1.

子ども靴の選び方

2.

子ども靴のお手入れ方法

3.

子どもの足の特徴

4.

よくない靴を履いてると

5.

子どもの身体の成長




子どもの靴って、どんなポイントで選べばいいの?


骨が柔らかく変形しやすい状態のお子さまの足のために、正しい靴を選んであげましょう。 また、いくら正しい靴を選んでも、きちんと履かせてあげないとなんにもなりません。下の図を参考に、お子さまに正しい靴を履かせてあげてください。



■甲の高さが調節できること
足に合わせて甲の高さが調節できる、紐かワンタッチテープのタイプを選びましょう。どちらのタイプも子どもの足にあわせてちきんと締めてあげることが大切です。
■つま先は広く、厚みがあること
子どもは特に足の指で“地面をつかむ”ようにして歩くため、指を自由に動かせる余裕が必要。
■つま先が少し反りあがっていること
子どもはベタ足で歩くので、反りがないと蹴り出しにくく、つまづきやすくなります。
■かかと部をしっかり支えること
足が靴の中で動かないよう固定することで、安定した歩行ができ、指先の障害も防げます。
■足が曲がる位置で靴も曲がること
サイズが大きいと、この位置がズレます。厚すぎて曲がりにくい靴底にも要注意。
■適度に弾力のある靴底
地面からの衝撃を緩衝し、足を守ります。厚すぎる靴底はよくありません。


靴のフィッティングをチェックしよう


●まず靴を選びましょう

1.

足の長さを合わせる。

つま先に5mm程度余裕があるのが、ちょうどいい状態です。購入するときの靴のサイズは、 足長よりも5~9mm程度大き目を目安に選択し、左右長いほうの足を優先させましょう。 中敷を取り出してその上にお子さまに立ってもらい、つま先に10mm程度の余裕があることを確認してください。

2.

足の周りを合わせる。

足囲を確認し、幅広であれば幅に合わせたサイズを選びましょう。


●靴は必ず履きましょう

1.

靴下を履きましょう。

普段、靴下を履いて靴を履く場合は靴下で、靴下を履かない場合は素足で靴を履いてフィッティングをチェックしましょう。 衛生面から考えるとできるだけ靴下を履くことをお薦めします。

2.

靴を履きましょう。

かかとをぴったりと合わせ、ベルトもしくは紐を痛くない程度にきちんと締めます。
(つま先をあげた状態で、かかとでコンコンと床を叩いてもらうと、かかとが合います。)


●フィッティングをチェックしましょう

1.

立ってもらってチェックしましょう。

・つま先に10mm程度のゆとりがあり、指が自由に動くか?
・足の周りはきつすぎないか、余裕がありすぎないか?
・かかとがぶかぶかでないか?
 靴のかかとの部分を押さえてかかとをあげてもらい、脱げないかどうかを確認しましょう。
・甲全体がフィットしているか? 足の甲が高いときは甲に合わせて大きめのサイズに変更しましょう。

2.

歩いてもらってチェックしましょう。

・歩き方が不自然ではないか?
・かかとがぶかぶかでないか?
・痛いところがないか?
以上の項目を確認して、しっかりと足に合った靴を選びましょう。


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まずは中敷をはずしましょう。

一番汗をかいて汚れやすいのが中敷です。
アシックスのキッズシューズの中敷はすべて取り外しができますので、中敷を取ってから靴を洗ってください。 その時に中敷についている指の跡をチェック。つま先部に余裕がなくなっていれば履き替え時です。
取り外した中敷は、水を流しながら、毛の柔らかいブラシなどで軽く擦って汚れを落とします。 このとき、シューシャンプーを使用したりスェードブラシや手などでゴシゴシと洗わないでください。表生地が剥れることがあります。



洗い替え用の中敷を用意しておくと便利です。汚れがひどい場合には、交換してあげてくださいね。 スクスク・ワンテンそれぞれ専用中敷の別売りもあります。 砂はしっかり落としましょう。


すばやくしっかりと洗いましょう。

すぐに砂だらけになってしまう子どもの靴。
砂がたまったまま長時間放置しておくと、靴の中で砂が固まってしまい取れなくなる恐れがあります。 公園などで遊んだ後、靴の中に砂が入った時には、中敷を取り外し、靴の中にたまった砂をよく取り除いてください。 特につま先部は砂が固まりやすいので、ご注意ください。


砂はしっかり落としましょう。

まず靴を水につけ、よく湿らせます。熱いお湯に長時間つけると色落ちする恐れがありますので、水かぬるま湯を使ってください。
その後シューシャンプーをかけ、汚れをきれいに洗い落とします。
メッシュ素材のものやワンタッチテープの部分は表面がケバだってくる恐れがありますので、 ブラシなどであまりゴシゴシと洗わないようにご注意ください。 また、ワンタッチテープにゴミや砂がついていると接着力が落ちてしまいます。 洗うときには、ワンタッチテープについたゴミをこまめに取り除いてください。



