ペンキ塗料の豆知識

ペンキ・塗料の豆知識

ペイントはしたいけどちゃんとした知識を知らない・・・そんな方は必読することをおすすめします。ペンキで困ったら必ず見よう、基礎知識を知ればもっとペイントが楽しくなる!ペンキの基礎知識はもちろんのことプロ技のポイントもご紹介します。これであなたもプロのペンキ屋さんになれる!

ペンキ・塗料ってどんなもの?

ペンキ(塗料)には、大きく分けて「水性塗料」「油性塗料」「ラッカー(スプレー)塗料」があります。それぞれの特性を知って塗る場所や用途で使い分けましょう。

  • 水性ペンキ
    水性ペンキ

    もともとの成分が水なので、水で薄めることができ、臭いもなく、取り扱いが簡単です。乾燥も早く、夏は約30分〜1時間位で、冬は約1時間〜2時間位で乾き、乾いたあとは、油性と同じく、水に溶けないので耐久性も優れています。ペイント初心者には水性ペンキがおすすめ!

  • 油性ペンキ
    油性ペンキ

    油性ペンキはシンナーをベースに作られており、独特の刺激臭がありますので、室内で使うのは極力避けましょう。乾燥には数時間かかり、作業性はよくありませんが、刷毛塗りでの仕上がりが美しく、耐久性にも優れているので、主に室外の鉄部分や木部分に使います。

  • ラッカーペンキ
    ラッカーペンキ

    ラッカーペンキは揮発性の高いシンナーをベースに作られており、独特の刺激臭がありますので、密閉された部屋の中や、火の近くでの使用は避け、取り扱いには注意が必要ですが、乾燥が早く、作業性が良いのが特徴です。

水性塗料と油性塗料の比較

水性塗料 油性塗料
耐久性 優れている とても優れている
うすめ方 油性用ペイントうすめ液
乾燥時間 夏:約30分〜約1時間
冬:約1時間〜約2時間
夏:約1時間〜約2時間
冬:約3時間〜約5時間
保存方法 きっちりフタを閉めて密閉
水を加えた場合は、早めに使い切る
ペイントうすめ液を少量加え、
混ぜずにそのままフタをして密閉
廃棄方法 水性塗料用固化剤で固化するか
新聞紙などに広げて乾燥させて処分
油性塗料用固化剤で固化するか
新聞紙などに広げて乾燥させて処分
におい ほとんどにおわない においがあるので換気が必要
価格 油性塗料に比べて安価 水性塗料に比べて高価

ペンキ・塗料を塗り始める前の基礎知識

  • 晴れた日に塗って、換気には気をつけましょう!
  • 晴れた日に塗って、
    換気には気をつけましょう!

    ペンキ(塗料)が乾く時、溶剤や水分が蒸発しながら、嫌な臭いや溶剤によっては健康に良くない成分が発生します。閉じこもった環境で作業を行うと非常に危険です。又、雨などの天候の悪い日に作業するとせっかく塗った面が濡れてしまい、仕上がりが悪くなるだけでなく、乾くのも時間がかかります。天気の良い日にしっかりと換気をしてペンキを塗りましょう。

  • 使う前にはペンキをよく混ぜましょう。
  • 使う前にはペンキをよく混ぜましょう。

    ペンキ(塗料)は揮発性のある成分や水分を含んでいます。しっかり混ぜましょう。混ぜ方は、容器を逆さまにしてよく振り、フタをとった後は底から棒でよく混ぜましょう。この時、粘り気が強い場合うすめ液(※)でうすめて下さい。

    ※うすめ液って?
    水性塗料(ペンキ)をうすめるには水を使います。ラッカー系塗料ならラッカーうすめ液、その他の塗料であれば、ペイントうすめ液を使います。うすめ液は塗料用洗浄や手や衣服に付いた塗料を拭き取るのにも役立ちます。

ペンキ・塗料の必殺10のポイント!

これだけやったらプロ間違いなし!
  • 1. 塗料は対象に合わせて選ぼう

    基本中の基本は塗料対象に合ったペンキ・塗料を選ぶこと。間違ったペンキを使うとすぐに剥がれたり、保護効果が薄かったり…トタンにはトタン用、木製には木製用、浴室には浴室用としっかりと選びましょう!

