こだわり安眠館店長の中国上海出張記

5月7日 (1日目)

朝7時高橋ふとん店鴨島店を出発しました。

午前11時に関西空港に到着(関空から上海へ行くより徳島から関空へ行くまでの方が遠いのはどういうことか。これを何とかしてほしいよ(^_^;)

関空にて手続き後、中国東方航空にていざ上海へ
(所要時間 2:15)
左写真は関空にて撮影

14時55分に上海へ到着!入国手続きを済ませ、宿泊ホテルへ向かいました。
上海の最初のイメージは思っていた以上に都会だということです。超高層ビルが建ち並び自分の住んでいる徳島と比べると全然都会です。(徳島と比べることが間違いかも・・・)

泊まったホテルは新錦江大酒店(シンチンチアンターチウテイエン)
43階建てのタワービルと5階建てのサイドビルからなるきれいなホテルです。

ホテルへ来るなりあまりにも豪華なロビーにびっくりしました。さすが5つ星ですね。
ホテルの部屋も広くいいところです。トイレも問題ありませんでした。

その日の夜はレストランにて上海料理を頂きました。右の写真のようにお茶の入れ方が変わっていて今にもこちらへ飛びかかって来そうな感じですが、上手く入れてくれます。

その日の夜上海雑伎団を見学してきました。見るまでの上海雑伎団のイメージは丸い輪の上にのってそれを積み重ねていったり組み体操を複雑にした感じのようなのがいろいろ出てくるのかとおもっていたらそうではなく、ストーリー性をもった内容で男女二人が宙づり状態でくるくる回りながら音楽にそって芸術ともいえる芸を披露してくれたり、時にはかわいい犬の芸なので会場の笑いをさそったりと本当にバラエティーに富んだ内容で見てよかったと思いました。中にはスリル満点の曲芸も披露してくれ、よかったです。

こうして1日目が過ぎていきました。なんか全然出張内容とかけ離れているのではないかと思っているかもしれませんがいよいよ2日目に今回の目的へと突き進みます。

5月8日 (2日目)

朝一番に玉仏寺(ユーフォースー)を見学していきました。
普陀山の僧侶慧根(えこん)がビルマから5体の玉仏を持ち帰る途中2体を上海に残したのが始まりといわれています。
辛亥革命後廃寺となったが、1928年に再建されました。

境内には、天王殿、大雄宝殿、玉仏桜が中軸線上に並び、左右に臥仏堂、弥陀堂、観音堂、禅堂が配置されています。
玉仏堂には高さ1.9cmの白玉の玉仏座堂が、臥仏堂には身長96cmの玉の釈迦涅槃像が祭られ、参詣者が絶えない。常に線香で煙っています。
玉仏寺からバスに揺られ1時間半、蘇州の街へやって来ました。ここでちょっと早い昼食をとりました。

上海からかなり高速を走ってついた街の現地料理で左の写真の蛙の唐揚げとアヒルの舌のように日本ではまず食べない料理にとまどいながらも食べました。これは証拠です。

上海から走ること約2時間、いよいよ今回の目的であるD社の布団製造工場へ到着しました。

D社は布団の製造を主として、多品種少量生産、付加価値の高い商品を取り扱っています。

早速工場を見学させてもらいました

接着剤代わりに使用される綿を混ぜ合わして作ります。これからその綿を機械に入れていくところです。

温度表示されているのがわかると思うのですが、一定の温度まで上げて綿を溶かし、その後急速に温度を下げて固めていきます。

この最新式の機械により常に安定した固綿を作ることができるわけです。

ポリエステルとバインダーを機械に入れて一定の温度まで上げて溶かします。

ふんわりしていたポリエステル綿が混ぜ合わさって固まり、プレスされてきれいな固綿としてでき上がってきます。

左の写真は多針キルト加工の機械です。

このように針が細かく取り付けられており、それぞれが左右に動きます。しかも機械にいろんなパターンのキルティングが記録されていて複雑なキルティングも対応しています。

左の写真の左の部分の編み目の模様がわかるでしょうか?きれいにキルティングされているのがわかると思います。

通常のキルト加工の機械。針を固定している間隔より狭いキルト加工は物理的に出来ません。したがって細かなキルト加工で出来ないのがわかると思います。

←最後の仕上げに入っているところです。

→生地と不織布を重ねて合わせる。マチにも綿が入っているのでしっかりして見えます。

←これがマチに使う生地です。マチにも綿が入っているのがわかりますか?

