“絶対に飲んで大満足!!”の極上オセアニア・ワイン ガイド

第14回

マックスウェル・ハニーミード / マックスウェル・スパイスミード

Wine Tester

オーストラリアワインに魅せられたソムリエ
稲次さんが自信を持っておすすめする

“絶対に飲んで大満足!!”の極上オセアニア・ワイン ガイド

《オーストラリアワインって〇〇なんでしょ?!》
もしかすると、そんな先入観をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
その既成概念を覆すようなワインをお届けしたい。
社名でもある‘ Down Under’は、オーストラリア大陸そのものを指す言葉。
そして「 逆さま 」や「 既成概念を覆す 」という意味も併せ持ちます。

かつての私がそうであったように。
今迄の自分の中でだけ固めてしまっていたイメージを変えてくれる運命の1本が、きっとオーストラリアワインの中にもあるはずです。

≪稲次 夏美さんのプロフィール≫
調理師専門学校卒業後、様々な飲食店にてソムリエとして各国のワインをお客様にサーヴする。
その後、2009年に大阪・北新地に自身の店「G'day ワイン食堂」をopen。
自店のワインの品揃えは100%オーストラリアワインを提供。年に数度の渡豪を続ける中で新たなオーストラリアワインの可能性を強く感じ2016年9月、オーストラリアワイン専門の輸入会社・株式会社Down Underを設立。

≪来歴≫
・2009年9月
 大阪・北新地にて G'dayワイン食堂を開店
・2010年
 ワインオーストラリア主催 バイザグラスコンテストに於いて最優秀賞獲得
・2011年
 ワインオーストラリア主催 バイザグラスコンテストに於いて優秀賞獲得
・2012年
 A+AustralianWineSpecialist(Trade)に選定される(初年度より、現在まで)
・2016年9月
 株式会社Down Under設立
 代表取締役社長に就任 シニアソムリエ

Guide

“ハネムーン”の語源とされる蜂蜜酒「ミード」

「ミード」というお酒をご存知でしょうか?

蜂蜜を使用して醸造するお酒の総称でして、その歴史は実はワインよりも古いとも伝えられているお酒です。今回は、このミードをお勧めしたいと思います。

古い歴史があるとされるミードですが、その歴史は一説には旧石器時代にまで遡るという説もあるとか。また、現在においても、ブドウの栽培が気候上難しいとされる北欧などの冷涼な場所では、ワインよりもミードの方が沢山飲まれているとも言われています。

長い歴史を誇るミードですが、ユニークな逸話も様々。
例えば、蜂蜜の持つ栄養素は醗酵後も変化が比較的少ないとされ、長期間、陸に上がることが出来ずフレッシュな食材を手に入れることが難しい海賊たちが愛飲していたとか。

また、「ハネムーン」の語源になったのは、このミード由来とも伝えられています。
中世のヨーロッパでは、結婚して直ぐに子宝に恵まれますように・・・という願いを込めて、新婦は自家製のミードを新郎に飲ませて新婚の甘い毎日を少なくとも一か月は過ごしたそうです。この蜂蜜酒を飲む一か月(=ハニーマンス)が、ハネムーンの語源となったそう。
また、蜂は多産であること。そして、蜂蜜を摂取すると男の子の子宝に恵まれやすいという迷信も存在したそうです。

ミードの楽しみ方も様々。
ストレートでそのまま味わうのも良し。
また、これからの寒い時期には、鍋に入れて60度位に温めたホットミードもお勧めですし、爽やかに楽しみたいときは、カクテルベースとしても。ロックアイスにフレッシュミントを加えて味わうと、爽やかさが引き立ちます。
そして、実はお料理の隠し味としてもその魅力を発揮することが出来ます。豚肉や鶏肉をソテーした後のフライパンに残った肉汁にこのミードを少し加えて煮詰めると美味しいソースが出来上がります。抜栓してから二か月ほどは味わいも大きくは変化しないため、少しずつ夜寝る前のナイトキャップにも最適。
と、楽しみ方も多彩なミード(蜂蜜酒)で、オリジナルの楽しみ方を探すのも魅力の一つではないでしょうか。

tasting

マックスウェル・ハニーミード

テイスティング・コメント

キラキラと輝きのある淡いゴールドの色合い。
香りは、花の蜜ろうや華やかで甘酸っぱいマーマレードを思わせる。
蜂蜜の柔らかな甘みとアプリコットの様な旨味が詰まった味わい。

ストレートでそのまま楽しむのは勿論のこと、少し冷やすと口当たりがよりスムーズ。
また、水や、レモネード、ドライジンジャーエールで割って軽いカクテルベースとしても楽しめる。

マックスウェル・スパイスミード

テイスティング・コメント

ハニーミードに、シナモン、クローヴ、ナツメグの甘やかな香りが特徴的なスパイスを一緒に付け込んだスパイスミード。
口中に広がる豊かな香りは、アップルパイを思わせる。
そのままストレートで味わうのは勿論の事、寒い時期は少し温めてホットミードもお勧め。またスパイスカレーの隠し味に仕上げに使用するなどお料理のアクセントにもアレンジ自在。