突撃インタビュー
2020/01/28
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ミレーナペペ氏
デカンター誌で南イタリア最優秀赤ワインを獲得!「南イタリアの隠れた宝石」と称賛されるタウラージ生産者!標高350~500mのベストポジションの畑で土着品種の個性を追求し続ける「テヌータカヴァリエルペペ」突撃インタビュー
家族一丸となって、アリアニコを始めとしたイルピニアの土着品種に力を入れ、この土地のテロワールでしか生み出せない個性、力強さとフィネスを感じさせるワインを造り出しています。今回は、テヌータカヴァリエルペペを立ち上げたオーナー兼醸造家のミレーナペペさんにお話を伺いました。
ベルギーに生まれ、フランスのワイン醸造を学んだミレーナペペさんが父の故郷イタリアでワイン造りを開始
そんな父の影響もあり、私は、オランダの大学へ行き、マーケティングの勉強をしました。その後、ワインや畑のことを詳しく知るために、2004年に3ヶ月間、タン エルミタージュのミッシェル シャプティエでインターンシップを行い、主に畑とセラー(醸造所)の仕事を学ぶためにシャトー ヌフ デュ パプのドメーヌ ド ラ ジャナスで1年間修業しました。
そして2005年にイタリアに戻り、家族のワインを造ることを決意します。ブドウを育てる農家ではなく、ワインを造るためにブドウを育てるワイナリーとしてテヌータカヴァリエルペペを立ち上げました。初めは、コーダディボルペとフィアーノを造り初め、徐々にアリアニコなどを造っていきました。今年でちょうど創業から15年立つのですが、今では、私たちの造るタウラージやタウラージリゼルヴァは世界でもよく知られ、30か国に輸出されています。
私は、マーケティングからブドウの栽培、醸造まで全て自分で行います。以前、畑で作業をしていてタンクから落ちて大けがをしたこともありました。9-11月の収穫が終わる時期で、毎日がとても忙しく疲れていたのだと思います。病院に行ったらお医者さんに夫にDVされているんじゃないかと心配されるぐらい、結構なケガでした。。(笑)私は、入院している間も畑のことが心配でずっとそわそわしていて、自分は常にワインのことを考えていることに改めて気づきました。
私は、そのケガの後、ワインを造るためにどれだけ苦労をするか思い出すために、「オペラミア(私の仕事)」という名前をタウラージのワインに付けました。自分の仕事に得意げになるのではなく、目の前のことを愚直にやり続けることがとても大切だと思っています。
ブドウ栽培農家だった祖父が遺したタウラージのベストポジションの畑
私たちの畑はカンパーニャ州アヴェッリーノ県の、タウラージDOCG地区内の小さな村にあります。山の南東の南斜面に広がっており、標高350~500mの丘陵地です。すぐ近くにはアンティコカステッロのワイナリーがあります。
この祖父が遺してくれた畑は、私たちの最高の宝物です。タウラージエリアの中でも、標高の高い丘陵地で造られるワインは、フレッシュなミネラル感があり、味わいのバランスが良く、料理とも非常にマッチします。熟成しているワインでも、ミネラル感が消えずに残ります。このミネラル感は、自然条件と火山土壌からくるテロワールでしか生み出せない味わいです。私は、この伝統的な品種の可能性を信じ、このテロワールでしか生み出せない個性的な風味や味わいを大切にしています。
デカンター誌で南イタリア最優秀赤ワインに選ばれた「タウラージリゼルヴァ」
また、翌年の『デカンター2017』では、南イタリアの隠れた10の宝石と称賛され、その中で「さくらんぼやバニラ、ナツメグのとても魅力的な香りを持っている。ブラックチェリーやカシスの生き生きとした風味、ジューシーな酸、しっかりとしたタンニンが口に広がる。タフで、生き生きとしていて、素晴らしい。私の見解では、ワールドワインアワード2016で最優秀赤ワインに選ばれた2009年よりも2011年は更に素晴らしいバランスだ。」と更なる高評価を頂いています。
タウラージリゼルヴァは、カラジータ、ピエルゴーロ、ブルッシニータ、ペサーノの4つの畑の中で品質のよいブドウを選んで造っています。香りは、ブラックベリー、ブラックチェリーを思わせる複雑な香りがあり、非常にスパイシーです。なめらかなタンニンでありながら、華やかな果実味と濃厚で余韻の長い後味が楽しめます。濃厚なソースを添えた赤身肉や、風味の強いチーズと相性がいいです。
