紅葉箔絵黒大椀・奥田志郎 & 竹田省

紅葉の大椀

 十一月は紅葉、野山は花野と呼ばれる季節です。

 茶の世界では十月はわびた茶、十一月は茶人正月と云い、開炉や口切の茶事が行われます。それにあやかり、紅葉の金箔の椀を使い、今は廃盤となっているバカラのデカンタを酒器に、食器棚からアールヌーボーの盃達を動員してハレの食卓を設えてみました。紅色の半月盆が紅葉を感じさせてくれています。日本に生まれた季節のよろこび、普段より少し気の入ったお料理をつくることもうれしい日常の内といたしたいものです。

工芸店ようび 店主 真木
漆器・紅葉箔絵黒大椀・奥田志郎

青もみじの頃

 この紅葉の椀は、青もみじの頃にも有効で、同時に用いる皿や小物によってこの「金」はさまざまな色を連想させるものとなります。この度は折敷を真清田の折敷とし、みどり交趾の皿を合わせてみました。ゲームのようにたのしんでいただけるのではなどと思います。

工芸店ようび 店主 真木