◆シューシャンプーをかけたまま放置しないでください。
◆すすぎ・水切りは充分に行ってください。素材によっては色落ちする場合もあります。


直射日光は避けましょう。

洗い終わったら、すすぎを充分にし、シューシャンプーが残らないように洗い流してください。 その後充分に水切りを行い、白い紙などをつめて形を整え、必ず風通しのよい日陰で乾燥させてください。 直射日光にあてたり、ドライヤーなどでの強制乾燥は絶対にしないでください。



◆壁に立てかけて乾かすと靴が変形してしまう可能性もあります。
靴はぶら下げて乾かすようにしてください。

◆靴は素材や洗い方によっては変形してしまう可能性もあります。
縮みを防ぐために、白い紙や割り箸などで形を整えて乾燥させてください。


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足の状態も歩き方も成長によってどんどん変わっていく子どもたち。もちろん足の幅や形もそれに合わせて変わっていきますので、成長に合わせた靴選びが大切です。



1~3歳:足裏全体で着地しやすい、かかとの安定しやすい靴。素材がやわらかく、足の負担にならない靴。
3~7歳:はだし感覚で足指が使いやすく、屈曲性が良い靴。
7~10歳:クッション性がよく、アーチサポートのある靴。



また、子どもの足の成長は早く、特に3歳くらいまでは非常に早くなっています。 足長は1~2歳半頃までは半年で約1cm、それ以降は半年で約0.5cmのペースで大きくなっていきます。だからといって大き過ぎる靴は禁物です。 靴が足に合っていないと、靴の中で足が動いてしまい、歩き方まで悪くなってしまいます。アシックスでは0.5cm刻みで靴をラインナップ。 のびのび動ける靴環境を実現しています。



柔らかい軟骨を優しくサポートすることが大事!


生まれてすぐの赤ちゃんの足は、まだ配列ができているだけで、実はやわらかい軟骨状態。 成長にしたがって、立つのに必要な部分からカルシウムが蓄積され、骨へと成長していくのです。これを「骨化」と呼びます。
歩き始める1歳頃の足根骨(※)は4つで、足根骨が全部そろうのは4歳を過ぎた頃。 また、最初はひとつひとつの骨が小さく、離れ離れでできていくので、この頃の子どもの足は非常にもろい状態なのです。
骨化が完全に終了するのは18歳頃になり、実に人生の4分の1から5分の1の長い期間をかけて、人間の足は完成するのです。



このように赤ちゃんの足は軟骨部分が多く柔らかいため、足に合わない靴でも履けてしまいますが、 結果として足の正しい成長を阻害する要因になります。このような意味から赤ちゃんの靴は大人以上に大切で、かかとのしっかりした靴が必要です。
※足根骨とは、足首から下にあるかかとの骨のことです。踵骨・距骨・立方骨・第3楔状骨の4つ。



アーチの形成に合わせた中敷が必要!

歩いたり、走ったり、跳んだり…
全身を支え、いろいろな運動に推進力、つまり弾みをつけたり、またその衝撃を緩衝するのに大切なのが、足のアーチ。 これは、弓形になっている足を支える骨のことで、大人になると、全部で3つのアーチで身体を支えているのです。
右絵のように、大切なアーチも生まれたての赤ちゃんにはほとんどありません。厚い脂肪に被われており、 成長にともなって脂肪が取れ、骨が形成され、そしてアーチができてくるのです。 このアーチ形成が始まるのは3歳頃で、足の指をしっかり使って運動することでアーチの発達が促進されます。大人のようなアーチに近づくのは6~7歳。
この時期には特に靴選びを慎重にし、アーチを正しく形成させ健康で活発な子どもに育てましょう。
アシックスでは、アーチ形成時には、このアーチがしっかり発達するように、はだし感覚で動きやすさを重視して商品を開発しています。また、アーチ形成がほぼ完成しているジュニア期には、形成されたアーチをサポートし、母趾への負担を軽減するJunior Arch Comfort Systemを採用。成長に合わせた靴設計で、子どもの足をサポートしています。



子どもの足のバランスは大人とは全く違うのです。


足の長さを同じにしてみると、子どもの足は大人の足とこんなに違うのです。
○足幅が広い。
○指の部分が扇形である。
○土踏まずが未完成。


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合わない靴を履いてると…!


すぐ大きくなってしまう子どもの足。 どうせすぐ大きくなるのだからって大きめの靴を選んでいませんか。また、無理をして靴が小さくなっても履かせたままにしていませんか。 少しでも子どもが痛がったら、それは靴が小さくなったサインです。 合わない靴を履いていると、子どもの柔らかい足は変形してしまう危険性を持っています。またそれだけではなく、歩き方も変わってしまうのです。 大切な子どもの足には、サイズの合った靴を履かせてあげましょう。



1サイズ小さい靴

正しいサイズの靴

1サイズ大きい靴

重心移動がまっすぐで、あおり動作ができていない歩き方。母趾球の荷重が大きく、母趾に負担が大きくかかっている。

重心がかかとから、前足部にかけてきれいに移動しており、あおり動作が出来ている。指もよく使っている。

やはり重心移動が正しく行われておらず、あおり動作もできていない。靴が脱げないようにしているため、指をあまり使っていない。


大き目の靴を履いてると…!


