6月20日 (1日目)
昨年に続き今年も植林に参加することにした。
理由は昨年植林した成果を確認しないままでは、私の中で植林の意義が完結しないからだ。
今回も関空から出発するのは私一人。
９：４０松茂発のバスで関空に向かい、バスは少し遅れて１２：１５頃関空に到着する。
関空に着いて手続きを終えると、今回も西川産業の担当者と大阪支店長が見送りに来てくれていたので一緒に昼食をとる。
毎回、忙しい中をおいでいただきありがたいことである。
バスは少し遅れたが、飛行機はそれ以上に遅れ１４：００出発予定が１４：３０の出発となる。
フライト自体は３時間半くらいだが、−１時間の時差と北京空港が巨大なため施設内の移動に時間がかかるので、荷物をピックアップして出てきたのは１７：１５頃だった。
現地ガイドと合流すると、昨年も添乗していただいた金花女史で再会を喜ぶ。
その後、成田からの到着組を待って、国内便へのチェックイン。
今回のメンバーは西川チェーンからは８人、西川産業からは２人の計十人ですが、西川チェーンの前会長、現会長、副会長も２人参加とお歴々の方々ばかりが参加されており、私が年齢も会歴も一番下といった感じである。
今回の旅行会社も日本エコプランニングサービス 添乗員は柏木瑞絵女史。
チェックインするとチェックインカウンターの近くで座れるところを見つけて、時間がないのでということで弁当を配られそこで食べるように言われる。
弁当の巻きずしをかき込んでチェクイン、半数のチケットには５１番ゲート、残りの半数には５５番ゲートが出発口として印字されており非常にややこしい。
確認しながら５５番ゲートに到着すると、雷のためフライトが遅延しており、いつ出発できるか判らないとのこと。
前回の植林も雷に祟られ、まるで私が嵐を呼んでいるかのようである。
本来は２０：３０の出発だが、いつ出発できるか判らないということなので、レストランに入りみんなで青島ビールを飲み始める。
時間が遅いので、おつまみはおろか食べるものは何もないとのこと。
仕方がないのでみんながそれぞれ手持ちのお菓子を出してつまみとする。
かれこれ２時間以上飲み、店にある青島ビールの総在庫の二分の一が消費された１０：３０頃、急に搭乗手続きが始まる。
あせってレストランを出て飛行機に乗り込むが、そこから更に待たされ、結局飛んだのは０：００頃である。
途中でクーラーを切れたり、隣の中国人が騒ぎ始めたりと非常に苦痛な待ち時間だった。
北京→包頭のフライトは約１時間。
包頭空港から昨年も泊まった包頭賓館まで約３０分
２：００頃ホテル到着。
ホテルに入ると、なんとインターネットが通じるようになっている。
しかも無料。
持ってきたおかゆを赤貝の缶詰をおかずに食べながら仕事をする。（箸を忘れたので、赤貝は手づかみで食べる。）
インターネットが繋がると仕事をしてしまい、寝る時間を削ることになっても、何となくうれしいのが自分でも不思議である。
中国時間３時過ぎにカチカチのベッドで就寝
6月21日 (2日目)
７時半のモーニングコールで起床。
少し仕事をしてからシャワーを浴び、朝食に行く。（ここのシャンプーはかなりやばそう。しかもリンスがない）
朝食では矢島前会長や鹿児島の今藤さんと同席するが、商品や商売のことを色々教えていただき非常に勉強になる。
（ホテルから見た包頭市街）
今回のツアーは目上の方ばかりなので、旅行中色々な事が学べて非常に楽しい。
ぎりぎりまで朝食会場で話を聞いて９時頃部屋に戻り９時半ホテル出発。
包頭（パオトウ）はモンゴル語で「鹿のいるところ」という意味で漢字は当て字のようである。（ちなみに内モンゴル自治区の省都フフホトは「青い町」の意とのこと）
最初はロシアが建設に着手した町らしく、現在は１８０万人の中国人が在住している鉄鋼やレアメタルの町である。
包頭市内を抜けてガタガタ道をはしり（石炭を輸送する車等が重量オーバーで走るためすぐに道が痛んでしまうとのこと）、黄河を再度渡る。
