今回は南アフリカ産スギライトを鑑別依頼してみました。
スギライトは水晶のように結晶化すること無く塊として採掘されるためビーズ・ルース・カボション等に加工されることが多いです。
以下が鑑別書となります。
鉱物名: 天然スギライト
宝石名: マトリクス・マンガン・スギライト
宝石名のマトリクス・マンガンとは何でしょうか。
マトリクスは元来「生み出すもの」を意味する言葉で鉱物学では「母岩」を意味します。
故に、マンガンを含んだ紫色のスギライトと母岩に由来する物質が多く混じった状態のスギライトの事をマトリクス・マンガン・スギライトと呼ばれています。
以下の写真はマトリクス・マンガン・スギライトを拡大し撮影したものです。
紫色が良い意味で斑になり他の色と混ざり合って大変美しく感じます。
原石であれば形が残っているのでその産地や何の石かが大体予測が付くのですが、加工された天然石は本当にそれが何の石かは私も含め普通の人にはわかりません。
確かに鑑別費用は必要ですが安心して石さんとお付き合いするためにも鑑別書は大変重要なアイテムと考えています。