「膣まわりのケア」どうしてる?

巷でよく聞くようになった
「フェム(膣まわり)ケア」という言葉。
『デリケートゾーン』と呼ばれる膣まわりは《女性の第二の顔》なんて言われています。
あなたは膣まわりのケア、どうしてますか?
「聞いたことはあるけど、知らない」
「何をどうしたらいいのかわからない」
「そもそも…なんで必要なのかわからない」
そう。
自分の身体の一部なのに『意外と知られていない』のです。
このページでは、
膣まわり(フェムケア)の重要性について、とことん深堀りしていきます。
ー 目 次 ー
1、フェムケアの重要性
2、乾燥すると、みるみる衰える?!
3、膣を乾燥させてしまう生活習慣
4、フェムケアの方法
4-1 デリケートゾーンの洗い方
4-2 専用オイル(保湿)のすすめ
4-3 膣まわりのマッサージって?
4-4 オイルの効果的な塗り方(膣マッサージ)
5、今から始められるケアを。
1、フェムケアの重要性
日本では、まだ「恥ずかしい部分の話」として同性でも話題にするのは少し抵抗があるかもしれませんね。
しかし
膣まわりのケアは、すでにヨーロッパではスキンケアと同じように重要視されています。
日本のデリケートゾーンのお手入れについて、こんなデータがあります。
▼ ▼ ▼ ▼ ▼

皮膚科医の先生の実に90%以上がデリケートゾーンの重要性を訴えているのに対し、実際にケアをしていない人は、なんと80%以上。
日本でどれだけ浸透していないか が顕著ですね…
では、デリケートゾーンのケアをするとどんな良い事があるのでしょうか?
…
上のデータにもある通り、皮膚の専門医の殆どがデリケートゾーンのケアを推奨しています。
それは、デリケートゾーンをケアする事によって
腟まわりの血行(潤い)が促進し、ホルモンの分泌が促され、肌や髪のツヤが増すなどの美容面にもいい効果があると言われているからなのです。
2、乾燥すると、みるみる衰える?!

ちょっと怖いタイトルですが、ホントの話。
特に、加齢とともに衰える腟…
閉経などで、心身ともにガクンと変わる更年期などにはケアが必要です。
特に重要なのが、『乾燥させない』こと。
腟まわりが乾燥すると
痒みなどが起こりやすくなり、さらに心身のバランスが崩れ、皮膚トラブルや不調が起こりやすくなる
と言われています。
まずは。。。
大切な部位だから、自分の身体をきちんと知る事から。

デリケートゾーンが乾燥していないか
まずはセルフチェックしてみましょう。
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【デリケートゾーンの乾燥チェック】

[A]クリトリスが小さくなる
クリトリスは包皮で覆われています。
乾燥すると包皮がむけにくくなり、クリトリスが小さく縮み、痛みや違和感を感じます。
[B]尿道口が開く
尿道口が開きすぎてしまい空洞になってしまっている状態。乾燥等により開きすぎると内側の粘膜が飛び出してくることもあるので要注意。
[C]腟口が乾燥で白っぽくなる
膣は乾燥すると穴の周りが白くなってしまいます。
腟に指をそっと入れただけで痛みがあるのは要注意。
[D]小陰唇が短くなる(しぼむ)
小陰唇とは、大陰唇の内側にあり膣や尿道を守る壁のような左右のひだ。
乾燥するとシワシワとしぼんだようになったりひだの長さが短くなる場合も。
[E]大陰唇がたるんでいる
女性器を守っているぷっくりとした部分。
ここにハリがなく、シワシワになり始めたら潤いがなくなった証拠。

腟の乾燥は「おしりサイン」にも…
膣まわりを囲む筋肉(骨盤底筋)の衰えは、血行不良を引き起こします。
そのバロメーターが、実は「おしり」。
膣の乾燥は、その部位のみならず、おしりにもサインが出てきます。

● 触るとおしりが冷たい
● おしりの肌がカサカサ(乾燥している)
● おしりのハリがなくなる(垂れる)
こんな「おしりサイン」が現れていたら、膣が乾燥している証拠かもしれません。
3、膣を乾燥させてしまう生活習慣
毎日の生活習慣が、いつの間にか
「膣の乾燥」を招いているかもしれません。
「膣の乾燥」を招く?!
▼ 生活習慣チェック ▼

● 生活が不規則である
● 体を動かす習慣がない
● 無理なダイエットをしている
● クーラーをガンガンかけるのが好き
● 一年中、冷たいものをたくさん飲む
● アルコールやカフェインを多くとる
● 甘いものが好きで毎日食べる
● 気づくと猫背になっている
● セックスレス(セルフ含め)である
● パソコンやスマホを見る時間が長い
…
▲ いくつ当てはまりましたか? ▲
思い当たる数が多いほど、膣の乾燥が進んでいるかもしれません。
4、フェムケアの方法
「膣の乾燥」についてお話ししましたが、
ここからは《乾燥を防ぐケア》の具体的な方法を考えていきましょう。

