8月26日 (1日目)
AM５：００に自宅を出て車で関空へ向かう。
出発時間には始発のバスでも間に合うが、帰りの飛行機の到着時間にバスがないので自家用車で行くしかない。
７：００少し前に関空に到着するが同行するＲ社のＩさんはまだ来ていない。
通常、海外へのフライトは団体だと３時間前、個人でも２時間前くらいが推奨であるが、旅慣れた人はギリギリに来るので少し心配する。
１時間近く待って、７：５０頃にやっときたので手続きすると、本日は満席のため通路側は既にいっぱいになっているとのこと、９：３０のフライトでボーディングは８：５５予定のため、さすがにチェックインタイムが少し遅すぎたのだと思う。
今回はアシアナ航空を使用し、ソウル仁川空港を経由してハルピン太平空港へと向かう予定である。
ハルピン太平空港のあるハルピン市は伊藤博文が暗殺された場所として日本人には有名であるが、黒竜江省の省都広域で1,000万の人口を抱える大都市である。
黒竜江省自体の位置は中国東北部にあり、西は内モンゴル自治区、南は吉林省、東と北はアムール川を挟んでロシアと国境を接している。
今回の出張の目的は冬の企画で使用する羽毛布団の原料がとれた農場をチェックすることと羽毛の名前の由来であるアムール川へ行くことである。
羽毛がとれた農場は、ハルピンから車で松花江を４００�劼曚媛爾覯駄攣曄淵献礇爛后忙垓疂佞砲△蝓△修海�ら更に３００�劼曚評床峭召魏爾蝓▲▲燹璽訐遏聞�竜江）と松花江（日本ではスンガリ川として知られる）、烏蘇里江が合流する同江市にある三江口という場所でアムール川を見学する予定である。
現地の会社からは、本来は４泊５日で行くような旅程だと言ってきたが、私のスケジュールで、どうしても２泊３日しか予定がとれないので、弾丸ツアーの様相を呈する。
９：３０飛行機は時間通りに出発し、１１時過ぎに韓国の仁川空港に到着、ここで富士新幸のＮ氏と落ち合う。
Ｎ氏は３３歳、京都出身、検診に行くたびに極度の肥満と診断される体格、陽気で若いが気遣いのできるいい男である。
仁川空港はさすが世界のハブ空港を目指しているだけあり、乗り換えも非常にスムーズで、時間がかからない。
今回でも国際線の到着と出発の乗り継ぎが１時間強で大丈夫なのが良い証拠である。
１１：５５登機、少し予定より遅れて出発。
途中で機内食が出てくるが、さすが韓国系航空会社だと思うのが、食事にホットペッパーペーストという調味料がついてきて、韓国人はこれを大量に食事にかけて食べている。（私はとても食べられないが・・・。）
(ホットペッパーペースト）
ハルピン太平空港へ到着すると、入国の手荷物検査にＮ氏が引っかかり持ち込もうとした缶詰２０個とスルメ等のおつまみを没収される。
今回の出張はローカルに向かうので非常に厳しい旅になると予想し、それぞれが大量に非常食を準備してきていたが、Ｎ氏は入国と同時にそれらを失うことになってしまったのである。
空港にはＨ社のドライバー２人と通訳が出迎えてくれる。
前回も来てくれたドライバーたちＲさんとＣさんで、既に面識がある。
今回の旅程は2000�匱紊留薪召�必要で、しかも時間が非常にタイトなので、安全面からいってもドライバーが２人必要であるとのこと。
通訳はＲさんという女性で最近、Ｈ社に入社したとのこと。
日本の神奈川大学に留学し、５年ほど日本に滞在していたとのことなので、日本語は非常に流暢である。
Ｎ氏の件で、少し遅れたので挨拶も早々に車に乗り、１４：００頃、高速道路を佳木斯（ジャムス）市へ向けて出発する。
佳木斯（ジャムス）市はハルピンから北西にある地級市で総人口約２５０万、市区人口も６０万に達する黒竜江省東部では中心的な都市である。
この日はホテルを予約していないので、途中車の中でホテルの予約をする。
ハルピンからは約４００�厠イ譴討�り、高速道路で平均速度１００�勸幣紊楼飮�したと思われるが、到着には４時間以上かかり、１９時過ぎに、景宜１６８商務賓館（佳木斯市紅旗南段）に到着する。
