夏の花・立葵
長谷川等伯や俵屋宗達が活躍した、まだ琳派と言われなかった時代に、立葵は文様として多くの場所に登場します。代表格は醍醐寺客殿の絵で、一面に画かれている金箔に映える紅や白の立葵は、印象に強く残っています。この頃は道端に立葵が植えてあるのを見なくなりましたが、花期が長くて背丈が高くなり、道端の花のように子供の頃は思っていました。
この花の一つ一つに魅力を見出したと思われる乾山の文様がたくさんあります。近付いてみると牡丹のようにも椿のようにも見え、季節ごとに反対に呼び名を変えて使用したのではないかと思われますが、もともとは夏の花、立葵です。一つずつ吟味して見ることのない、どちらかというと全体像を茫然と見る花だからなのでしょうか。
これは夏の花、立葵本来の使い方をしてみています。塗りは輪島、最高の塗師屋の尚古堂、蒔絵は京の蒔絵師、一峰こと竹田省さんです。
よいお出汁に素麺の天の川、オクラを星のように散らして、白身の魚の切り身かはんぺんを乗せてはいかがでしょうか。
青もみじの平向付にはとり貝を、しょうゆか二杯酢で。
青もみじは古くからさまざまな作家が文様にしてきました。新芽のもみじ。花と一緒に美しく映えるもみじ。雨の季節のもみじ。そして蝉しぐれの中のもみじ。いずれも身近で親しい関係の植物です。こうして文様になると改めて美しさを感じることが出来ます。ようびは須田菁華さんと伏原博之さんのそぞれお二人の個性をいただいて御案内していますが、この度のは伏原さんの大変薄手の京焼で、ことの外華奢な平向付です。やさしくご使用下さいませ。
椿蒔絵糸目椀
蓋を開けると、蒔絵で椿がおおらかに描かれています。
尚古堂・竹田省
583,000円
色絵青もみじ紋平向付
初夏から夏にぴったりの青もみじが、少しおすまし、大きめの浅い向付になりました。
伏原博之
25,168円
灰釉ビードロ小判輪花小付
深さのある小さな鉢は、ぎしっと盛り付けても、ちょこんと盛り付けても、美味しそうです。
有松進
2,420円
さざなみ紋豆鉢6cm
湖面を風がさーっとなでていった・・・。そんな静かな風景のガラスのこちら豆皿です。
d.Tam
4,400円他
尺6雪才
ティーセットを(重いですが)6人分乗せることができる大きなお盆です。
奥田志郎
44,000円