    塗料は対象に合わせて選ぼう
  • 2. うすめ液を上手に使おう!

    水性には水、油性にはペイントうすめ液、ラッカー塗料にはラッカーうすめ液を使います。うすめ液を使う事で粘り気が強くなったペンキがスイスイっと塗れます。こぼれた塗料や衣服についたペンキの汚れもうすめ液で落とせます。

    うすめ液を上手に使おう!
  • 3. 晴れた日に
    しっかり換気をして塗ろう!

    湿度(65%以内)、温度(15〜20度)の晴れた日にペンキを塗るのが最適。気温が低いと乾きも遅く、高いと結露や白濁の原因に。又、風通しがよければ、塗料は早く乾きます。しっかり換気をしましょう。

    晴れた日にしっかり換気をして塗ろう!
  • 4. 塗装対象に合った塗装用具を!

    ペンキ塗装作業の効率アップには、塗る場所にあわせてすじかいバケ、平バケなどを使い分ける事が大切。ローラーバケやコテバケも有効に活用するとよいでしょう。

    塗装対象に合った塗装用具を!
  • 5. 下地が極まれば仕上がりが違う!

    塗装する前に古いペンキや汚れ、サビなどがあれば塗装面が凸凹になります。美しく仕上げるため下地を綺麗にしましょう。

  • 6. 厚塗りは厳禁!

    ペンキを厚く塗りすぎると、乾燥するまでに時間がかかり、表面が縮んでしまったり、ひび割れができたりします。薄く塗って2〜3回重ね塗りする方が失敗しません。
    ペンキの上手な塗り方を参考にして下さい。

  • 7. マスキングは必ずしましょう!

    ペンキ・塗料をつけたくない所はあらかじめ新聞紙やビニールシート、マスキングテープなどで覆っておきます。きちんとマスキングしてあれば作業効率もあがり、きれいに仕上がります。ペンキの養生のコツを参考にして下さい。

    マスキングは必ずしましょう!
  • 8. 重塗りは前の塗装が乾いてから!

    薄く2〜3回塗るのが美しく仕上がるコツ。重ね塗りする際は下のペンキが乾いているか確かめてからにしましょう。乾き方が不十分だと、厚塗りしたのと同じ状態に。指で押してみて指紋の付かないことが確認の目安です。

    重塗りは前の塗装が乾いてから!
  • 9. しっかり混ぜてから塗りましょう!

    顔料が沈殿したまま塗ると仕上がりにムラができます。使う前に容器の中の塗料をよく混ぜてください。スプレーも同様に、30秒〜1分くらい容器を振りましょう。

    しっかり混ぜてから塗りましょう!
  • 10. とにかく楽しんで塗ろう!

    これが一番大事かも。せっかくペンキを塗るんですから思いっきり楽しみましょう。

    とにかく楽しんで塗ろう!

塗料の塗り替え時期の目安ってある?

築3〜4年 築5年以上
屋根 トタン
セメント、瓦
剥がれていたり、サビが出てくる
前に塗り替え
3年〜4年おき位に塗り替え
外壁 モルタル、コンクリート ひび割れなどあれば補修して塗り替え 3年〜4年おき位に塗り替え
門扉 鉄製 赤サビや塗膜に浮きがあれば塗り替え、以後2〜3年おき位に塗り替え
ブロック塀 4〜5年位おきに塗り替え
板・木塀 塗膜が浮いたり、変色等があれば塗り替え、以後2〜3年おき位に塗り替え
内壁 部屋 汚れてきたら塗り替え
浴室 汚れてきたら塗り替え、以後カビ取りと防カビ処理は行う。
玄関 木製 塗膜が浮いたり、変色等があれば塗り替え、以後3〜4年おき位に塗り替え
鉄製 塗膜が浮いたり、変色、サビがあれば塗り替え、以後3年おき位に塗り替え
塗膜が薄くなり、汚れが目立ち始めたら塗り替え、以後1〜2年おき位に塗り替え