Nicolas Feuillatte

生を受けたその時から、ニコラ・フィアットの運命は決まっていたのかもしれません。パリでワインなどの輸入業を営む豪商の家に生まれた彼は、後継ぎとして将来を嘱望されていました。しかし彼は父親の跡を継ぐことはありませんでした。

冒険心あふれる青年だったニコラ・フィアットは、親元を離れることにしたのです。第二次世界大戦後、大西洋の向こうで運試しをしようと決意。アメリカに渡ると骨身を惜しんで働き、1960年には、アメリカにおけるアフリカコーヒー輸入業の第一人者と言われるまでになりました。
さらに事業を成功へと導いたのが、その類まれなる営業力。ビジネスを始める際にはニューヨークの名士と呼ばれる人々に接触し、アリストテレス・オナシスやケネディ一家とゴルフをした記録も残っています。