4-1 デリケートゾーンの洗い方
デリケートゾーンって、何で洗っていますか?
「ボディソープ」でササっとついで洗い。
という方も多いのでは?
…
デリケートゾーンには膣内フローラと呼ばれる細菌叢(そう)があり、常在菌である乳酸桿菌(にゅうさんかんきん)が腟内を守ってくれています。
これが【腟の自浄作用】です。
この大切な作用を守るためには、
『基本的に膣内までは洗わなくて良い』(洗いすぎてはいけない)のです。
ただ、膣のまわりであるデリケートゾーンは汚れが残りやすく、乾燥しやすい箇所。
肌トラブルを防ぐためにも「清潔かつ 洗い過ぎない事」が大切。
…
【デリケートゾーン専用ソープ】を選ぶ。
その名の通り、デリケートな部位。
だからこそしっかりと見極めて自分で準備したいもの。
できるだけ
●肌に優しい処方であること
●人工化合物を使用していないもの
●添加物が配合されていないもの
実は…
「肌と同じ弱酸性」と謳われていても、人工化合物が多用されているものもあるので原材料をきちんと確認しましょう。
《コラム:「弱酸性ソープ」と「無添加石けん」》についてのお話はコチラ
\デリケートゾーンの洗い方のコツ/
泡立てネットなどでよく泡立て、
基本は手で優しく洗う事。
特に繊細な小陰唇やクリトリスのまわりには、垢がたまりやすいので丁寧に。
でも、せっかく専用ソープを使っても、タオルなどでゴシゴシ洗うのは厳禁です。

4-2 専用オイル(保湿)のすすめ
お風呂上がりに顔や体が一気に乾く感覚、そんな経験ありますよね。
それと同じ…もしくはそれ以上に、粘膜・皮膚の薄いデリケートゾーンは乾燥しやすい状態になります。
デリケートゾーンの保湿って、実はとっても重要。
だから、お顔のスキンケアと同じように
「お風呂から上がってすぐ保湿」
これがポイント。
では、どうやって保湿したら良いのか。
ズバリ、
『オイル』が おすすめ。
保湿=水分ですが、お風呂で潤った水分を肌から逃がさないことが大切。
オイルで水分蒸散を抑え(蓋をして)潤いを保ち、皮膚を柔らかくすること。
これを《エモリエント効果》と呼びます。
しかし、ボディオイルなら何でもいいのかと言うと、そうではありません。
デリケートゾーンの皮膚の薄さは、まぶたの3/4程度。 経皮吸収率は腕の40倍以上と言われています。
経皮吸収されやすい部位だからこそ、専用ソープと同様に
できるだけ
●肌に優しい処方であること
●人工化合物を使用していないもの
●添加物が配合されていないもの を
選ぶように心がけましょう。
4-3 膣まわりのマッサージって?
日頃から、私たちのデリケートゾーンは
・締め付けの強いボトムやガードル
・使用を避けられないナプキンやパッド
などによってストレスに晒されています。
それによって血流が悪くなったり、ムレや擦れる事からの、痒み・黒ずみ・乾燥の悪循環が起こっているのです。
しかし、生活の中でこのストレスの根源を断ち切るのはなかなか難しい事です。
そんな中、昨今注目されているのが
『膣まわりのマッサージ』
「膣まわりをほぐすことによって、血流を促し、潤った柔らかい膣を保つことができる」と言われています。

膣まわりのマッサージがもたらす「良いこと」
●腟の緩みや尿もれの改善
●生理痛や生理不順などの改善
●おりもの異常などの改善
●ナプキン等からくる痒み・ムズムズの改善
●閉経前後の乾燥・痒み・黒ずみの改善
●気になるニオイの改善
●性感染症リスクの軽減
●性交痛の緩和
など…
基本のマッサージは膣そのものではなく、膣まわり(外陰部)のマッサージを指します。
4-4 オイルの効果的な塗り方(膣マッサージ)
ここでは、デリケートゾーン専用オイルを使った膣まわり(外陰部)のマッサージをご紹介します。
▼ P O I N T ▼
◆手や膣まわりを清潔にした状態で行う事。
◆片足を台などに上げると塗りやすくなります。
◆肛門の大腸菌などが腟に入るのを防ぐため「前 から 後」が基本。
◆オイルを清潔な手のひらに取り、利き手の人差し指・中指・薬指の腹を使って「大陰唇→小陰唇→会陰→肛門まわり」の順に。

《 膣まわりのマッサージ方法 》
[1] 大陰唇を前から後ろへ向かって、優しくなでるように。
[2] 小陰唇は指の腹でそっとつまむようにして、内側と外側をもれなく。
[3] 会陰をUの字になでながら、血流を促すように何度かマッサージ。
[4] 最後は肛門のまわり。軽くもみほぐす要領で。
…
デリケートゾーン専用オイルには、保湿+マッサージ時の潤滑効果もありますが、自然由来の香りが配合されているものもあるので、同時にリラックス効果も期待できます。
できれば、膣まわりのマッサージは毎日行うのがベターですが「無理をするのは禁物」です。
腟の乾燥が進み、かゆみの悪化・性交痛などの症状が出てきた場合、腟の中まで保湿したりマッサージするなどのケアをおすすめします。(その場合は週に2~3回を目安に)
5、今から始められるケアを。
デリケートゾーンは《女性の第二の顔》と呼ばれ、「きちんとケアするべき部位」だという事がお分かりいただけたと思います。
年齢に関係なく『膣まわりの乾燥を防ぐケア』をできるだけ早く始めることが大切です。
遅すぎるという事はありません。
毎日のケアで中から潤い、弾力が生まれ、心身の健康につながります。
さぁ、無理なく始められるフェムケアを、今から始めていきましょう。
あなたの少し先の未来が、