多くの老舗自転車ブランドが存在するイタリアのなかでもKUOTAは、2001年にミラノショーで発表されたのを起源とする比較的新しいブランドです。しかしながら本国イタリアではもちろんのこと、すでに世界的なトップブランドとして認知されるに至っています。その理由は優れた技術力と洗練されたデザイン、そしてトップレーシングバイクとしての性能を追求するために情熱を持ち続けて開発を進めたことにほかなりません。歴史こそ浅いものの、トップグレードからエントリーモデルまで、それぞれに合わせた性能が与えられたバイクは、走行時の満足度はもちろんのこと、所有することの喜びをも感じられる美しさを追い求めた造形美が与えられています。  KUOTAが得意とするのがカーボン素材の特性を知りつくしデザインされる流麗なシルエットです。フラッグシップのKHANから、クライマーのためのKOM、エンデュランス向けのK-UNO、そしてトライアスロンのためのエアロダイナミクス性能を誇るKT05など、カーボン素材の自由度を生かして最適な形状へとデザインされています。またこれらのモデルに共通するのが、シルエットだけでKUOTAとわかること。それぞれに最適な形状を与えながらも、KUOTAであることを主張する美しいデザインは多くのライダーを虜にしてきました。

 レースの現場からのフィードバックを重視するのもKUOTAの特徴といえるでしょう。これまでにツール・ド・フランスをはじめとしたグランツールを走るトップチームにバイクを供給し、得られた意見を製品へとフィードバックしてきました。2015年もチームアンドローニやアスタナウィメンズチームにバイクを供給。チームアンドローニはジロ・デ・イタリアへの出場を果たし、過酷なレースでKUOTAのバイクの性能を証明しています。次世代のバイクへのデータ収集が日々行われるとともに、レースでの結果がKUOTAの性能を実証しているのです。この姿勢はトライアスロンにおいても同様で、アイアンマンでの優勝など、これまでに多くのタイトルがKUOTAのバイクとともに獲得されています。  2015年モデルでは創業間もない頃のフラッグシップモデルの名をリバイバルさせたKHANが登場。当時として画期的なカーボンバイクであったKHANの名を蘇らせることは、前作同様のインパクトを与えながらも、スペックでは時代の最先端を走るバイクを作る自信がなければできません。創業当時のスピリットはまったく色あせることなくブランドに息づいています。新興ブランドから、実力派ブランド、そして不動のトップブランドへとKUOTAが進化し、さらなる高みを目指すためのネーミングといえるでしょう。そして2016年モデルではエンデュランス向けのK-UNOをフルモデルチェンジ。目的を問わず、すべてのモデルにおいてライダーを一歩上のステージへと押し上げるためのバイク作りをKUOTAは実践しています。


2016年モデル