神棚の祀り方
設置の仕方、お祀りの準備に必要な確認項目
■ 設置に適している場所
・落ちないよう安全に設置できる
・拝礼(お参り)しやすい
・明るく、清潔な場所
・目線より高い位置に設置できる
天井や壁面に棚板を設置してお社を祀ります。
棚板が設置できない場合は、本棚や書庫キャビネットなどの上にお社を置いても問題ありません。その場合は下に清潔な半紙や木の板を置くのがおすすめです。
壁にフック掛けできるタイプの神棚もあります。
ご家庭内ではリビングなどの人が集まる場所を選びます。 会社や工場、店舗の場合も同様です。
神棚に収めるお神札は神様の分霊と考えられるので、明るく清潔な場所が必要です。また、神様を見下げることのないよう、 目線より高い場所に設置することが基本となっています。
■ 設置に向いていない場所
・お部屋の出入口の真上
・仏壇の正面向い
・浴室、トイレ、キッチンの近く
・神棚の上に廊下・通路があり人が通る(間接的に神棚を踏む)
拝礼の際に人が通らないように、出入りが多い場所ではなく、落ち着いた場所を選びます。
また、不浄な水がある近くは不適です。
神棚と仏壇を同じ部屋に置くことに問題はありませんが、向かい合わせの壁面に設置することは避けます。
それは、手を合わせてお参りをすると神棚と仏壇に、お尻を向けることになってしまうからです。
二階建ての家の一階のように、神棚が設置された部屋に階上がある場合は、神棚の真上の天井に「雲」と書いた紙を貼ります。最上階でない、集合住宅のお部屋も同様です。雲の紙を貼ることで「これより上は天空です」という心使いを表します。
■ 神棚の向き
神棚は正面を南向き、または東向きに向けるとされています。これは多くの神社は東か南向きで建てられているため、これを倣った慣習といわれます。
しかし神社の中には、方角を気にせず伊勢神宮に向かう方位で本殿を建てられている場合もあります。
そういった観点もあるので、神棚の設置場所に制限がある場合は西向き、北向きとなっても特に気にする必要はありません。
■ お神札の祀り方
お神札の中心は、神宮大麻(じんぐうたいま)という伊勢の天照皇大神宮のお神札です。
お神札を並べる場合は、中央に天照皇大神宮、向かって右に氏神神社、左に崇敬神社(すうけいじんじゃ)をお祀りします。
重ねる場合は、一番手前に天照皇大神宮のお神札、その後ろに氏神神社のお神札、その後ろに崇敬神社をお祀りします。
氏神神社とは地域や地場の神社を差し、崇敬神社とは個々に崇拝し、参拝する神社のことです。お神札をお社に納めたら扉は閉めておくのが基本ですが、地域ごとの習わしにより開けておく場合もあります。
■ 神棚の拝み方
神棚の拝み方は、神社での参拝と同じです。二拝二拍手一拝(にはい にはくしゅ いっぱい)が基本となります。
まず軽く頭を下げてから神前に進み、深くお辞儀を2回し(二拝)、次に拍手を二度打ち(二拍手)、次に深くお辞儀を1回します(一拝)。
神前を退く時には、また軽く頭を下げます。
■ お神札・神棚の処分
神社へ参拝する際、それまでお祀りしていたお神札を持参すれば、神社で「お焚き上げ」をしていただけます。
「古札納所」と書かれた場所へ納めます。
買い替えなどで不要になった古い神棚を処分する場合も、お焚き上げをしてもらうのが一番丁寧な処分の仕方です。
宮司様が在中する神社へ、事前に問い合わせをしておきます。お社(お宮)のお焚き上げには料金(玉串料)が必要です。
棚板や神具陶器類は不燃ゴミとして扱っても問題ありません。塩を振って清めてから処分します。
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