突撃インタビュー
2019/06/10
／
ルカ フェラリス社 当主ルカ フェラリス氏 奥様キアラ フェラリスさん
ピエモンテ州カスタニョーレ モンフェラートでしか栽培されていない地場葡萄、ルケに新たなる生命を吹き込んだ「ルカ フェラリス」！
ルケという葡萄をご存知ですか？ピエモンテ州のアスティ地区、カスタニョーレ モンフェラートでしか栽培されていない葡萄です。実はバローロやバルバレスコと並びイタリア最高ランクDOCGに位置付けされていますが、日本での知名度はゼロに近く、プロでも知らない人が多いと思います。その昔、甘口しか作れなかったルケのポテンシャルを見抜いたドン ジャコモ カウダ司祭の意志を引き継ぎ、ルケのさらなる可能性を世に知らしめた第一人者、ルカ フェラリス氏に話を聞きました。
まずは、興味深いワイナリーの歴史から。
我々は、4世代続く小さな家族経営の生産者です。私の祖父のルイジ フェラリスは、1899年アメリカに渡り、発掘した金を資金化。そのお金で家と地下倉庫を購入したのがワイナリーの始まりです。
2001年、私がが22歳の時、ワイナリーを引き継ぎました。生産本数5.000本、畑面積1ha、従業員数1名からスタートしました。
現在では、生産本数50倍、栽培面積30倍、従業員は8名になり、私は地元の生産者協会の会長もやっています。
地場品種、ルケとはどんなぶどうですか？
その昔ルケはバルベーラやグリニョーロなどと混植、混醸されていました。アルコールが高く、酸度が低く、タンニンも多い。
しかも果皮が薄く、糖度が高いので蜂が集まりやすいなど栽培が非常に難しい葡萄なので、生食やブレンド用の補助品種で生産されていたようです。
長期熟成しない、というのも当時の常識でした。
しかも果皮が薄く、糖度が高いので蜂が集まりやすいなど栽培が非常に難しい葡萄なので、生食やブレンド用の補助品種で生産されていたようです。
長期熟成しない、というのも当時の常識でした。
ルケのポテンシャルを見抜いた、ドン ジャコモ カウダ司祭。彼の功績は偉大でした。
1964年、この地に赴任したドン ジャコモ カウダ司が、ルケのポテンシャルをいち早く見抜き、ルケ100％でワインを造りました。それが後のルケ ディ カスタニョーレ モンフェラートの原型となった非常に重要なワインです。そのワインは国内だけではなく、国外でも評判になりました。
2016年、我々が、その畑を引き継ぎます。その畑のルケは、司祭が植えた樹齢52年のもの！
そのワインが、ルケ ディ カスタニョーレ モンフェラート ヴィーニャ デル パッロコです。
濃いルビーレッド色、バラを思わせる華やかで豊かな風味。熟れたタンニンとやわらかく滑らかな舌触りがあり、ルケの特徴を余すところなく表現しました。
後に、唯一クリュ認定され、私たちが単独所有しています。
そして、ルケはついにDOC認定を受ける。
1987年、ルケはDOC認定を受けました。2010年には、DOCG認定！
遂に、イタリア最高ランクのワインに位置付けされたのです。
遂に、イタリア最高ランクのワインに位置付けされたのです。
ルケの常識が覆る！やはりルケは、美しく熟成する！
ルケは長い間、熟成に向かないと言われていました。しかし、オペラ プリマを飲めば、それが間違いなのはすぐにお分かりになるでしょう!!
