File.01 「カードホルダー」
毎日、何気なく目にしている財布の機能やパーツ。
一見、たいした違いがないように見えるかもしれませんが、
実はそこに、デザイナーの細かなこだわりが隠されているのです。


File.01 「カードホルダー」
File.01 「カードホルダー」
カードホルダーは機能も見た目も実にシンプルなパーツですが、
デザイナーは様々な要素を考えて、幅などを微妙に調整しています。
一体、どのような要素がカードホルダーのデザインに影響を与えているのでしょうか。



File.01 「カードホルダー」

カードホルダーに影響を与えるのは、まずは革質です。例えばなじみやすい革で、裏張りもないカードホルダーの場合は、口の幅をあえてややキツめにデザインする場合があります。これは、はじめからゆったりめに設定すると、使っているうちに口が緩んでカードが抜けやすくなることがあるため。そのため、馴染んでくるにつれてちょうど良くなるよう、最初は少しキツめにしておくことがあります。

File.01 「カードホルダー」

全ての段にカードを入れた時、カードの頭の出方が美しく見えることも重要です。そのため、カードの頭が出る高さを、それぞれの財布のイメージに合わせて微妙に変えています。もちろん、革の堅さや出し入れのしやすさとの兼ね合いも考えながら、最も良いバランスを探って決めています。

File.01 「カードホルダー」

カードホルダーの口の形は、財布それぞれのイメージやコンセプトに合わせて、実は少しずつ変えてデザインしています。

例えば品格を重視するビジネスシリーズなら、実直な真っ直ぐライン。一方で「ウルバーノ チェストウォレット」のように、洒脱さが魅力となっている財布なら緩やかにカーブをかけて、優雅な雰囲気を演出するという具合です。逆に、「ユニックリベルタ クラッチパース」のようにカジュアルで軽快なイメージなら、遊び心を盛り込んで。また全体の印象を引き締めたいときは「念引き」という筋をエッジの脇に入れたりもします。

※ユニックリベルタ クラッチパースは土屋鞄製造所 楽天市場支店ではお取り扱いしておりません。



以上の他にも様々な要素を検討しながら、アイテムごとに最適と思われるバランスを追求して、
カードホルダーの幅や深さ、段の間隔が決められています。
毎日何気なく使っているカードホルダーですが、見えないところにデザイナーのこだわりが詰まっているのです。
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