突撃インタビュー
2016/11/1
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カイアロッサ社 ドミニク ジェノー氏
息をのむ精妙なブレンド技術と類まれなテロワールを余す事無く表現!感性豊かな若き醸造家が造る優美なトスカーナ「カイアロッサ」
ボルドー特級格付けワイン『シャトー ジスクール』のオーナーが所有するカイアロッサ
紀元前に造られたバッカスの彫像が発掘された歴史深い土地
ピサの最南端リパルベッラに31ヘクタールの土地を所有していますが、ブドウ畑は14ヘクタールのみです。畑はティレニア海岸から50キロ程内陸に入った地で、典型的な地中海性気候です。周辺にはワイン生産者は無く、人里離れた自然と静寂に囲まれた素晴らしい環境です。
紀元前に造られたバッカスの彫像が発掘された土地
その先にはエトルリアの町として知られるヴォルテッラがあります。ラベルに描かれている酒神バッカス(ディオソニス)像はカイアロッサが所有している地ヴォルテッラから出土されたもので紀元前4世紀ごろのものとされています。
性質の異なる12の土壌
標高150メートル~200メートルの畑は石灰質と粘土質の土壌、標高200~250メートルの畑では鉄分の含む砂質の土壌です。畑だけでも12種類の異なる土壌の区画があります。
ボルドー大学卒業後26歳でいきなりカイアロッサの栽培醸造責任者に抜擢
カイアロッサとのきっかけは、ボルドー大学で学んでいた時の教授がオランダ人で現オーナー、エリック氏と引き合わせてくれました。シャトージスクールとブルゴーニュのエマニュエル ルジェで醸造を学びました。2006年、大学卒業後はすぐにトスカーナのカイアロッサでワイン造りの栽培と醸造の責任者に抜擢されました。その時は26歳でした。まずフランスとイタリアで醸造の違いを感じました。最たるものはバリックの使い方です。新樽を中心に使うボルドーとは異なり、イタリアでの樽の使い方は様々でした。
ビオディナミ農法による11種類の多様なブドウ栽培
そこで「イタリアにもフランスにも存在しないワインを造ろう」と考えました。ボルゲリの北部にあたる恵まれた環境にある為、サンジョヴェーゼと国際品種の10種類のブドウ(メルロー、カベルネフラン、カベルネソーヴィニョン、プティヴェルド、シラー、グルナッシュ、ムールヴェードル、シャルドネ、ヴィオニエ、プティマンサン)を全てビオディナミ農法で栽培しました。
自然そのものから導き出された伝統的な方法を用いて畑を管理しています。除草剤、殺虫剤、化学肥料は一切使用せず、イラクサや柳、カモミール、ツクシから抽出した植物性の調合剤を使い自然で調和のとれたエコシステムを採用しています。生産量の95%が赤ワインで白ワインは5%ほどにしか過ぎません。
私の仕事は「ブドウと土壌をいかに活かしてあげるか」という事
また収穫は数日に分けて、ベストの状態のブドウのみを収穫します。その時に気を付けていることはブドウの酸のバランスです。ワインにとって最終的に大切なのがテロワールです。人の手、技術を加え過ぎようとすると自然なバランスが崩れてしまいます。私の仕事は「ブドウと土壌をいかに活かしてあげるか」に尽きると思います。
余談ですが、「フランスとイタリアの醸造学校の違い」を申し上げると、フランスは醸造士になる為には狭き門の大学に受からないといけません。一方イタリアは大学には入りやすく、仕事を見つけていく事が難しいと言えます。とはいえイタリア人はワインとサッカーに関してはフランス人よりも情熱的で真面目で、特に優秀な醸造家がとても多いです。
完熟果実の洗練された香りと上質の飲み心地!トスカーナのレストランで人気のカイアロッサが造る極少白
華やかな個性と力強くも均整の取れたスタイルの魅力的な香り
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熟したプラムやチェリーの香りにレザーやタバコ、ハーブのアクセントがあります。粗さやブレはなく伸びやかで心地よい印象です。充実した果実感とハリのある酸と力強い骨格が見事なバランスで構成され、飲み心地の滑らかさがありながらも、中盤からペルゴライアの豊かな風味が広がりを魅せていきます。
偉大な2005年の傑出した美しい飲み心地!多彩なテロワールの魅力に満ち溢れた「ペルゴライア」
試飲
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熟したプラム、カシス、スミレの花の豊かさにマッシュルームやレザー、スパイスが溶け込む艶やかな印象です。、熟した果実の奥深さと滑らかさがあり、今でもフレッシュさを感じる程で口中に染み渡る傑出した美しい飲み心地が感じられます。実力の高さをまざまざと見せつけられる一本です。
力強くも洗練されたタンニンが寄り添うブドウ本来の豊かな果実感
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フレッシュさとバランスの良さが魅力のワインで、アプローチしやすいしなやかさと芳しい豊かなアロマがあります。タンニンは洗練されたスタイルで、メドックのワインを想起させるヴェルヴェットのような円やかさと果実の凝縮感溢れる豊潤な余韻があります
ジェームズサックリング95点!カイアロッサ史上最高の出来ばえ!深くリッチな洗練された口当たり
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果実味とタンニンは滑らかに溶け合い、スムーズでありながら芯に感じる力強さ、そしてこのワインを美しく磨き上げる伸びやかな酸があり、洗練されたボディは滑らかなタッチで口中を駆けていきます。優美な円やかさを想起させるボディがありつつも、サンジョヴェーゼの美しさが胸に染み渡る逸品
テロワールの個性が溶け合う熟した美しいアロマ!飲み頃を迎えたスーパートスカン「カイアロッサ」2008年
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熟したカシスやブラックベリーのフルーツにフローラルなスミレの花、コーヒーやタバコ、レザー、スパイスの複雑なアロマが魅力です。熟成により角のとれた優美な果実味とタンニンは滑らかに溶け合い、スムーズでありながら芯に感じる力強さがあります。時間が経つにつれ、グラスからは刻々と変化する多様な香りが立ち上り、実に伸びやかでエレガンスに満ちています
試飲
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輝きのある麦わらのトーンに黄金色のグラデーションが魅力的な色調です。完熟果実と菩提樹の蜜、石灰やミネラルの涼しげなニュアンスが美しく寄り添う香りです。骨格のしっかりとしたボディを上品に包み込む繊細な樽のニュアンスがあり実に心地よい飲み口です。