アクセサリーライトで魅せる、
格上げインテリア

例えば人物が描かれた絵画を眺めるとき、私たちは主役(人物)ばかりに着目し、考察する。

目立つもの、中心にいるもの、世の中の主流…

そういうものばかり見ていて思う、何かが足りていないような感覚。

これはいったい何だろう?

絵画ならば、人物だけでなく背景に。

音楽ならば、音が鳴らない休符の静けさの中に。

文学ならば、文字にならない行と行との合間に。

そこにある"何か"を感じたとき、これだ、と思った。

脇役や周辺にあるものの持つ意味や魅力を知ると、見える世界はとたんに鮮やかになる。

部屋の灯りの主役はペンダントライトやシーリングライト。

そこに脇役として"演出としての灯り"を取り入れると、インテリアの完成度は格段に上がる。

主役を引き立てる脇役と、脇役を活かす主役。

その相互作用があってこそ、世界も空間も面白い。

さて、ここでは脇役の灯りを見てみよう。

あなたは何を選ぶ?

その選択は、きっと豊かな化学変化を引き起こしてくれるだろう。

光がもたらす効果

人が言葉を持つずっと以前。それまでの他の動物と一線を画す重要な変化をもたらしたのは火の使用。火は「熱」と同時に「光(灯り)」をもたらしました。元来、夜は月明かり等を除けば、そこに存在するのは闇。闇を明るく照らす火を手にしたことは人類にとって大きな意味を持ちます。

現代の私達の生活には光があふれています。夜間の暮らしを快適にする灯りは私達のニーズを満たし、一方で心も癒してくれます。

人が心地よさや快適な気分を感じるには科学的に明確な理由があるそうです。それが「1/f ゆらぎ」という規則性と突発性、予測性と逸脱性が適度に組み合わさったもので、居心地のよい空間と情報を与え、人の心を落ち着かせるメカニズムだそうです。

これは自然界や身の回りにも多く存在しています。小川のせせらぎ、小雨の音、鳥のさえずり、波の音、音楽の中にもこのメカニズムに合ったものがあるそうです。焚火やろうそくの炎もこのメカニズムだそうで、キャンプで焚火を眺めながら遅くまで話し込んだり、ろうそくの明かりをぼんやり眺めているとなんだかリラックスできたり…はまさにこの効果によるものです。

更に、光には色があります。蛍光灯や電球にも「昼白色」「昼光色」「電球色」といったように色味の違った製品があるように、はっきりとした青白い光からオレンジ色の柔らかな光もあります。人はオレンジ色のろうそくや焚火のようなオレンジ色の灯りの方が心理的な穏やかさを感じるそうで、一日の中で灯りの色をコントロールすることで生活のリズム(サーカディアンリズム)を整えるという考え方もあります。

また、ただ空間を明るく照らすだけが灯りの役割ではありません。夜景やクリスマスなどのイルミネーションのようにその灯りそのものを見て素敵だと感じたり、穏やかな気持ちになったりすることもあります。シーリングやペンダントといった空間を明るく照らす目的とは違った、インテリアとしての灯りを取り入れてみてはいかがでしょうか。そういった素敵な夜を演出したり、穏やかでリラックス効果をもたらすことができる照明をご紹介します。

テーブルライトに
こだわってみる

ベッドサイドやエントランス袖、コンソールテーブル上などに置くテーブルライトに少しこだわってみたい。 メイン照明でないからこそ、補助的な要素には遊び心やスタイリッシュさを取り入れることで室内の雰囲気を一段階アップさせたり、 変化をつけることができます。

気分に応じて
移動できる
ライト

キャンプ用のランタンなどを模したユニークなものや円筒状のガラスシェードを用いた趣あるものなど、気分に応じて移動できるライトは、その時々の気分や状況に応じて場所を変えてみるのも良いでしょう。室内にいながら屋外のような雰囲気を感じることもできます。

エントランスやテラス、
階段にもアクセントを

リビングやベッドルームだけでなく、テラスやエントランス、階段や廊下など生活導線全体にも工夫してみると良いでしょう。製品によっては防滴機能(防水ではないので強い雨や水のたまる場所では使えません)が付いたものもあるので、ちょっとした屋外も視野に入れることができます。

ご注意「NOTTE」、「stone」について

・明るい場所では点灯しません。

・防水ではないので、大雨のあたる場所や水がたまる場所では使用できません。

手軽に
イルミネーション!

イルミネーションはクリスマス時期に限らず、特に夏場などは青白い光を使えば涼しさを感じることもでき、年中演出のツールとして使えます。また、比較的設置もしやすく自由度も高いことや製品によっては価格もお手頃なので、気軽に導入しやすいところもメリットです。

光にも
私だけの香りを

アロマライトは、火を使わずに電球の熱でオイルを温め香りを拡散させるアイテム。ディフューザーの中では香りの強さはやや控えめではありますが、部屋を少し暗くして使うと、柔らかい光とお気に入りの香りが、モヤモヤした気持ちを軽くしてくれます。優しい光を求めるなら陶器のもの、スタイリッシュな光を求めるならガラスのもの、と素材によって光の雰囲気が変わります。

影も楽しむライト

明かりを灯すと木漏れ日のような光が宿り、その影は自然の中にいるような穏やかな空間をつくります。影の大きさや濃さは、照明器具と壁までの距離によって変化し、いつものお部屋をさらにの癒し空間に変えてくれます。コンパクトなサイズもあり、場所を選ばず手軽に使用でき、日中は個性的なシェードがお部屋のアクセントになります。

epilogue

星型のライトが生み出す複雑な陰影。

和紙でできたシェードから漏れ出る繊細な光。

香りでも癒してくれるナイトランプ。

生活に必ずしも必要はなくて、"主役級"ではない灯りたち。

だけど彼らはインテリアのムードをぐっと高めて、主役級ライトの存在感も際立たせてくれる。

ベッドサイドやエントランスにもそっと灯りを灯せば、そこは生活の場でありつつも洗練された空間に。

見過ごしそうなものや見落としそうなものの中にこそ、大切なものは隠れてる。

なぜならばそこにこそ、本当に大事にしたい価値観が反映されるから。

何を選び、どう素敵に魅せようか?

その選択はきっと、より良い空間を創るための第一歩になるだろう。

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