お客様がテーブルを買っていただいたので古いテーブルを回収してきました。
非常に軽いので中の構造を見てみた。これが内部構造です。





チップが詰まっているのかと思ったら、なるほど中は空洞なのか・・
まあ予想はしていましたが、無駄の無い技術に関心しました。
フラッシュ構造は別に悪くありません。現在でも高級家具でも使われています。
軽量化できて反り・ねじれを最小限に抑えることができます。

少し説明しましょう
写真1はチップを接着剤で固めて成型したモノ。今でも構造材などで使われています。
捨ててしまうような木材でも作れるので非常にコストを抑えられます。

写真2は木目をパターン印刷したプリントシート（たぶんプレコート）
突板ではなく剥がしてみると紙が現れた。分かりやすく言えば折り紙を貼っているようなもの
しかしよく出来ている。パッと見ただけでは天然木ではないのかと思ってしまいます
破れたり濡らしたりしたらアウト

写真3は恐らく繊維版のMDF。木質繊維をパルプ化して接着剤を加えて熱圧するとできる
分かりやすく言えばダンボールを固くしたもの




ダンボールに折り紙を貼り空洞を隠すため写真1で蓋をしたわけ。見た目は完璧です。
ここまで無垢材は一切使っていない。天板もほぼ同じ構造。ダンボールか強化紙が入ってるであろう

これでいくらなのか？調べてみると店頭価格は2500円。なるほど・・

簡単に計算してみよう


・ポーランドからの輸送費　100円
・国内輸送・保管費　100円
・お店の売上　　　500円（店舗維持費・人件費など含む）
・本部の利益　　　500円
・製造工場の利益　300円
これぐらいは最低掛かるだろう

これに色んな業種の中間業者が係っている可能性があるので
大まかに考えてそれらを500円と仮定する
税金や関税・為替なども考慮すると700円はいってしまうかもしれません

原材料は300円ということになる。大体12％ということか
時給800円のスタッフをお店で8時間雇うのに最低１日13本は売らなければいけないのか。。
そんなに売れるのか？売れているから存在しているのだろう

かなり薄利多売しなければいけないことになりますね。
もしかしたらもっと安いのかもしれないだとしたら、300円でも安い原材料が100円を切ってしまうのか？？

家具であまりにも安いもので得するのは業者・お店だけ。
安いから飛びつくのではなく一度しっかり考えるのも大切ですね