【整理収納アドバイザーのお片付けノート 】食器棚 〜手放す編〜

【整理収納アドバイザーのお片付けノート 】食器棚 〜手放す編〜

食器棚はその人の「食」生活をあらわしているよう。
一つ一つの食材や用途に合わせて、器にこだわりを持つ人。
おもてなしが好きな人。
食器棚に並ぶ風景そのものが暮らしの愉しみである人。
毎日の「食」の軸となる食器棚なのだから、すっきりと清潔感のある場所にしたいものですね。
不思議なことに食器棚を整えると、ごはんを作るのがはかどり、楽しくなります。
すっきりと整った食器棚は、見た目も清々しく、気持ちがいいもの。
「食」の循環を心地よく整えてくれる場所でもあります。
食器棚を整えて、おうちごはんの時間を楽しく変えてみませんか?


まず、基本は「全部出す」。


お片付けの基本は、まず全部出すことから。
普段は面倒でなかなか食器を全部出すなんてやらないですよね。
でもこれが一番の基本なので、ぜひやってみてほしい。
全部出してキレイに拭き上げると、今までなんとなくくすんで見えていた食器棚も透き通った空気が流れるようになります。
そして、今までの先入観を取り払えるというメリットも。
よく使うものを使いやすい場所に変えたり、収納の区画を整えたりするためにも、一度ゼロの状態にすることは大切なことなのです。
一からつくる食器棚はきっと今までと違う景色に蘇るはず。

alt


処分にマイルールを持つ。


食器棚の中身をテーブルに全部並べていくうちに、出てくる出てくる、要らないモノ。
処分するのに迷って作業が進まない時は、食器の「いる・いらない」を見極めるマイルールを決めるといいですよ。

alt


例えば、これが私のマイルール。

■Rule1> 欠けているものは潔く手放す


わが家の場合は、子供にお手伝いを頼むことも多く、大人も子供も一緒に使うものばかり。
割れたり、欠けてしまったり、ヒビが入ってしまったものは、危ないので潔く処分します。
ペアで買って片方だけ割れてしまったものは、捨てる前に、それ一つで別の用途がないかをまず考えます。
使い道が浮かばず、持っていて負担になるのならば手放すのも一つの手段。
例えば夫婦茶碗は、片方が割れたのなら、それをいいタイミングと捉え、新しいお茶碗に買い替える。
心機一転するのもいいと思うのです。

alt

わが家ではスープ椀として使っていたこちら。
片方が割れてしまったタイミングで、スープ椀として使うのをやめ、一人で飲むお抹茶の茶器として使うことに。
特別な役割を改めて与えられたスープ椀は、視点を変えてまた新たなお気に入りとしてここに佇むのです。


■Rule2> 何年も出番がこなかったものは「なくてもいい」


食器を全部出すと、「これいつの〜?」と思うものもたくさん出てきます。
「新婚旅行で買ったから」とか、「義母にいただいたものだから…」などとしがらみで捨てられないものに多いのがこれ。
お気に入りじゃないものは無理して持たなくてもいい。
使っていないのに場所を取ってしまっている時点で、それはもう負担となってしまっています。
気持ちだけはしっかりと胸の奥にしまって、手放してみれば、案外すっきりするものです。

alt


わが家は手放す食器をかごに入れ、欲しいと言ってくれる方にお譲りするように。
振り返って1年使う機会がなかったなら、今後なくても暮らしていけるもの。
そう思えば、代わりに新しい器を手に入れるスペースの方が魅力的だと思いませんか?


■Rule3> プラスチック製品から離れる


子供が生まれてグンと増えたのが、割れないプラスチック製のお皿。
わが家はこれを一気に断捨離しました。
カラフルで見た目もかわいいのですが、洗い残しがあった時にどっと疲れが出てしまうのが負担でした。
そこで考えたのが、木の器を取り入れるということ。
木の器も同じく割れませんし、大人のおやつタイムにも楽しめる器。
共有で使えるものなら、2つ持つものも1つでよくなるし、大人も子供もおしゃれに使えるなんて「取り入れない手はない!」と思いました。

alt

例えばこの器は、普段は小さな末っ子のお味噌汁椀。
時には、ちいさなクッキーのおやつ入れにもなります。
末っ子が大きく成長して大人のお味噌汁椀と同じものを使うようになったら、朝食のフルーツ皿にもいいかも。



こうして、お気に入りの食器ばかりが集まった「眺めて愉しむ食器棚」をつくる準備が整っていくのです。


コラムトップ