→検針の工程です。針が混ざっていないかの検査を行います。

今回のポイントの固綿の機械ですが、今までは冷やす方法が自然に冷やすしかなかったのが、いい機械を導入したので急速に冷やすことが可能になり、そのため、固綿の品質が安定するようになりました。
それと固綿は機械で厚さの調整が可能です。30mm、40mm、50mm、60mmと出来ます。

D社から車で約15分、2つ目の工場K社へ移動しました。

着いていきなりびっくりしたのは熱烈歓迎とかかれた横断幕!非常にうれしかったですね。

早速工場を見学させてもらいました

←左の写真は生地を裁断している機械です。
→この工場は寝具以外にもアパレル関連の製造も行っています。右は洋服の縫製をしているところです。ものすごい人数でびっくりしました。

まくらを作っているところです。左の写真はそのまくらの材料です。

まくらの仕上げ後の検針の工程です。ここではまくらの検針を3回行っています。常に高品質の商品を作るためのこだわりですね。

次は羽毛の精毛から選別、最終抜き取り検査工程までの見学です。

この工場の最大のポイントである羽毛の原毛精毛機です。
ここでダウン比率を分けています。羽毛の原毛は高くあげるほど良く精毛されますが、ここの機械はなんと14mあり、その高さまで上がり精毛されています。それだけ良質の羽毛が取り出せます。

さらにここの工場には羽毛のダウン比率7種類まで判別できるようになっています。ここにはないのですが台湾の工場には8種類まで選別できる機械が導入されています。

←この窓の部分で精毛されています。ぐるぐるまわっているのがよくわかりました。

→ここの工程の略図です。これを見るとどこでどのようなことをしているのかがよくわかります。

羽毛の品質検査工程です。

ここの部屋が羽毛の抜き取り検査工程です。熟練の検査員が厳密に検査を行っています。

種類別に分けて行きます。全て検査員による手作業で行われています。

左の写真は羽毛の種類です。これだけの羽毛の原毛を選別していきます。フェザーからダウンまで相当数の種類があります。

浅尾繊維の工場見学の時にも説明しましたが、左の写真の右側の筒状の容器がかさ高測定器です。その容器の上部にある黒い部分を上からおろしていき、容器の真ん中部分に三カ所の印があると思いますがその部分から垂直に降りていき羽毛と黒い測定台と重なり止まった部分のかさ高をはかりそれらの平均値で算出されます。尚測定量は30gです。

左の写真の部屋は正確なかさ高を計るために常温で24時間保温します。温度は23.0度湿度は64.3%です。その後にかさ高の測定を行います。

水分検査の工程です。羽毛を3gもってきて装置に置き、水分を蒸発させます。

これらの検査で羽毛のダウン比率やダウンの種類を判別し、羽毛ふとんやダウンケット、枕等それぞれの材料へ分けられます。

最後にあひるの剥製と記念撮影!


右図の写真のあひるの剥製の拡大写真のおなかの部分が一番の良質の羽毛です。

光隆はアジア最大規模の工場で、204人の従業員がいます。さらに全面コンピュータ管理をしており、ポーランド、ハンガリー、イギリス、アメリカ等から羽毛の原毛を輸入しています。
光隆でのポイントは羽毛品質検査工程と羽毛原毛の洗浄機を自分の目で確認出来たことです。貴重な経験が出来ました。このような機会はこれからもそうそうないと思うので本当によかったと思います。

工場視察を終え上海へ帰って来ました
浦東ののっぽビル金茂大厦(チンマオターシャー)をバックに記念撮影
上海へ帰ってきて浦東へきました。もう一つの上海といわれ、新しい上海の街です。近代ビルがいっぱい建ち並んでいます。

左の写真はテレビ塔です。

ここは対岸の外灘の景観をきれいに一覧できる浜江大道(ピンチアンダーダオ)です。 とてもリラックスできました。 こうして2日目を終えました。

5月9日 (3日目)

豫園(よえん)江南様式の庭園。1559年に役人藩允端(はんいんたん)によって造られました。アヘン戦争後再び荒れ果て商業地や学校に転用されることもありました。造園から約400年後1956年全面的な整備が行われて今日の2万平方メートルの豫園となってよみがえりました。

この3日目の昼の料理(飲茶)が今まででの上海で一番おいしかったです。他の場所での料理も特に食べれないことはないのですが、これといっておいしい料理に巡り合うことがなかったので本当に良かったです。

5月10日 (4日目)

朝一番に出発して帰国しました
3日目にいろいろとおみやげも買ったのですが、衝動買いでアコースティックギターを買ってしまいました。日本円でなんと4,500円と無茶安くてしかもまともなギターでしたのでおもわず衝動買いしてしまいました。
空港での写真!あやしげなミュージシャンにも見えますね。
昼には関西空港へ到着!その後すぐにバスに乗って徳島へ。店に着いたのは5時ぐらいだったかな。上海から関西空港よりも関西空港から徳島までのほうが時間がかかっているのが納得行かないです。

出張を終えて

今回は工場視察ということで日頃なかなか見ることの出来ない製造過程を自分の目で見ることが出来たこと。更には羽毛の検査工程をじっくり見ることが出来たことが収穫でした。この経験を今後のこだわり安眠館の発展に役立てて行きたいと思っています。この4日間、メールの確認および返事や発送作業が遅くなりご迷惑をお掛けし、申し訳ありませんでした。
尚私は工場の知識があまりないのでもしかしたら間違っている部分があるかもしれませんがご了承下さい。