ブラジル産水晶



ブラジル

ゼッカデソウザ





バイーア州 "Bahia"

バイーア州はゴールドルチルクォーツの世界有数の産地でノーヴォオリゾンテやチャパダディアマンティナでルチルクォーツの原石が採掘されています。
チャパダディアマンティナでは、それまで鉱夫は石を採掘して処理するだけで、その家族は貧困に喘ぎ、劣悪な環境と危険を伴う鉱山での仕事を余儀なくこなすだけの生活でしたが、「ジュエリー業界サミット」ブライアンクックさんの多大な努力により、鉱夫やその家族は原石のカッティング・研磨のスキルを身に付け、採掘から完成品までの全ての工程を自ら加工する事により一環したルチルの品質と付加価値を最大限にする事に成功しました。
宝石職人の学校を設立し、カッティングスキルを教える事で女性が職を得る事も可能となりました。
鉱山の安全性の向上も含め、子供たちが通う小学校等、ここで働くことで全ての生活が賄えるよう野菜を育てる技術も教えられています。
これらはバイーアモデルと呼ばれ、世界の他の鉱山で複製可能なモデルになることを目指しているとの事です。

リオグランデ・ド・スル州 "Rio Grande do Sul"

リオグランデ・ド・スル州は、ブラジル最南端に位置する州です。
ここにはアメジスト博物館があり、世界中から集められた1500以上の鉱物と宝石の標本が展示されています。
宇宙から落下した約140kgの珍しい隕石や、2.5トンのアメジストもあります。
これは風呂のような大きさで中に入りインスタ映えを狙った写真が撮れる事で有名です。

リオグランデ・ド・スル州は、世界最大のアメジストの産地でアメチスタ・ド・スル"Amtista do Sul"で採掘されます。
鉱山が136あり(そのうち48の鉱山が活動中)鉱山は平均して60メートルの深さにあり、街の地下はトンネルや発掘調査でアリの巣状態です。

ミナスジェライス州 "Minas Gerais"

ミナスジェライスはブラジル南東部の州で面積は日本の国土の1.5倍、ブラジルでは4番目に大きな州でベロオリゾンテが州都です。
鉱産資源が豊富なため、"Minas dos Matos Gerais"「万人の森の鉱山」と呼ばれていましたが短縮され現在の地名の由来となっています。
ミナスジェライスはその名の通り、様々な鉱物や宝石が埋蔵された地下資源の豊かな州です。
1693年に金が発見されて以来、18世紀にゴールドラッシュを迎え多くの街が建設され栄えました。
今までに金・銀・銅・鉄・ダイヤモンド・水晶等が採掘されています。
以下の写真はミナスジェライス州産スーパーセブンです。



以下の写真はミナスジェライス州の詳しい地図です。
この州は様々な鉱物や宝石が埋蔵されており、代表的な鉱山の場所はディアマンティーナ・コリント・アラスアイが上げられます。



ディアマンティーナ "Diamantina"

ディアマンティーナはブラジル南東部、ミナスジェライス州の都市で、標高1100メートルの高原に位置します。
18世紀-19世紀にかけて、ダイヤモンドの採掘で栄えた都市で、サンフランシスコ教会や市庁舎など、バロック様式の歴史的建造物が多く残っています。
1999年に「ディアマンティーナ歴史地区」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録されました。
透明度抜群のレーザークォーツで有名な産地です。
レーザークォーツとは結晶が細長く、先端に行くほど細くなるポイントの事です。
レーザークォーツ同市で軽く叩くと澄んだ高い音を発するポイントがあり、それらをシンギングクリスタルと呼んでいます。



トマスゴンサガ "Tomaz Gonzaga"

トマスゴンサガは、コリントの東約25kmにある水晶産地の1つです。
トマスゴンサガでの水晶の採掘は地元の人が手で掘った原始的な垂直な穴で深さ15m未満の土管のような場所から美しい水晶が採掘されます。
はしご等は無く、坑道(こうどうと言っても垂直です)の側面に刻まれた小さなフットホールドを使用して坑道を上がり降りするので危険が伴います。
坑道がどのような状態になっているかを表現すると「モグラ叩きゲーム」の穴が至る所に無数に掘られていると思ってください。
トマスゴンサガ産水晶が1991年秋、世界最大のツーソンミネラルショーでガイドブック等に掲載されたのですが、何故かトマスゴンサガが有名にならなかったようです。



この表紙を飾ったトマスゴンサガ産水晶の持ち主が当時のガイドブックと一緒に2019年8月26日、アメリカのオークションハウスにて出品されています。
この時期にはトマスゴンサガ産水晶が幻化していたのでしょう。
以前はトマスゴンサガ産水晶は全てコリントに運ばれコリント産で販売されていたので名前が浸透しなかった原因かとも考えます。
現在では流通量がことごとく激減し入手が難しい産地となっています。

コリント "Corinto"

コリントはミナスジェライス州北西部の砂岩地域にある小さな町で、水晶の集積場としてミナスジェライス中の水晶が集められ販売されています。
Diamantina、Joaquim Felicio、Sete Lagos、Curvelo、ゼッカデソウザ(最近発見された鉱山)など、近くにはたくさんの産地がありますが、ここでほとんどのビジネスが行われています。
おそらくコリントの近くで最も重要なクォーツの産地はトマスゴンサガで地元の人が手で掘った原始的な穴から、角柱状の透明な美しい水晶クラスターが産出します。
多くの場合、この砂岩地域や他の地域からの水晶は全てコリント産となります。



ゼッカデソウザ ゼッカデソーザ "Zeca de Souza"

ゼッカデソウザ・ゼッカデソーザ(Zeca de Souza)は2019年に発見された新しい新鉱山です。
地上から数百メール下に採掘場があったため2021年の大雨で水没し、幻と化した水晶でした。
しかし、最近になり採掘場の水を取り除く事に成功し、採掘が再開されています。
同じミナスジェライス州・トマスゴンサガ産水晶が産出量が激減し幻の水晶と呼ばれますが、こちらのゼッカデソウザ産水晶もトマスゴンサガに匹敵する美しさを誇ります。

アラスアイ "Aracuai"

ブラジルのミナスジェライス州ジェキティニョーニャ川の近くにあるアラスアイ鉱山のペグマタイト鉱床は、リチウム鉱石と宝石鉱物を産出します。
それらは前カンブリア時代の花崗岩で発達し、石英、葉長石、リシア輝石で構成され、リチア雲母、ポルックス石、アンブリゴナイト、エメラルド、トパーズ、アクアマリン、トルマリン等がが産出します。