京焼:雲錦手向付伏原博之

雲錦手向付(仁阿弥道八写し)

 雲錦という文様はどちらかというと春の頃に用いることが多いのですが、元は花を雲、もみじを錦と見て、仁阿弥道八の初代が作られたものです。京らしい季節の取り入れ方に感心いたします。上質な器という満足感がございます。

 朱の片口はもう40年も前から作っているものです。このところ、いろんな地方の酒蔵からとても特長ある味や香りのお酒が出され、冷めたまま(常温も含め)供することが流行で、その場合はお酒の顔も見れて注ぎやすい片口がよろこばれ、今この時にぴったりかと今一度おすすめしたいと思います。

 ぐい呑は辻村塊さんのもの、呑み口といいワクワク感といい、「こんなものでお酒をたのしんでいただけたらな」と思います。

工芸店ようび 店主 真木
朱片口・小 漆器・輪島塗:朱片口・小・奥田志郎