このホテルには日本人があまり泊まったことがないのか、チェックイン時にビザナンバーがないと宿泊できないと１０分以上もめる。
元々日本人の短期訪問にビザは不要なのだが、よく分かっていないようである。
荷物を置いてすぐ１９時半頃食事へ向かう、途中、夕食に食べたいものを聞かれて餃子と答えていたので、タクシードライバーに聞いて地元のレストランへ向かう。
我々日本人にとっては、ローカルの中華料理よりは餃子の方がずっとありがたいのだが、中国人にとっては、せっかく良い物をごちそうしようと思っているのに、吉野家に連れて行って欲しいといわれているような感覚なので、ちょっとがっかり気味のようである。
食事を終えて部屋に帰ってくると、部屋の作り自体は見栄えがするようできているが、風呂に浴槽がなかったり、エアコンがあってもなかなかきかなかったりと、やはり勝手が違う。
パソコンは据え付けてあるが、自分のパソコンはつながらなかったので、たいした仕事はできない。
マッサージを呼ぼうと思ったが、ホテルにはない、近くにマッサージ店はないかと聞くと、分からないとのこと。
他にすることもないので、日記を書いて１０：００過ぎに就寝。
8月27日 (2日目)
５：００起床。
明るくなって、窓から外を見ると工事中の建物だらけである。
今回は１１階建ての１０階に宿泊しているが、前面の道路で不必要にならすクラクションが早朝から鳴り響き非常にうるさい。
７：００から朝食をとる。
ブッフェスタイルだが食べられるものがあまりない。
出発しようにもなぜか、ホテルの領収書が８：００をまわらないと発行できないとのことで８時まで待ってホテルを出発する。
一般道路を約１時間、高速道路並みのスピードでとばして農場に到着する。
農場に行く途中にも庭先で２０羽、３０羽と飼育している農家も多いようで、仲買人がこういった農家からガチョウを集めてくるのだろうと思う。
目的の農家は約1,000羽のガチョウを飼育しているとのことで、松花江から引いた水で大きな池を作り、ガチョウが好きな時に水浴びできる良い環境で育てている。
我が社で今年の冬の企画として取り上げた羽毛布団は、こういった農家で育てられたガチョウを集めてきて採取した羽毛でできている。
農場を見学した後、いよいよアムール川に向けて、更に松花江に沿って道を北上する。
これもまた、一般道で遅い車を追い抜きながら高速道路並みのスピードを維持して約３００�厠イ譴親厩昌圓砲△觧姐掌�に到着する。
初めて見るアムール川である。
遠く対岸に見えるのが、ロシアのハバロフスクである。
この河を渡ってシベリア抑留された方々は連れて行かれたのである。
抑留された日本兵の手記に、アムール川を日本海かと思ったという記載があるが、それほどに広大な河である。
しばらく写真を撮っていると、ドライバーがせっかくなのでモーターボートに乗って対岸を見に行こうと言うので、モーターボートに乗ることにする。（１５０元）
中国国旗を掲げてモーターボートはアムール川の上を対岸に向かうのだが、モーターボートの運転手にどこが国境なのかと聞くと、ここはもうロシア領だとのこと。
よく見ると国境を示すブイが後方にある。
平和なときだから良いのだろうが、時と場合によっては銃撃されても仕方ないとおもうのだが。
船を下りて、三江口の石碑で記念撮影してから帰途につく。
昼食はＲ社のＩさんの希望で、ラーメンを食べることにする。
この辺でラーメンというと悪い予感がしたが、やはり地元の人が行く店で、クーラーは当然ないし、ハエは飛び交っており、店の男性店員はみんな上半身裸で仕事をしている。
仕方がないので、お皿は除菌ウェットティッシュで丁寧に拭く。
私はあらかじめ免疫力を上げる薬を飲んでいるので、少々のものは大丈夫だと思うが、お腹をこわさないかが心配である。
帰りもトイレがほとんどないので、ピーピーになると悲惨である。
しかし、出てきた牛肉麺はスープがぬるかったものの、味は大丈夫で完食する。
