浅野屋丁稚塾 番頭への道「その79 上から積むな」
これは、お客様には聞かせてはいけない話です。
例えば晒しの反物、呉服屋には必要な商品ですから数をまとめて仕入れます。
でも、直に売り切れというわけには行きません。
その為、暫くの間、棚に並んで積まれることになります。
在庫が少なくなってきたら、切らす訳には行きませんから
追加発注します。
入荷後、値札を付けて棚に収めることになるのですが、その時には
注意が必要です。
前から有る在庫を一旦、棚から取り出し、新しく入荷した商品を
その棚に先ず収めます。
その後に取り出しておいた前からの在庫を上から乗せます。
これって、結構重要なポイントです。
売れると、当然のように上から外して、お客様にお渡しする訳で
上から順番に減って行くんですね。
ですから、比較的古いものから先にさばいていける訳です。
これが、古い在庫の上に新しい商品を乗せる。在庫が減ってきたら、
再仕入して入荷した商品を上に乗せる・・・・これを繰り返していると
棚に積まれた一番下の商品は全然回転しないことになります。
この状態で、何年も経つと白かった晒しが何時の間にか黄ばんで
売り物にならなくなったりする恐れもあります。
商品が駄目になるということよりも、それに気が付かない
考えの無さが、商売人としては問題になるんです!
良いですか?
新着商品は上に積むな・・・です。
頑張ってください!・・・目指せ 大番頭!!
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