本当に暑い日が続きます。
皆さん如何お過ごしでしょうか?
親御さんもこの暑さの中体調がすぐれない事も多いかと思います。
親御さんあっての子たちだと思います。くれぐれもお気を付けてお過ごしください。


さて、以前に少しお話しさせて頂いた様に
暑い時期、限られた分泌汗腺しか持たないお子さんにとってはより辛い時期ではないでしょうか。
「いや、うちの子は外に出たくて出たくってしょうがないよ。」
というお声が聞こえてきますが、特に室内で生活されている犬においては
楽しさ(走り回る)や食べる事が優先的に行動として現れ、
暑い、疲れるだろう、ましてや日射病・熱射病・熱中症に気を付けないと、と思いながら行動する事は少ない様に思います。
が故に、気を付けて頂きたい、そう思っていた折、
ある方からこの様なお話を伺う事が出来、この暑さ以上の暖かい何かを感じ
皆様方にも少しお分けしたくお話しさせて頂く事に致しました。





お若い可愛い女性の方なのですが、
スーパーにお買い物へいらっしゃった時の事、テレビなどでは熱中症に気を付けるよう呼びかけていた猛暑、朝からうだるような暑さ。
そんなカンカン照りの中、一匹の犬がリードに繋がれ、けなげに親御さんを待っていたようです。
その犬は短頭種で、特に暑さに注意しなければならない。
(鼻鏡が狭く、舌が口腔内に巻き付きやすく呼吸の妨げになりやすいなどから)
その事をご存知な[立派な家庭の獣医さん!]で、その子の状態から良くないことを感じられ、
ご自身の日傘で日陰を作って親御さんが出てくるのを一緒に待っていてあげたそうです。
かなりの時間待ってあげられていたのでしょう、
親御さんがやっと戻られ、「ワンちゃんもこの暑さ辛いでしょうから・・・」
とおっしゃりその場を離れたそうです。
おそらくその親御さんはムッとした顔をされ、なに人の犬に勝手な事をして…という顔でもされたことでしょう。
私なら腹が立って仕方が無いところかもしれませんが、その女性からこういうご質問をいただいたことからも、辛い思いをされたことを察するに余りありません。
「暑い中ゲハゲハとよだれを垂らしながら呼吸してる子が、実は案外平気なんて事あるんですか?!私が過保護すぎるのか・・と考えてしまいました。」
こういう事を考えてしまう様な世の中が良くないんだ!
いやな時代だな・・・・・。
では・・・・・だめですよね。





この暑さの中では、日差し(日光)を直接体表に受ける事と(直射熱、紫外線など)、
ましてや地面からの反射熱においては、外気温が30度を超える場合地面がアスファルトやコンクリートであればなおさらの事、
数十センチの所ならば、50度前後場所によっては60度以上になると言うことですから、
(テレビで報道されたのを見られた方も多いとは思いますが、今年、中国では連日40度を超える酷暑だそうで、中国の報道番組において舗装道路に厚い豚肉を置いたところ数分後には豚肉が焼けたという事です。)
大丈夫そうに見えても、熱射病・日射病・熱中症を直接的に気を付けなければなりませんし、
数時間後や数十時間後にそれらの症状が出る場合があります。

遅延性(遅れて出る場合)ではそれらの診断(原因としての熱射病・日射病・熱中症)を誤る場合が少なくありません。
また、その積み重ねが臓器機能の低下などを引きおこす要因になる場合もあります。

元気に平気な顔をしているからと言っても危険が歩み寄って来ている事もあるように思います。
[千丈の堤も螻蟻の穴を以って潰ゆ(千丈の堤も蟻の一穴)](※わずかな手落ちや判断から、大事に至ることがあるという例え)
とでも言うのでしょうか。

「大丈夫な事を考えるより、悪くならないように考える」

この事をわたしは病気にならないようにする予防としての大事な考え方の一つだと思っています。
炎天下スポーツをしている人たちの中には水も飲まず、休憩をしなくても平気な人もいるでしょうが、
具合が悪くなり倒れる人も出てくると思います。
平気だろうではなく、倒れる(身体に悪い事)事の無い様に、日陰で休憩をしたり水分補給をするのが当然ではないでしょうか。
その様な、倒れるまで水を与えない日陰で休憩させない親御さんほど、
もし誰かが倒れたら、特にわが子が倒れたら
「なんで日陰で休憩させないんだ!なんで水を与えなかったんだ!常識だろう!」
と騒ぐのでは・・・・と、思えてなりません。

過保護と”思いやる心”とは違う様な気がします。
そして今のお気持ちを忘れないでほしい。
そんな思いを込め、その方にはお話をさせて頂きました。

暑いからといって、心が渇くのは悲しいこと。
いつでもいつまでも心に潤いを持っていたいものです。
この女性の様に。





知っていますか?夜間熱中症。
熱帯夜が続くこの頃ですが、
お歳を召された方はお休みになられる時クーラーをつけられるのをお嫌な方が多い様に思われます。
ところが、深夜の高温によって熱中症の症状を呈する場合が多くあるように聞きます。
そこで言われているのが、
お休みになられる前にクーラーなどで寝室を適温に下げ、
お休みになられる時はクーラーの電源を切り、
ただし、数時間後に自動で電源が入る様にセットしておく。

そうする事でクーラーの風など気になられる方にも問題無く夜間熱中症対策ができると聞き及んでいます。

この頃、朝だるそうにしていたり、食欲が無かったり、日中ぐったりしているなど。
室内にいらっしゃるお子さん(特に犬)は一度考えてみてあげて下さい。
親御さんが起きている時はクーラーなどで涼しい状態が、お休みの際は電源を切り、夜間暑くて寝れないなどからその様な状態になる場合もある様に思います。

薬や治療の必要性が無く、夜間涼しくしてあげる事で見違えるように元気になる事もしばしばある様に思います。
もちろん他の要因が無いことを確認してもらってから。
そして、くれぐれも温度を下げ過ぎないように、
直接冷風が当たらない様に・・・・。
お気を付け下さい。