１年ぶりの黄河は昨年と比べ水かさが非常に減っており、雄大さが感じられず、ちょっぴり残念である。
黄河を渡ると道は比較的なめらかになり、揺れも少ない。
恩格貝に到着したのが１１時をまわった頃で、モンゴル式の儀式で歓迎される。
天と地と先祖に感謝の気持ちを捧げる儀式である。
我々が到着したすぐあとにも中国人の団体客が到着する。
植林に来たのかと思ったが、企業の慰安旅行とのことである。
最近の包頭市では一年に一回この恩格貝に慰安旅行に来ることがステイタスになっているとのこと。
１１：３０頃部屋に入り旅装を解き、１２：００から昼食、昨年と同じような料理が出てくる。
昼食後、展示場を見学
（上下の写真は植林前と後の同じ場所）
（中曽根総理の色紙）
１４：００になると植林に出発する。
植林地は昨年と同じ我々西川チェーンの森。
まずは準備体操をして、植林のレクチャーを受ける。
木を何本か植えたところで休憩になったので、昨年、植林した時につけた記念プレートを探しに行く。
プレートは樹を傷めないため地面に落としておくため、全て地中に埋もれている。
だいたいの見当をつけて探していくと幸い自分の分はすぐに見つかる。
そこで、昨年一緒に来た他の植林メンバーのプレートも探して、同行している西川産業の高橋課長に写真を撮影してそれぞれ本人に送ってもらうように依頼する。
しかし、一人分だけどうしても見つけることができず、他の人たちも手伝ってくれる中で、あきらめかけた頃にやっと見つけることができる。
最後の一人のプレートが見つかり、本当に嬉しい思いを実感し、あきらめずに努力することの重要性を感じる。
プレートが全員分見つかった後、本来の植林活動に戻る。
植林は現会長と副会長の両横山さんの活躍で順調にすすむ。
私は日頃の運動不足が祟り、遅々として進まないし体のあちらこちらが痛くなってくる。
それでも金花女史に叱咤激励されながら一生懸命植林する。
目標の１００本の植林を終え、井戸から水をホースで引いてきて流し込む。
非常に感慨深いものがある。
今年植林したポプラたちも元気に育って欲しいものである。
５時頃くたくたになってホテルに帰ってくると昨年、添乗してくれた高橋氏が他の植林団体を引率して到着する。（今回、高橋が３人参加している。便宜上、私・高橋課長・高橋氏でかき分ける）
一年ぶりの再会である。
色々話をした後、部屋で少し日誌を書いて７：００から夕食。
たくさんの量が出てくるが、あまり口に合うものではない。
食後、高橋氏が引率してきた団体が星空を見に行くというので、バスに同乗させてもらい沙漠に行く。
最初は雲が多かったが、日頃の行いが良いのかだんだん雲が晴れてくる。
満天の夜空の中、沙漠に寝ころんでしばし星を楽しむ。
しばらくすると近くからいびきが聞こえてくる。
昼間一生懸命植林した方はお疲れのようだ。
１０時を少しまわった頃、ホテルに到着する。
中国人の慰安旅行で来ているグループはキャンプファイヤーを焚きながら、大音量の音楽をかけて踊っている。
非常に楽しそう。
部屋に行こうとすると、近くの部屋で別の中国人達が部屋のドアを開けたまま麻雀をしている。
うるさくなりそう。
部屋に帰って日誌を書きながら、今日もおかゆとイカの缶詰を食べる。
今日は爪楊枝を一本確保しておいたので手づかみにはならず快適。
その後は、早めに就寝。
この日のベッドもかちかち
6月22日 (3日目)
５：３０起床
ご来光を見ようと早起きするが、この日は朝から曇り空でとても日の出が見える状況ではないので、そのまま散歩に出かける。
遠山先生の銅像や石碑を見ると、先生の偉業の素晴らしさを感じると共に、生前にお会いできなかったことが非常に残念であると感じる。
（ホテルから見た植民地、
遠くに砂漠が見える）
（遠山先生像）
３０分くらい散歩してから部屋に帰る。
７：３０ 朝食 相変わらず食べられるものが少ない。
８：００ 沙漠の研修のため５０�厠イ譴帥�漠を見学に行く。
礫漠の見学には高橋氏も同行してくれる。
