四月の点心「蝶の舞」
 

向付 鯛平造り
   松葉 岩のり わさび
  (木瓜向付)

椀盛 清し仕立
   わかめ 竹の子 木の芽
  (鶴亀文様蒔絵椀)

盛肴 鯛の子 笹筍 ふき煮合わせ 
   うど旨煮 わらび白ごまあえ
   竹の子 いか 百合根の木の芽あえ 
   鯛めし 玉子黄味
   菜の花漬
  (潤長方雪才盆)




向付
瀬戸内海の鯛は有名ですが、中でも明石の対岸淡路島の岩屋で漁れるものが一番珍重されます。

椀盛
「若竹の椀」、と若布と竹の子が一つの言葉になっています。竹の子をゆでる時に、糠と昆布を入れますが、昆布がとろけんばかりにやわらかくなります。
海草と竹の子の出会いは相性のよいものです。

盛肴
鯛の真子はこの季節の産物です。ふきはあまり色にこだわるとまずくなります。笹筍は地方にもよりますが、五月いっぱい楽しめます。
うど、わらびはともに春ならではのものです。わらびは鮮度のよいものほど甘さがあります。
木の芽あえは田楽と同じく時季のものです。
ご飯は、鯛のご飯の上に玉子の黄味をのせて蝶の型で押しました。

 
指導 辻義一
辻留の点心全書(淡交社)より








青唐津木瓜向付
盃 木瓜(もっこ)型がユニークで盛り付けのアイデアに幅が出ます。
長森慶
3,780円
  盃
 
潤1尺×5寸雪才(デザート盆)
漆器 お料理を盛り付けても美しく盛り付けられます。

奥田志郎
18,900円
  漆器










 四月の点心「花見」
 

向付 小鯛一塩
   菜の花 寿のり わさび
  (染付芙蓉手蝶文向付)

椀盛 鯛潮汁 うど 木の芽
  (明月椀)

田楽 豆腐 木の芽味噌
  (木地田楽箱)

盛肴 ます幽庵焼き 
   きす桜干
   海老丸茶団子とり丸串さし 
   竹の子うに焼
   桜葉巻寿司 平目 はじかみ
  (信楽俎板皿)




向付
小鯛の一塩です。若狭小鯛の樽詰めがあります。そんなものもお使い下さい。

椀盛
鯛の頭や骨からはよいスープが出ます。潮汁とはこのスープを利用したもので、日本料理では珍しい料理法ですが、活けのよい魚だったらなるべくスープを利用して、無駄のないようにしたいものです。

田楽
花見の茶会の席ではこの木の芽田楽を庭で焼いてお召し上がりいただくこともあります。野外の園遊会にもよいものです。

盛肴
きすやさよりを酒と醤油、みりん少々につけて干したものを桜干と呼んでいます。花見といえば、団子の菓子が有名ですが、点心でも青竹の串にさして団子のようにすることがあります。ご飯は桜の葉を塩漬けにしたもので巻いた寿司としました。

 
指導 辻義一
辻留の点心全書(淡交社)より









漆器・明月椀
明月椀 美しい朱に螺鈿のはんなりとした桜・・・。うっとりです。

尚古堂
126,000円(1客)
  明月椀

信楽俎板皿(中)
信楽俎板皿(中) 表情が豊かな俎皿に季節の彩りをたっぷり添えて・・。お買い上げありがとうございました。
勝尾青龍洞
21,000円
  信楽俎板皿(中)
 
染付芙蓉手蝶文向付
染付芙蓉手蝶文向付 見込みには蝶々が2匹。周りには、草花や虫たちが描かれています。お買い上げありがとうございました。
正木春蔵
9,922円
  染付芙蓉手蝶文向付










 季節のご飯 四月
 

竹の子ご飯
  (黒合鹿椀)

桜ご飯
  (朱六角布目皿)

ぐじ木の芽寿司
  (色絵青緑線皿)



■竹の子ご飯
ゆでた竹の子を適当に切って炊き込んだご飯です。薄口醤油を入れて加減をした時に味をみて、これでよいと思っても、 できあがりはそれより薄くなります。これは醤油の味がご飯に広がっていくからです。自分の思った味より濃いめにしておくと思った通りの味になります。

■桜ご飯
桜の花の塩漬を水につけて、塩分を出しておき、上に散らします。ご飯を型で押さないで、椀や茶碗に入れる時は、ご飯を入れて、桜の花と、塩を入れた熱湯でゆでた菜の花を一緒に散らすと色取りもよくなります。

■ぐじ木の芽寿司
理想的には、若狭ぐじのように、浜で塩をしたものを使うとよいでしょう。

 
指導 辻義一
辻留の点心全書(淡交社)より









漆器・黒粥椀(合鹿椀)
漆器・粥椀 存在感のある大きめの合鹿椀です。たっぷりのお雑煮にもどうぞ。
奥田志郎
26,250円
  漆器・粥椀
 
漆器・朱六角布目皿
漆器・朱六角布目皿 お菓子を盛るのにちょうど良いデザート皿です。使うほどに布目が出てきて景色が良くなってきます。お買い上げありがとうございました。
奥田志郎
10,500円
  漆器・朱六角布目皿







染付吹墨皿・須田菁華(先代)



 四月口取
 

松露松葉さし
あまごかるたん漬
竹麩甘煮
車海老うに焼
高野豆腐ひじき巻



■松露
空気のよい海岸の松林に春に産します。以前はたくさん採れたようですが、いまは貴重品となりました。

■あまご
あまごは春から夏にかけての川魚です。川魚は活きたものを使うのが理想的です。よく川魚がきらいというお方がおられますが、おそらく川魚独特のにおいがきらいなのでしょう。川魚は死んでしまうとにおいが強くなります。

■竹麩
竹麩はこの時季に限りません。青竹を表しているので、お正月にもよく使われます。

■高野豆腐ひじき巻
中に煮込みましたひじきは玄界灘の対馬のもので長いものは1メートル以上あり、水でもどすと三、四倍くらいに太くなります。一般的なひじきとはちょっと違います。

 
指導 辻義一
辻留の点心全書(淡交社)より








染付吹墨皿
染付吹墨皿・須田菁華(先代) ざっくりとしたお皿に吹き墨。シンプルなお皿です。お買い上げありがとうございました。
須田菁華(先代)
25,200円
  染付吹墨皿・須田菁華(先代)
 








「辻留の点心全書(辻留の点心歳時記)」


「工芸店ようび」の名付け親は、先代の辻留の御主人。創業時から現在に至るまで、親しくおつき合いさせていただいています。
お店にも多くの器を使っていただいていますが、辻留さんは多くの書籍を出版されていて、料理の写真に「工芸店ようび」は器でお手伝いをしています。
このコラムでは、「辻留の点心全書」と共に「工芸店ようび」の器をご紹介していきたいと思います。
すばらしい盛付けのお手本です!





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