【おさんぽ手帖】 ガラス市は東京の下町で。

【おさんぽ手帖】 ガラス市は東京の下町で。

江戸硝子や江戸切子。
きらきらと光を内包して輝くそのガラスたちは東京の下町が誇る伝統工芸品です。

先週末はガラス工房が多く立ち並ぶ東京・墨田区の「すみだガラス市」までぶらりお散歩。
日本で唯一だというガラスだけの市まで、うきうきお財布を抱えてお出かけしてきました。



■  すみだガラス市 2016秋


秋晴れの日曜日、向かう先は東京・錦糸町駅近くにある大横川親水公園。
見上げればスカイツリーがそびえ立つ公園に、20ほどの赤いテントが並んでいます。

年に2回、春と秋に行われるというこのガラス市。
目立たない気泡が入っていたり、厚さが一定でなかったり、はたまた廃盤品だったり、若い職人さんがつくったサンプルピースだったり。
流通にはのせられないけれど通常使用には問題のないガラス製品がアウトレット価格で販売されるという、ガラス好きがついつい悶えちゃうようなイベントです。


【おさんぽ手帖】 ガラス市は東京の下町で。


江戸切子の体験ブースや、積み上げられた在庫がみるみるなくなっていくうすはりグラスコーナー。
何かに使えそうだけどとみんなの足が止まってしまう理科のビーカー屋さんに、ガラスのかけらの詰め放題(今思えば、箸置きにするべくやっておけば良かったです〜)。

ガラスと色とりどりのその影に魅せられて、うっかり4-5往復くらいしちゃうガラス市です。


【おさんぽ手帖】 ガラス市は東京の下町で。


そんなガラス市での私の戦利品。

左から、光が差し込んだ時のまるで万華鏡のような影がキレイな2つのグラスと、「シマカワ」「INA」などと職人さんのものらしきお名前が貼ってある小さな小さなフラワーベース3つ。

特に、コロンと丸いフラワーベース(右から2番目・300円!)と、INAさんという方が作ったと思われるプツプツした気泡がしずくのようなフラワーベース(1番右)がお気に入り。
ちょっぴり歪んだところがまた、いかにも手で作られたものっぽくて愛おしいです。


【おさんぽ手帖】 ガラス市は東京の下町で。


陽の光が映りこんでできる色とりどりのガラスの影にうっとりしちゃうガラス市。
ぜひ次の機会にお出かけください。




= 文・写真:宮城 =




【お散歩した場所】

・すみだガラス市 2016秋
日程:10月01日(土)02日(日)10:00〜16:00
場所:東京都墨田区 大横川親水公園「長崎橋跡イベント広場」 (JR・半蔵門線「錦糸町駅」より徒歩約10分ほど)
主催:一般社団法人東部硝子工業会、ガラス同業市実施委員会、墨田区

※次回のすみだガラス市は2017年4月15日(土)、16日(日)だそうです。
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