ

軽い

丈夫

寒い場所OK

ハイブリッド素材

★軽さ・丈夫さを求める方、寒い場所での作業の多い方におすすめ

リーズナブル

少し薄手(厚さ0.35mm)の塩化ビニル(PVC)

★リーズナブルな価格をお求めの方、さほど丈夫さを必要としない方、寒い場所での作業が少ない方におすすめ(寒いと硬くなります)

リーズナブル

丈夫

厚手(厚さ0.39mm)の塩化ビニル(PVC)

★適度な丈夫さ、リーズナブルな価格をお求めの方、寒い場所での作業が少ない方におすすめ(寒いと硬くなります)

・高周波ウェルダー加工

高周波ウェルダー加工は「内部加圧」素材に高周波を発振させて、分子を激しく振動させ分子運動による発熱を利用して溶着します。
素材内部から均一に加熱することで溶着強度に優れ品質の安定した溶着加工を行うことができます。

・加水分解

月日と共に生地表面が劣化し、ボロボロになってしまう現象です。
ポリウレタン自身が加水分解するわけではなく、ポリエステル系ウレタンゴム内にあるポリエステル部分のエステル結合が水と反応してアルコールと酸に分解されていきます。
(ポリエーテル系では発生しません)