私は、所有する8ヶ所の畑から、一つの畑を選び出しこのオペラを造ります。
酸味とタンニンが折り重なる太い骨格、凝縮した果実味、控えめながらも立体的で奥深く複雑な風味が感じられます。
私は、このワインにピノノワールとの類似性を感じ、偉大なるブルゴーニュに匹敵するワインを造りたいと強く願うようになりました。その思いをラベルデザインに表現しました。
樽で24ヶ月熟成、瓶詰めしてからさらに12ヶ月熟成させます。
生産本数は約10.000本です。
私は、所有する8ヶ所の畑から、一つの畑を選び出しこのオペラを造ります。
酸味とタンニンが折り重なる太い骨格、凝縮した果実味、控えめながらも立体的で奥深く複雑な風味が感じられます。
私は、このワインにピノノワールとの類似性を感じ、偉大なるブルゴーニュに匹敵するワインを造りたいと強く願うようになりました。その思いをラベルデザインに表現しました。
樽で24ヶ月熟成、瓶詰めしてからさらに12ヶ月熟成させます。
生産本数は約10.000本です。
エキゾチックな果実と華やかな花の風味
センサツィオーニ ヴィオニエ2017
最初はシャルドネを植えるつもりでしたが、世界中どこにもある白ワイン用品種なので、他と差別化を図るために、ヴィオニエを植えたそうです。熟していない実は収穫せず、熟した実だけ収穫します。その後、ステンレスタンクで約2ヶ月熟成させます。エキゾチックな果実や花の、豊かなアロマが漂います。「センサツィオーニ」は、「感覚、感じ」を意味します。
ルケらしいバラの風味
ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート ブリック ド ビアンク2017
当主ルカ氏が、夏のルケと呼んでいたワインです。畑は、標高220～250mの南西向きで、土壌は軽くエレガントなスタイルになる砂質と、パワフルになる粘土質の混合です。生産量45,000本。
試飲
コメント
際立ったバラの香りが、とっても印象的です。非常にフレッシュで、渋みも攻撃的ではありません。ドライな仕上がりですが、舌触りも滑らかで、しなやかさを感じます。バランスがとってもいいのでスルスル飲めてしまいます。気がつくと、ボトル半分くらいになってしまいますので、ちょっと注意が必要です（笑）。
パワフルで複雑
ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート クラシック2015
ベストな南西向きの日当たりのよい畑からの葡萄で造ります。粘土と凝灰岩土壌で、標高は260m。グリーンハーベスト（間引き）を行っています。土壌は硬い粘土質。
試飲
コメント
これは、フランスワイン好きにもお勧めしたい逸品です。香りに奥行きがあり、複雑です。アルコール15℃の熱さを感じないのが素晴らしいです。舌触りも驚くほど滑らかで、スムース。果実味の中に程良い樽の風味が溶け込んでいて、立体感を醸し出しています。コスト パフォーマンスも素晴らしい!!これは、お買い得です。
ルカ フェラリス単独所有の畑
ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート ヴィーニャ デル パッロコ2016
ルケ100％のワインが最初に誕生した、伝統あるパッロコ畑からの歴史的重要なワイン。ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラートD.O.C.G.の中で、唯一、公的に「クリュ」として認められています。
試飲
コメント
非常に凝縮した旨味。喉元を通り過ぎる時の固さ、それこそが長期熟成する証。恐ろしい量のタンニンとぶ厚い酸味がありますが、それを感じさせないバランス。余韻も太く長く続きます。葡萄本来の甘さも上品で控えめに感じられるのも素晴らしい!!フランスワイン好きにもお勧めしたいです。
ルケが長期熟成することを証明したワイン
ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート オペラ プリマ2015
「まったく新しい手法で造られた、高品質なルケ」という意味を込めて「オペラ プリマ（第1作、最高作品）」という名前を付けています。ルカが、創業者である祖父マルティーノに捧げたワインです。
試飲
コメント
全く新しい手法で造られた、高品質なルケという意味を込めて「オペラ プリマ（第1作、最高作品）」という名前を付けています。当主ルカが、創業者である祖父マルティーノに捧げたワインです。
インタビューを終えて
ルケは、まだまだ知られざるポテンシャルを秘めた葡萄です。これから、様々な生産者達が造るようになれば更なる品質向上が期待出来ます。
非常にユニークで、世界中どこを探しても同じような個性を持った葡萄を見つけることは出来ないでしょう。だからこそ、ルカ氏がこのルケに人生を捧げるのも納得できます。
ルケで、ブルゴーニュのピノノワールに匹敵するワインを造りたい、と思うのも理解できます。
しかしながら、バローロやバルバレスコのような偉大なるワインとして、世界中の愛好家から認知されるのは、まだ時間がかかるでしょう。
日本のプロの間でも、その名を知られていないルケ。
でも、本気で思います。イタリアワイン好きだけではなく、フランスワイン好きにもぜひ飲んで頂きたいと思う逸品です。
今のフランスワインが失いかけている、コストパフォーマンスも健在!!
若きルカ フェラリス氏が、リーダー格として地元生産者をぐいぐいと引っ張って行って欲しい！心からそう思います！
非常にユニークで、世界中どこを探しても同じような個性を持った葡萄を見つけることは出来ないでしょう。だからこそ、ルカ氏がこのルケに人生を捧げるのも納得できます。
ルケで、ブルゴーニュのピノノワールに匹敵するワインを造りたい、と思うのも理解できます。
しかしながら、バローロやバルバレスコのような偉大なるワインとして、世界中の愛好家から認知されるのは、まだ時間がかかるでしょう。
日本のプロの間でも、その名を知られていないルケ。
でも、本気で思います。イタリアワイン好きだけではなく、フランスワイン好きにもぜひ飲んで頂きたいと思う逸品です。
今のフランスワインが失いかけている、コストパフォーマンスも健在!!
若きルカ フェラリス氏が、リーダー格として地元生産者をぐいぐいと引っ張って行って欲しい！心からそう思います！
試飲
コメント
華やかなトロピカルフルーツの香り。厚みのある果実味の中にやわらかい酸味が溶け込んでいます。飲み応えのある仕上がり。とっても美味しいです！