■ 掛け軸の取り扱い ■

軸は自分自身の今の環境を表すものであり、
その家のもっとも尊い床の間に飾ります。

本紙は自分自身を表し、本紙の上には天、
そして半月で月を表し、風帯が風を表します。
木々に降り注いだ雨が風になびき
露となり地上に落ちます。

その露が集まり川となり、土壌や木々を育みます。

本紙より下には地があり、軸木、軸先
(天然木及び陶器)で土壌や木々を表現します。

こうした自分の環境を表現する掛軸、おろそかにせず、大切に掛け替えを行いましょう。

●掛け軸を長持ちさせる方法

※ 強い冷暖房や直射日光、湿気の多い場所はお避けください。
※ 掛けはずしの時にはゆっくりと、折れないように慎重に扱ってください。
※ 掛け軸を 長期間掛け続けていると、掛け軸上部で軸紐を支える金具が抜けてしまう恐れがあります。
定期的に掛け替えることをオススメいたします。
※ 年に二回程度、春秋の晴れた日に虫干しをしてください。
保管の際には、専用の防虫香を入れ替え、湿気の少ない場所にしまうようにしてください。
●掛け軸の掛け方
矢筈を掛緒に引っかけ、左手で軸を支えます。
巻緒は後ろにたらします。
矢筈を金具の近くまでかかげます。
掛け緒を金具にかけたのを確認し、
ゆっくりとほどいていきます。
掛け軸を傷めないように、
最後までゆっくりと手でもったままおろします。
●掛け軸のしまい方
各名称の説明です。

巻紙の上から巻緒をゆるめに巻いていきます。
あまり堅く巻かず、紐はゆるくかけるようにして下さい。
左の図のように、巻緒を掛緒にくぐらせます。
反対側も掛緒にくぐらせます。

収納の際は、風帯は左右に折り重ねて巻き、
耳折れ防止の為、添付の厚紙を軸先にはさんで下さい。

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