カヴァリエルペペ3つのワイン造りのポリシー。収量、収穫時期、熟成期間
①品質の維持
品質を高めるために収量を減らしています。ここは山岳地帯と言うことでそもそも収量は低いのですが、もし増やしてしまうとアリアニコに苦みが出てしまうので特に気を付けています。
②収穫時期
良いワインを造るためには最高のブドウで造ることが必要です。そのため収穫のタイミングを見極めるのが非常に大切になってきます。山岳地帯のため昼夜の寒暖差が大きく、それがアロマや風味に影響します。私はボルドーで醸造学を学び、そこで収穫のタイミングをはかるためにブドウを食べて確かめることの重要性を身に付けました。私はタンニンを柔らかく仕上げたいのでその点を重視しています。
③熟成期間
タウラージは特に時間をかけて待つ必要のあるワインです。タウラージとしての風味を出さなければなりません。そのため、リリースする時期を見極めることが重要です。
テヌータ カヴァリエル ペペ
ピチピチとしたミネラル感が料理と相性抜群!アリアニコ100%で造るフードフレンドリーなロゼ
テヌータ カヴァリエル ペペ
ファランギーナ100%!華やかさの中にキレのある酸味が際立つドライな味わい
試飲
コメント
グリーンのきらめきのある淡い麦わら色。青リンゴやバナナのフレッシュな香り。アロマティックでピリッとしたキレのある酸味が心地よいドライな味わいです。
テヌータ カヴァリエル ペペ
爽やかな酸が心地よい!長い余韻が続くエレガントフィアーノ
試飲
コメント
淡い麦わら色。白桃やアプリコットの香り、時間が経つと、ナッツやはちみつのニュアンスが出てきます。爽やかな酸と、凝縮された果実のバランスが心地よく、魚料理と相性抜群です。
テヌータ カヴァリエル ペペ
もう一杯飲みたくなる、クセになるミネラル感!グレコ100%で造る力強い白
試飲
コメント
金色の輝きのある深いイエロー。洋ナシやシトラスの香りとしっかりとしたミネラルの風味があります。たくましくリッチで、後味に塩気も感じられ、「もう一杯!」とついつい手が進んで飲みたくなる、クセになる味わいです。
テヌータ カヴァリエル ペペ
香り高く軽やかなアリアニコブレンド!しなやかなタンニンが織りなすコクのある味わい
試飲
コメント
深いルビー色。ブラックベリーや完熟したブラックチェリーの香りにスパイスとバニラのニュアンスが混じります。ソフトでベルベットのようにしなやかなタンニンが織りなすコクのある味わいで、ずっと飲んでいたくなる赤です。
テヌータ カヴァリエル ペペ
繊細で洗練されたタンニンと果実味溢れる『エレガントタウラージ』
試飲
コメント
深いルビー色。アルコール漬けのレッドフルーツや干したプルーン、白ペッパーの複雑で濃厚な香り。繊細だが存在感たっぷりのタンニンが織りなすフルボディな味わいと濃厚で余韻の長い後味に圧倒されます。
テヌータ カヴァリエル ペペ
『デカンター2016』で南イタリア最優秀赤を獲得!濃厚な果実がぎゅっと詰まった余韻の長いリゼルヴァ
試飲
コメント
レンガ色がかった深いルビーレッド。ブラックベリー、ブラックチェリーを思わせる複雑な香り、非常にスパイシーです。どっしりとしたフルボディ。なめらかなタンニン、華やかでなたっぷりとした味わい、濃厚で余韻の長い後味が楽しめます。濃厚なソースを添えた赤身肉、風味の強いチーズと相性抜群です。
テヌータ カヴァリエル ペペ
スッキリとした上品な甘みが特徴!標高の高い畑で造られる珍しい「山のパッシート」
試飲
コメント
色は、 濃厚なゴールデン・イエロー。ハチミツ、完熟アプリコット、香ばしく焙煎したナッツの香りです。非常に香りがよく、フレッシュでなめらかな舌触りの甘口。ドライアプリコットとトーストしたアーモンドのエレガントな後味が後をひく美味しさです。クッキーやパンナコッタ、フルーツと相性がいいです。
インタビューを終えて
「ガンベロロッソ」や「ドクターワイン」等でもどんどん評価を上げていて、「デカンター」では南イタリアの隠れた10の宝石と称されるテヌータカヴァリエルペペ。他のタウラージやアリアニコにはない柔らかさや飲み心地の良さをぜひ感じて頂ければと思います。
試飲
コメント
色は、明るいサーモンピンク。野生のイチゴやデリケートなバラの香り。スッキリとしたミネラル感があり、後から優しい甘みがじんわりと口に広がります。料理にも合わせやすいフードフレンドリーなロゼです。生ハムやフレッシュチーズ、魚料理などと相性がいいです。