浄水や消臭などの環境をきれいにする作用が木炭より優れているとされる竹炭。最近の研究でシックハウス症候群の原因となる化学物質の除去に大きな効果があることが分かり、企業も炭の機能を利用した内装材の開発を進めている。
新潟薬科大の及川紀久雄助教授(環境安全科学)は、シックハウスの主な原因物質とされるホルムアルデヒドやトルエンなどを竹炭と一緒に密閉容器(10リットル)に入れて濃度の変化を測定した。その結果、わずか0.5kgの竹炭、厚生労働省の指針値の数10倍−数100倍あった濃度が24時間後までには検出されないぐらいの低濃度に減ったという。
及川助教授は「竹炭は有害な化学物質を取り除く優れたフィルター機能を持っている。炭の品質や部屋の環境などによるが、6畳のスペースに2kgほどの炭を置けば十分な除去効果が期待できる」と話している。※店長注訳
山梨県都留市の山英建設(小松徹社長)は、及川教授と協力して竹やヒノキなどの炭粉末を板状に固めた内装材「炭ボード」を開発した。
実験データから推計すると、8畳間の壁と床に使用した場合、ホルムアルデヒドなどの有害物質を2−24時間ではほぼ完全に除去できる。吸着した化学物質を分解する特殊な加工をしており、半永久的に効果が持続するという。
※店長注釈
この実験は密閉容器で行われています。実際の住宅は密閉環境にあるわけではありませんから、この実験から算出された量 で実際の家庭でシックハウスが解決できるというものではない場合もあることをお含み置きください。
施工の具体的な量、その他の炭建材などを使った住環境改善策につきましては私が個別 のケースにアドバイスさせていただいておりますので、何なりとご相談ください。