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浅野屋丁稚塾
番頭への道「その14 包装の技」

母の日・父の日とギフト商品の需要が高まるこの時期、 エッチラ えっちらとラッピングに精を出す今日この頃ですが、呉服屋 は、元来ギフトショップの役割も昔からこなしていました。

結婚式の披露宴の引き物、赤ちゃんの名披露の風呂敷、お葬式の香典の お返し・・・など、私共は「ギフト」とは呼ばず、「お遣い物」と云っ ておりますが・・・

同じように「ラッピング」とは云わず、「包装」ですネ

包装の綺麗さは、店名入りの包装紙で包みますから当然、お店の信用と いう点では重要な要素となります。
そして、何よりご注文主さまに代わりお遣い物をお世話させて頂く訳で すから、シッカリと丹精に包装することが要求されます。

キャラメル包みは比較的初心者でも丁寧にすれば及第点なのですが、 問題は包装紙の上に品物を斜めに置いて包む仕方です。

箱の置き方のポイントを押えないと、上に来る表面の角が綺麗にかぶら ず、不細工になってしまいます。

私も、丁稚修行の開始1ヶ月目位でこの洗礼を受けました。

角が綺麗に隠れていないものは、NGで包み直しを命じられます。 そして、角に変な皺が寄っていたり、包装紙を強く引っ張り過ぎて少し 破れてしまった物も当然NG!

セロテープで留める箇所は1ヶ所、包装紙の柄はすべて同じ位置に来る ようにと先輩の注文は厳しかったです。

そして、店頭でお客様を前にしても恥ずかしくないような手際の良さと 正確さ、スピードが要求されます。

夜中に、包装に失敗して折り目のついてしまった包装紙で何度も練習す る日が続きました。

こればっかしは、頭で分かっていても身体で覚えないとダメですね

包装も、小売業の職人技の一つですから・・・
夜なべしてでも、身体で覚えろ!です。

頑張ってください!・・・目指せ 大番頭!!


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