【歴史】
モンテ・デル・フラ社は1958年、ヴェネト州ヴェローナ県から15kmほど離れたガルダ湖近隣の丘陵地帯クストーザ地区、ソンマカンパーニャに創業しました。畜産と桃・キウイ農家から始まり、徐々に地元レストラン用ワインを造り始め、今では152.5haのブドウ畑を所有するまでに成長、現在年間130万本を生産し44ヶ国に輸出する、クストーザ地区では最大のワインメーカーとなった家族経営の会社です。クストーザを拠点として、バルドリーノやルガーナ、ヴァルポリチェッラ・クラッシコでもワイン造りをしています。ブドウ樹と畑の適材適所を徹底的にリサーチ・実行し、環境への配慮、丁寧な仕事が加わった結果、高品質なブドウの生産が可能となり、その原料が高品質なワイン造りを支えているのです。(ブドウ栽培地は計202.5ha。その内クストーザ地区は全て自社畑で135ha、ヴァルポリチェッラ・クラッシコ地区は自社畑17.5ha、借地畑50ha)
【モンテ・デル・フラが造る健全なワイン】
クストーザ地区最大かつ家族経営という条件は、最新技術への挑戦と投資を可能にし、こだわりを具現化できます。ワインを売る者、嗜む者にとって健全なワインを手にしてほしい、幸せな気持ちで販売し、胃の重さや頭痛に悩まされることなく楽しんで飲んでもらいたい、また多くの人々がアレルギーや不耐性・過敏症などに苦しむ現在、科学的処置を減らしていきたい、という思いでワイン造りに取り組んでおり、様々な試みを通して亜硫酸塩の使用を出来る限り抑えています。(以下一例)
◆コンフュージョン・セクシャル:ホルモン・カプセルによる害虫の繁殖を防止する装置で、クストーザ地区では初めて導入。農薬に頼らず害虫解除する方法でより健やかなブドウを収穫できます。
◆白ワイン:気温の低い夜間に収穫し、収穫直後にドライアイスを投入、収穫場所からワイナリーに運ぶまでの間の酸化を防ぎます。低温処理するということはバクテリアからの攻撃を軽減するため、亜硫酸塩の使用を法定許容量の3分の1にまで減らしています。
◆赤ワイン:木樽熟成庫にUVA(紫外線)ランプを毎晩4時間点灯。周囲の殺菌、バクテリアや虫を殲滅し亜硫酸塩の使用を法定許容量の2分の1にまで抑えています。
イタリア最大の湖“ガルダ湖”南東に位置する、海抜50~150mの丘陵地帯。ライムストーンや粘土、砂礫など氷堆積による非常に多様な土壌を持ちます。歴史的にはイタリア独立戦争の下、2度の大きな戦乱(1848年と1866年)があったことで知られる場所です。地名を冠するワイン“クストーザ”は、1971年DOCに認定されたこの地を代表する辛口白ワインです。
◆Custoza DOC用ブドウ品種:トレッビアーノ・トスカーノ10~45%、ガルガーネガ20~40%、トレッビアネッロ(トカイ・フリウラーノのローカルタイプ)5~30%、ビアンカ・フェルナンダ(コルテーゼの地元クローン)、マルヴァジア、リースリング・イタリコ、ピノ・ビアンコ、シャルドネ、マンツォーニ・ビアンコ(単品種or混合で)0~30%

【モンテ・デル・フラの醸すクストーザ】
果実味の豊かさとアロマティックな風味が特徴です。特にクストーザ・スーペリオーレ “カ・デル・マーグロ”は更にコクと爽やかさがあり余韻に浸れる味わいで、2008VTより3ビッキエーリを6回連続受賞しています。2012VTはガンベロ・ロッソ誌で2015年ベスト白ワイン賞に選ばれました。(カ・デル・マーグロ畑の特徴:標高100~120m、8ha、南東向き、コルドーネ・スペロナート仕立て、氷堆石由来の石灰、粘土、砂利から成る非常に多様な土壌、植密度5000株/ha)
◆Valpolicella DOC用ブドウ品種:コルヴィーナ40~70%、ロンディネッラ20~40%、モリナーラ5~25%
◆ValpolicellaとValpolicella Classico地区の違い:Classico地区はより標高が高く250~600m、ワインは濃い赤で(valpolicellaで濃いのはおかしい。違法だがカベルネを混醸する業者もあり)、香り、味わい、タンニン共にエレガント。

【モンテ・デル・フラの醸すヴァルポリチェッラ】
◆2000年アマローネの生産を始め、2001年ヴィニタリーでベスト・アマローネとして金賞受賞。しかし当時は賃借畑でした。その後素晴らしい畑に出会い2003年購入。現在は17.5ha自社畑と50ha賃借畑のブドウで生産しています。
◆当店取扱いのヴァルポリチェッラ、リパッソ、アマローネは全てフマーネ村テヌータ・レーナ・ディ・メッツォ畑のブドウを使用しています(レーナ・ディ・メッツォ畑の特徴:フマーネの東側、標高300~520m、17.8ha、南南東向き、ペルゴーラorギュイヨ仕立て、石灰と粘土を多く含む土壌、植密度4000株/ha)。