途中、高橋氏から砂漠についてのレクチャーを受ける。
前回も記したが沙漠に５つの種類がある。
岩石沙漠 大きな岩がごろごろしている沙漠
礫漠（れきばく） 砂利が全面を覆っている沙漠
砂漠 我々が想像する砂が集まった砂漠
土漠 小さい目の細かな土の沙漠
塩漠 土中の塩分が、水の蒸発に伴って地表に露出した砂漠
今回行くのはこの中の礫漠である。
岩石砂漠や礫漠が夏に７０度以上の気温になり、高温のため石が割れて細かくなったものが、冬の風速４０メートルの西風で吹き飛ばされて砂漠へと集まっていくとのこと。
また、近年では中国政府の定住化政策や放牧が許可制になったため、羊や山羊を放牧していた生活から牛などを飼う生活に住民が変わったことにより、これまでひまわりを栽培していた畑で大量のトウモロコシが栽培されるようになったとのこと。
トウモロコシの栽培には大量の水が必要なので、アメリカでは既に使用しなくなったというセンターピポットという大型スプリンクラーで地下水を大量に撒いているとのことで、地下水が枯れてしまい砂漠化が更に進むのではと高橋氏は危惧しているようだ。
（グーグルアースで緯度４０経度１０９の周辺を見ると大きな円がいくつも見える。これがセンターピポットとのこと）
１時間ほどで礫漠に到着する。
近年はここで砂利をとっているようで地形が変わりつつあるとのこと。
砂利の山を登ろうとすると次々砂利が崩れてくるので危険である。
これらの砂利は海底火山の爆発でできたようだとのこと。
石に噴火の跡があったり、貝の化石がでたりするそうだ。
どうにか頂上までたどり着くと、土漠である黄土高原の広がりが見える。
非常に見晴らしがよい。
帰りかける頃、雨が強く降り始める。
年間降雨量が３００�舒焚爾涼楼茲覆里法∋笋�来ると何故、毎回雨なのかと思う。
しかし、こちらで「今日は良い天気だ」というのは雨のことだというので、「雨男」ではなく「良い天気男」だと自分で納得する。
３０分くらい見学した後、植林地周辺に戻り砂丘を見学。
この時はもう本降りで雨の中を記念撮影するのでずぶぬれになる。
後から来た植林隊は雨の中を一生懸命植林している。
炎天下と雨の中、どちらがより困難な条件かと考える。
愛知県からお越しの加藤さんが、知り合いの方の森があって見に行きたいとのことなので、犬塚キヨさんの森を見学に行く。
比較的初期の頃に3,000万円をぽんと日本沙漠緑化実践協会に寄付してくれたらしく、広大な土地に１０年以上たったポプラが森になっている。
我々の森も早くこんな風になってほしいものである。
最後に遠山先生の銅像をみんなで見学してからホテルに帰る。
恩格貝賓館も今回で２回目、少しは慣れてきたがやはりタオルがない、トイレットペーパーがトイレに流せない、お湯が１日２時間し出ないとか色々不便は多い。
今回は電話も使えず引き出しにしまわれている
１２：００ 昼食
中国人慰安旅行者は白酒の乾杯（カンペイ：イッキのこと）で大いに盛り上がっている。
１３：００ 出発
ボランティアで植林をサポートしてくれた方々も見送りに来てくれる。
西川産業の高橋課長は、ボランティアの女性に植林の時は映画アースのエプロンをねだられてプレゼントしていたが、別れ際にも団扇をねだられてプレゼントしていた。
頼まれれば断れない性格なのか？
まあ、何事かあっても彼は５０歳だが独身なので問題はないと聞き納得する。
１４：３０ 包頭空港到着
１５：３０ フライト
１７：００ 北京着
金花女史はフフホト在住であまり北京は得意ではないとのことで、北京では謝少明氏が現地ガイドとして案内してくれることとなる。
一旦ホテルにチェックインしてから夕食に出かける。
今回の宿泊も昨年同様の広西大厦（北京市朝陽区潘家園華威西里２６号）
夕食は四川飯店の恭王府支店、ここは故宮の北側にある有名な大邸宅と大庭園を持つ恭王府の中にあるというすごいレストランで、私は辛いのが苦手だがここは是非、行きたかったところなので非常に喜ぶ。