お腹も大丈夫なようだ。
１３：３０ 同江市を出発
この日もホテルを予約していないので、行けるところまで行って泊まることになっているが、遅くなっても構わないので、ハルピン市内まで帰ることにする。
途中、短いトイレ休憩を２回とったが、ほぼノンストップでハルピン市内まで車を走らせる。（２回の内、１回は男性トイレ故障のため外でやってくれと言われる）
道中が長いので自然とみんな寝そうになるが、運転手まで寝てしまうと困るので、極力起きていることにする。
私は今回、非常食としてお菓子やドライフードをたくさん持ってきていたので、これが結構役に立つ、バナナチップス、シリアルバー、干しぶどう、ポテトチップス、ピーナッツ等々。
業界の話等をしながら帰ってくるが、あまりに時間が長いので最後は暴露大会になる。
２１：３０ ハルピン到着
ホテルに飛び込みで宿泊するが、安い割には良いホテルである。
全国チェーンで展開しているとのことである。
夕食は遅くなったので、目の前のショッピングモールにあるKFCで食べるが、時間が遅いので、食材があまりないと言われる。
日本では考えられないことであるが、こちらでは当たり前のようである。
チキンバーガーを注文するが、日本と違うものなのかあまり美味しくない。
早々に食事を切り上げてマッサージに行こうとするが、やはりホテルではマッサージが呼べず、やっているマッサージ屋も知らないとのこと。
この日はインターネットが繋がるようだったので、仕方なく部屋に帰って２日分たまった仕事をこなす。
２日分ためると仕事も多く、１時過ぎまで仕事をしてから就寝する。
8月28日 (3日目)
５時起床
残ったシリアルバーを食べながら朝の仕事をしてから、ハルピンの観光地を捜す。
出張で色々なところに行くが、意識しないと観光地をまわることはないので、私は時間を見つけて面倒だが少しでも観光へ行くようにしている。
やはり、訪問した地域の文化や風土を知ることは必要だと考えているからである。
インターネットで色々調べていると、街の中心地付近に「聖ソフィア聖堂」という観光地があるとのことである。
１９０７年にロシア軍が建築したもののようであるが、当時のロシア建築の特徴がよく表れているようである。
現在では教会として使われていないようだが、９：００に会館とのことなので、ＩさんとＮさんを誘って８：４０頃ホテルをでる。
到着すると確かに美しいロシア風の建物である。
中に入ってみるとハルピンの昔の写真がたくさん飾ってある。
外見に比べて内装の剥落はひどく、修繕がほとんどされていないようである。
私はあまり興味が持てなかったがＩさんは、展示されている写真に見入っていた。
２０分ほどで建物を出て、すぐ前にある市場風のショッピングモールに行くことにする。
Ｎさんが部下の中国人スタッフのおみやげにヒマワリの種（食用）を頼まれているとのことなので探しに行く。
入ってみると本当に地元の人が買い物する場所なので、色々な食材が販売されているが、犬の肉を売っていたのを初めて見てびっくりする。
ハルピンの冬は特に寒いので、市場も外ではなく、こうした屋内のものが発展したのだろうと推察する。
ヒマワリの種は５００グラムで５元。
目的のものを手に入れて、外に出ると隣にマイカルがあったので、行ってみることにする。
マイカルの中にはルイ・ヴィトンをはじめ、数多くの一流ブランドが入店しており、高級百貨店なみの様相である。
あまりに場違いなのですぐに出るが、ちょうど１０：００過ぎになったので、ホテルへ帰ることにする。
１５分ほどでホテルに帰り、荷物をまとめて１１：００ホテルを出発し、途中でこの日も餃子を食べて１２：３０頃ハルピン太平国際空港に到着。
１４：３５出発 仁川空港経由で関空に帰る。
関空２１：００頃到着。
車を運転して徳島に帰る。
２３：００過ぎ帰宅。
今回の出張は私の時間が無かったため多くの方の協力で、ハードなスケジュールを無事にこなすことができ感謝しております。