世界で最も知名度の高いスポーツブランド ナイキ(NIKE) |スポーツ・アウトドア通販の Z-SPORTS

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ナイキ看板

2022.2.21

NIKE

メンズファッション誌
「smart」元編集長
佐藤 誠二朗さん

メンズ雑誌「smart」をはじめ、これまで多数の編集・著作物を手掛けている佐藤さん。
2018年11月には「ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新」が発売
こちらを本屋で見かけて読まれた方もいるのでは!?
そんな佐藤さんが当店の取り扱いアイテムをコラムで熱く語ってくれるコーナーです!
実はあまり知られていないブランドの歴史などもこれを見れば知ることができるかも!?

ブルー・リボン・スポーツ社

いまやナイキは"世界で最も知名度の高いスポーツブランド"と言いきっても、異論は出ないでしょう。
でもあまりに有名すぎるので、改めて「じゃあ、どんなブランド?」と聞かれると、意外と言葉に詰まるかもしれません。
そこでおさらい。ナイキのヒストリーを見ていきましょう。

ナイキの前身となるブルー・リボン・スポーツ社が設立されたのは1960年代初頭のこと。創業者はビル・バウワーマンとフィル・ナイトという二人の人物です。
ビル・バウワーマンはオレゴン大学の陸上コーチで、陸上の中距離ランナーだったフィルは、オレゴン大学在学中にビルの教えを受けていました。
1959年にオレゴン大学を卒業したフィルは、MBA取得を目指してスタンフォード大学のビジネススクールに進学します。

フィルはスタンフォード大学で、"低賃金労働者を使って効率的に生産すれば、アディダスやプーマといったドイツ大手企業が先行する競技用シューズマーケットに、アメリカ企業も参入できる"という趣旨の修士論文を発表しました。
そして卒業後の1962年、論文の内容を実践するべく動き出したビルは、まず日本へと渡ります。 来日目的はその頃世界的に評価が高まっていたスポーツシューズ、オニツカタイガー(現在のアシックス)のアメリカ国内販売権を獲得するためでした。
神戸のオニツカ株式会社に乗り込んでの直接交渉の結果、契約を取りつけたビルは1964年、学生時代のコーチであるビル・バウワーマンに協力を求めます。
そして二人で500ドルずつを出資し、地元オレゴン州で設立したのがブルー・リボン・スポーツ社だったというわけです。

フィルはこの仕事をはじめた当初、自分の車にオニツカのシューズを詰め込み、アメリカ各地の大学や競技会場へ手売りしに行っていたそうです。
得られる収入はわずかなものだったため、靴販売のかたわら、ポートランド州立大学で会計学の講師もしていたのだとか。
しかしやがて事業は軌道に乗り、オニツカタイガーと共同でスポーツシューズの開発も行うようになります。

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オニツカタイガーと袂を分ち

1971年、ブルー・リボン・スポーツ社は事業拡大と利益向上を目指し、オニツカタイガーとの提携を解消。独自のシューズ生産を開始します。
同年6月には、今日のナイキの象徴であるスウッシュを側面に配した最初のシューズ、現在も人気の高い傑作「コルテッツ」を発売します。
スウッシュの形がギリシャ神話に出てくる勝利の女神Nike(ニケ)の翼に見えることから、1972年にはブランド名をNike(ナイキ)と定め、社名も同様に変更しました。

bild:jacinta lluch valero, flickr.com, CC BY-SA 2.0

同年、より高度な技術を持つ工場での生産が必要だと考えたナイキ社は、製造拠点をメキシコの工場から福岡県にある日本ゴム(現・アサヒシューズ)の工場へと移します。
その際、技術革新を狙ってオニツカタイガーの技術者を引き抜いたこと、日本ゴムがオニツカタイガーのライバル社であったことなどから、両社の関係は冷え込んでいきました。
また提携解消前に共同開発した「コルテッツ」はビルが命名したものだったため、名称使用権をめぐりオニツカタイガーを提訴。
裁判は1974年、ナイキの勝訴で結審します。

1972年には、ビルが開発した"ワッフルソール"を施したシューズ「ワッフルトレーナー」が大ヒット。
ナイキ社は業績を大きく押し上げ、早くも世界に名だたる一流ブランドとして認知されるようになります。
さらに1978年には、ビニールパックの中にガスを封じたエアバッグをミッドソールに設置し衝撃を吸収する、画期的な「エア」を発表。
このシステムを使ったモデルで、ナイキは1980年代にさらなる躍進を遂げます。