大き目の靴を履いていると、靴の中で足が動いてしまい、正しい歩き方ができません。 かかと部や甲部でしっかり足に靴をフィットさせておくことが大切です。



足首・甲部でしっかり留まっていないと、つま先にゆとりがあっても前にすべってしまい、 小さい靴を履いたときのように指先がつまってしまいます。

かかとがしっかりフィットしていないと、歩くたびにかかとがあがってしまい、不自然な歩き方になってしまいます


曲がりにくい靴を履いてると…!


せっかくサイズの合った靴を履いていても、底が硬く曲がりにくい靴だと子どもの足に大きな負担をかけてしまいます。 しっかりと地面を蹴って歩くためにも、足の曲がる位置できちんと曲がる靴を選んであげましょう



大人が曲がりにくい靴を履くと、曲がりやすい靴の約2倍の力をかけて、靴を曲げて歩いています。しかし、子どもは筋力が弱いので、曲がりにくい靴でもかけられる力は小さいのです。 したがって、曲がりにくい靴を履くと、足を曲げずに歩くため、図のような不自然な歩き方に…。


大人も子どもも曲がりにくい靴を履くと屈曲角度が小さくなってしまいます。





子どもの靴を買うときには、保護者の方が靴の前と後ろを両手ではさんで曲げてみてください。 靴底が前から3分の1のところで、簡単に曲がる底の柔らかい靴を選んであげましょう。


さらに合わない靴を履きつづけたら、こんな障害が起こることも…!


大きめの靴を履いてる子どもたち、多いですよね。 また、脱ぎ履きがしやすいからって、大きめの靴でしかも調節機能のない靴を履いてる遊んでいる子どもたち。 これは大人に直して考えると、まさにスリッパを履いて運動している状態。靴が脱げないように、指を曲げたり上にそらしたり、 知らないうちに指に負担をかけているのです。そのままの状態が続くと、指が曲がってしまったり、指を使わないために、アーチの形成が遅れたり…。
また、スリッポンタイプは履くのは楽だけど、かかとがしっかりと足にフィットしにくく、調節機能もありません。 面倒でも調節機能のある靴で子どもの足に合わせて締めてあげるようにして下さい。 調節機能のある靴だと、少しくらい大きくても脱げないように甲の部分で調節することができ、指を自由に使うことが可能です。
ぴったりの靴を履くと、子どもたちも思いっきり遊べるものです。子どもたちにとって、遊ぶことは成長すること。 健やかに成長するために、足に合ったシューズを選んであげて下さい。



陥入爪

外反母趾

ハンマートウ


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生まれたばかりの状態から少しずつ手足を動かし、ハイハイを始め、 やがて立って歩き始める子どもたち。
成長に伴って、運動行動は大きく変化します。
また、子どもの成長には個人差があり、成長によって足の状態や運動行動に大きな違いがあるので、靴はそれぞれの成長過程に合わせて選んであげてください。





これから元気に歩き始めるための準備期間です。
赤ちゃんは、生後1年間に驚くほどの勢いで運動行動が発達します。
一人座り、ハイハイ、つかまり立ち、物につたわって歩く、といった過程で運動行動を習得していきます。 特にハイハイは、直立姿勢とバランス保持という要素以外の、歩行に必要なすべての要素を使っていると言われています。手 足だけでなく腰、お腹、背中の筋も使い、歩き始めるために重要な役割を担っています。


やがてよちよちと一人で歩き始めた子どもたち。
外を歩くようになると靴が必要になってきます。
2歳くらいまでの歩き方は大人とはまったく違い、着地の時に足全体が同時に地面につく歩き方で、 大人のようなかかとから前足部への重心移動はみられません。
2歳から3歳にかけてはかかとから着地するようになりますが、かかとでの着地はまだ弱いものです。 さらにこの頃には、ゆっくりながらも走り始めます。はだし感覚で足への負担にならずに歩ける靴を選んであげてください。 また、未熟なかかとを安定させるとともに、地面からの衝撃を和らげてあげるクッション性も必要です。


身体を動かすことが楽しく、走る、跳ぶ、投げるなどの基本的運動を覚えていく時期。
たくさん歩くことにより、大人に近い効率の良い歩き方を習得していきます。
またこの時期は、合理的に体を支えるために大きな役目を果たすアーチが発達していく大切な時期でもあるのです。 特にアーチを発達させるためには、足指をしっかり使った歩き方をすることが大切で、屈曲性のよい歩きやすい靴を選んで、 たくさん運動させてあげることがもっとも大切です。


骨格も完成に近づき、基本的運動も習得し、いよいよ一人前の大人に向かってスタートを切った子どもたち。
この時期の子どもたちには、さまざまな運動を経験させ、多くのスキルを習得させるとともに、 さまざまなスポーツの楽しさを経験させ、将来への可能性を最大限に広げてあげる事が重要となるのです。
子どもたちが自分の運動能力を最大限に発揮できるとともに、激しくなった動きから足を守るために、 クッション性のよい動きやすい靴を選ぶことが大切です。



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