外部サイトへのリンクができないため、SkonWorld様より転載しています。オリジナルの記事、写真の著作権等はSkonWorldに帰属します。Skonチューンフリーハンドでもおなじみのヨーヨー改造の世界チャンピオン、紺本忍夫氏による作品です。

2007年のノスタルジア完成までの作成手順です。実際の商品とは機材が追加されていることなどから、製作工程が異なる場合があります。

スポークにこだわって作られた工芸品です。競技用のヨーヨーのような使いやすさを求めるのではなく、世界チャンピオンの手作りによる工芸品、美術品としての
価値を見出せる方にお勧めしたいヨーヨーです。

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2007年ヨーヨー世界大会Modコンテスト優勝作品

ノスタルジア〜時代を創ったもの

まずはニップル(スポークを留めるための雌ネジ)を作るために、直径3mmの真鍮から削り出します。
ニップルにネジを切るための下穴を開けて、さらに段差をつけて、切り落とした状態。

片側32個、両側で64個です。

マイナスドライバーで回す為の、溝切りです。
M1のタップでねじ切り。

ちょっと油断すると簡単に折れてしまいます。
結局3本折ってしまいました。

出来上がったニップル
直径1mmのステンレス線。

適当な長さにカット。

先端部5mmほどM1のダイスでネジ切りをするんですが、ステンレス線の直径が1.08mmあったため、なかなかネジが切れないので、先端部を0.95mmに削ってからネジ切りしました。

そのあと、逆の部分を曲げて、スポークは出来上がりです。

ハブの穴開け。以前、別の作品を作るために作った割り出し治具を使います
 

 

穴開けが終わったハブ
削り出した状態のリム

リムの穴開け

こちらも同じく割り出し治具を使います。

角度がついているので、穴を開けるためにまずはフライス盤を使い、エンドミルで平らにします。

すべての穴開けが終わった状態
今回のヨーヨーは本体を回して締めるのではなく、実際の車と同じセンターロック方式です。

そしてこれがロックするためのパーツで、「スピナー」といいます。

穴のバリ取りと表面を磨き終わったリム
全パーツ

これにヨーヨー本体をとめるM4のネジとベアリングが加わって、全部で136パーツになります。

フリクション2枚プラスで138になりますね。

パーツが出来上がったので、いよいよ組み立てです。

割り出し治具に固定して、ハブとリムの間に合うリングを作って大体の位置に固定して1本ずつ仮組みしていきます。

半分の16本の仮組みが終わったところ。
32本すべてのスポークの仮組みが終わって、固定用のリングを外したところ。
最後の仕上げの、振れの調整です。

旋盤にヨーヨーをセットして、ダイヤルゲージで振れを測定します。

まずは端面の方向の振れを調整します。
その後径方向の調整をします。

その2方向の調整を3.4回繰り返したら、バッチシ調整完了しました。

以上の工程を経て完成です。

回転させると向こうが透けて見えます。

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