1984年、新人ながら人気がヒートアップしていたNBA・シカゴブルズのマイケル・ジョーダンのシグネチャーモデル、「エア・ジョーダン」を発売し爆発的ヒット。以降、毎シーズン、ナイキの新作発表を待ちわびるような鉄板のファン層が形成されます。
また1987年にファーストモデルを発売したランニングシューズ「エア・マックス」シリーズも大ヒットし、1990年代 の"ハイテクスニーカー"ブームに火を付けました。

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総合スポーツブランドへ成長

ナイキがどうやって現在のような世界最大のスポーツメーカーになったのか。 その過程を非常にざっくりと、またとても駆け足で見てきました。
でも読んでいる方たちの頭の中に、クエスチョンマークが点灯しているのが目に浮かびます。
スニーカー以外の話が、まったく出てこないからです。

今回ご紹介しているのは、ナイキの定番スウェット「クラブ フレンチテリー」です。
それならなぜスポーツウェアの話をしないのかと言いたいかもしれません。
しかしあえて断言するならば、ナイキの歴史とはすなわちスニーカーの歴史です。
スニーカーを語れば、そのままナイキを語ることになるわけなのです。

これは現存する多くのスポーツウェアブランドに共通することでもあります。
前出のオニツカタイガーから発展したアシックスにしても、ミズノにしても、アディダスもプーマも同様ですが、半世紀以上の歴史をもち、現在、世界シェアの上位にひしめく一流スポーツブランドのほとんどは、シューズメーカーとしてスタートしているのです。

シューズブランドとして確固たる地位を築いたのち、ナイキ社は創業者ビル・バウワーマンの『誰もがみんなアスリートだ。アスリートが存在する限り、ナイキも存在する』という合言葉のもと、総合スポーツブランドへと発展していきます。

スウッシュというキャッチーなシンボルマークが、シューズ以外のアイテムでも人々に"あのナイキの商品だ。それなら間違いない"と思わせる強力な武器になったことは間違いありません。
ナイキ製シューズ人気の高まりにとともに、同じスウッシュロゴを持ったナイキのスポーツウェア類も、現代のアーバンファッションのステータスシンボルとみなされるようになっていきました。

ナイキのウェアは、スポーツアイテムをストリートにうまく取り込んだ1980年代のヒップホップ革命以降、特に注目度が高まりました。
トラックスーツやシェルスーツ、ベースボールキャップなどとともに、若者の生活に深く入り込んでいき、今や欠かすことのできないアイテムとなったのが、他ならぬスウェットです。

bild:Achim Hepp, flickr.com, CC BY-SA 2.0

縦横無尽に活躍する万能ウェア

ナイキは様々なスウェット衣類を販売していますが、最も人気のある定番が「クラブ フレンチテリー」です。
フレンチテリーというのはナイキの商標ではなく、素材名を表しています。
片側(通常は衣服の内側)がループ状、反対側が平滑になるように設計された生地がフレンチテリーです。
"テリークロス"は"タオルクロス"とも呼ばれる生地。
タオルクロス=パイル地は厚手の生地ですが、フレンチテリーはパイル地より薄めです。
通常のパイル地に比べて軽量でストレッチ性が高く、肌触りが良いのが特長です。

内側がタオル状のため吸湿性が高いフレンチテリーは、主にスポーツウェアに用いられますが、とても着心地がいいのでスポーツ用だけではもったいないと思われたのでしょう、日常のカジュアルウェアの素材としても用いられるようになりました。
薄めの生地は重ね着に適しているので、コーディネートしやすいのも人気の一因となったようです。

そのフレンチテリー生地を使った、ナイキの「クラブ フレンチテリー」は、クルーネックのトップス、ジョガーパンツ、フーディ、ショートパンツなど様々なアイテムがラインナップされています。
シンプルな無地だけではなく、カモ柄も多色展開されています。そしてそのいずれも胸元や腿に、スウッシュが誇らしげに輝いています。

もちろんあのナイキの定番であるわけですから、ランニングをはじめとする日常のスポーツ時には素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれるウェアです。
でもそれだけではなく、部屋着や寝巻きとして、それに外出時のシンプルコーデの一環として、それこそ縦横無尽の活躍をしてくれる、"現代の万能ウェア"ということができるでしょう。
この機会にぜひ、ワードローブに加えることをおすすめいたします。

bild:Michel Curi, flickr.com, CC BY 2.0

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