しかし、レストランに着いてみると、庭には出られないどころか会食の部屋からは庭も見えないので落胆する。
以前は四川飯店に言うと、場合によっては無料で庭にも出してくれたとのことですが、最近は厳しくなっているとのこと。
元々四川料理はあまり好きではないので、料理自体はまずまずである。
夕食を終えるとコピー商品を販売しているところとマッサージ店が同じ所にあるということで連れて行かれる。
勝手に連れて行かれるが、どちらにも興味がないのでバスの運転手に断ってからタクシーで先にホテルへ帰る。
ホテルではインターネットが無料で繋がるのでまた仕事をする。
ある程度仕事をしたところでホテルのマッサージを呼ぶ。
４５分で１５０元
１１：００頃就寝。
6月23日 (4日目)
６時起床
少しテレビを見てから仕事をしたり、日誌を書いたりする。
朝食はブッフェスタイル、文明社会に帰ってきたと実感する。
８：３０ 出発
この日は万里の長城の観光
昨年はパスしたが今年はお付き合いする。
２０年ぶりの長城である。
長城は北京市内から９０�厠イ譴討�り、約２時間の道のり。
１０：３０八達嶺長城に到着（実は万里の長城は広大なため、いくつかの観光スポットに分かれており、ここが一番メジャーなスポット）
すぐ近くに熊園ができていたり、ジェットコースターもできているとのこと。
どちらも時間がないのであきらめ、ガイドがお勧めの男坂に向かう。
女坂に比べて人が少ないので登りやすいとのこと。
言われてみればかなり人の量が違う。
１時間の自由時間は短いと思ったが、やはりここでも日頃の運動不足がたたり１０分も登れば十分な感じである。
早めに引き返してきて、おみやげ物やさんで休憩する。
休憩していると翡翠のペンダントやストラップを矢島さんが熱心に薦められる。
また、他には中国製バイアグラをしつこく薦められていた人もいたが、買ったかどうかは不明。
途中の土産物屋で食事をとり、１５：３０ホテルに到着。
１６：２０からミーティング 私も驚くほど白熱した議論となる。
（オリンピックメインスタジアム鳥の巣も完成）
１７：３０ 今藤さんの提案で食事の時間まで雑伎をみんなで見に行く。
雑伎は中国のサーカスのことであるが、以前のような単なる万国人間びっくりショーではなく、ストーリー性や芸術性を持たせて革新している。
夕食はあまり聞いたことのないレストラン。
一応、北京ダックは出てくるが、しょぼいものである。（別にグルメツアーできているわけではないので、良いのだが）
最後の夜なのでみんなが打ち解けて歓談する。
今回のツアーは植林が目的ではあるが、本当に素晴らしいメンバーばかりなので本当に色々な学びがある。
このメンバーで同じ時間を４日間過ごしただけで、十分今回参加した価値があり、一生の思い出になったと思う。
２１：００過ぎ 夕食を終えてホテルに戻る。
仕事をして日誌を書く
２４：００頃就寝
6月24日 (5日目)
５：３０起床
仕事をする。
坂本店長とスカイプで打ち合わせをする。
６：００（日本時間７：００） スカイプは時間を気にせず話ができるので、こんな時に非常に便利である。
７：００ 朝食
本日は帰国日で他の全員は８：３０に出発して成田から帰るのだが、私は一人だけ関空へ帰るのでホテルを出るのが１２：３０で良いので、午前中の時間を利用して観光する。
今回のホテル広西大厦は北京市内の南部に位置しているので７：３０タクシーで天壇へ向かう。
天壇は明清時代に皇帝が天に五穀豊穣を祈った祭祀建造物である。
広大な面積に祈念殿を初めとするいくつかの建造物がある。
８：００ 天壇に到着
１時間ほど見学をした後、潘家園旧貨市場へ向かう。
ここは毎日開かれている骨董市場である。
１５０円くらいの安い物から、何万円もする高価なものまで色々売られている。
私は５００円くらいまでのものしか買わないが、数点の買い物をする。
１１：００ホテルに戻り、休憩後日誌を書く。
１２：００チェックアウト
１２：３０車で空港に向かう
１６：０５関空行きCA160便に搭乗
無事帰国・・・？