TUSCANY イタリアワインとグルメ食材の店
Interview

突撃インタビュー

2018/04/27

アレグリーニ社 サヴェリオ デ ルカ氏

『ガンベロロッソ』31回最高賞獲得!
アマローネで不動の地位を築くヴァルポリチェッラのマエストロ「アレグリーニ」

アッレグリーニ社 サヴェリオ デ ルカ氏と
『ガンベロロッソ』で過去通算31回の最高賞トレビッキエリ(歴代5位)と「ワイナリー オブ ザ イヤー」2016を受賞し、常にイタリア最高評価を得るアレグリーニ。16世紀にヴェネト州にてブドウ栽培を始めた家族経営の偉大なワイナリーです。「イタリア屈指」と誉れ高いアマローネ クラシコや、従来の伝統的リパッソ製法を進化させたアレグリーニ独自の製法で造られる「パラッツォ デッラ トーレ」は世界72ヶ国で販売、高い評価を得る看板銘柄です。アレグリーニは優れたヴァルポリチェッラが産まれるクラシコ地区最大級の自社畑を所有し、極めて高品質なワインを世界72カ国に輸出しています。エリア マネージャーのサヴェリオ デ ルカ氏にお話を聞きました。

「ヴァルポリチェラのマエストロ」情熱的なジョヴァンニ アレグリーニのワイン造り

ジョヴァンニアレグリーニ

「ヴァルポリチェラのマエストロ」ジョヴァンニ アレグリーニ
アレグリーニ家の6代目でワイナリーを興したジョヴァンニ アレグリーニからワイナリーの全ての歴史が始まります。その娘であるマリリーザが現7代目のオーナーです。ジョヴァンニは1970~1980年代にかけてより高品質なワインを造る為に新たに畑を購入していきました。

情熱的で率直な醸造家
ジョヴァンニは情熱的で率直な醸造家として多くの人々に慕われていました。セラーを訪ねる客人には、次々とテイスティングを勧め、意見を求める人でした。樽から樽へ試飲ワインを嬉々として飛び回る姿に愛情をこめて、人はジョヴァンニの事を「樽のクモ」と呼んでいました。ジョヴァンニのワイン造りへの情熱は今も「ヴァルポリチェラのマエストロ」として次世代の生産者からもリスペクトされています。

アレグリーニファミリー3人の子供たちに引き継がれるジョヴァンニ アレグリーニの魂
ジョヴァンニには3人の子供たちがいます。息子フランコがエノロゴを務め、娘マリリーザはワイナリーの顔として世界中を飛び回り、ヴァルポリチェラ教会の理事も務めています。もう一人の息子ウォルターは栽培責任者となりました。ウォルターは惜しまれつつも2003年に逝去しました。

フランコには3人の息子、マリリーザには2人の娘、ウォルターには娘が1人、それぞれがアレグリーニの仕事に就いています。ワイン造りに関して労を惜しまない情熱的なジョヴァンニの魂は3人の子供達、その次の世代へと引き継がれています。


ワインスペクテーターイタリアワインの歴史の中で僅か3名!
『ワインスペクテーター』誌の表紙を飾る

2017年の春、マリリーザが『ワインスペクテーター』の表紙を飾りました。イタリアワインの歴史の中でも『ワインスペクテーター』の表紙を飾った人物はピエロ アンティノリ、アンジェロ ガヤ、そしてマリリーザ アレグリーニの僅か3人だけです。そしてイタリア人女性としてはマリリーザが初めてですね。アレグリーニがイタリアワインを代表する象徴的な存在であることが世界中で認められました。誌面ではアレグリーニの誕生からのストーリー、ボルゲリ、モンタルチーノでの挑戦に至るまでが綴られています。

「情熱さえあれば、何だって出来る事を知った」
マリリーザは「私達のワインは多くの議論や挑戦を重ねてきた結果なのです。飲み手に喜んでもらおうとする情熱さえあれば、何だって出来る事を知った」と語っています。そして文末には次世代の息子、娘達の写真と共に「たとえ困難を迎えてもアレグリーニは常にファミリーと共に進んでいく」とマリリーザの力強い言葉で締められています。

ガンベロロッソヴェネト州第1位!『ガンベロロッソ』最高賞31度獲得&2016年度ワイナリーオブザイヤー
イタリアワインの権威である『ガンベロロッソ』で最高賞トレビッキエリの獲得数が累計31回(アマローネクラシコを含むワイナリー全てのワイン)でこの数字はヴェネト州で第1位、イタリア全土でも歴代5位につけています。『ガンベロロッソ』2016では1社のみが選ばれるワイナリー オブ ザ イヤーの栄誉も獲得しました。アレグリーニは常に進化を続けています。

ヴァルポリチェッラクラシコエリア最大級の自社畑を所有

「アレグリーニ」と「コルテジャーラ」の2つのブランドを生産
ワイナリーを構えるヴェネト州はイタリア北東部に位置し、28のDOCと14のDOCGを擁する、イタリアでも3本の指に入るワイン産地です。「アレグリーニ」と、もうひとつのブランド「コルテジャーラ」はワイン造りの中心であるヴェローナに程近い「ヴァルポリチェッラ クラシコ」エリアにあります。

醸造所はヴァルポリチェラ クラシコのフマーレ地区にあり、ここで「アレグリーニ」と「コルテジャーラ」の2つのブランドを生産しています。

ヴィッラデッラトーレ2008年にフマーレ地区にある名城「ヴィッラ デル トッレ」を購入
また、アレグリーニの新たな進展として2008年にフマーレ地区にある名城「ヴィッラ デル トッレ」を購入しました。この城は現在アレグリーニの中心的存在で、アレグリーニの歴史を知る大切な場所であり、世界中からのゲストを迎え、時にはガラディナーも行っています。

ヴァルポリチェッラクラシコ最大級の自社畑を所有
アレグリーニはヴァルポリチェッラの中でも丘の頂上近く、質の高いブドウが産まれるクラシコエリアで16世紀からブドウ栽培を続けています。100ヘクタールにも及ぶ自社畑はヴァルポリチェッラエリアで最大級と言えます。現在私達のワインは72ヶ国に輸出されています。

アレグリーニの赤に関して使用するブドウはクラシコエリアのみです。私達のアマローネのラベルには「アマローネ クラシコ」という表記が入ります。兄弟ブランドのコルテジャーラはクラシコエリア外のブドウも使います。

地図

個性の異なる5つの村から成るクラシコエリア
ヴァルポリチェッラ クラシコ エリアはワインを造る上で非常に良いエリアと言えるでしょう。クラシコ エリアにはマラーノ、ネグラール、サンピエトロ、サンタンブロージョ、フマーネの個性の異なる5つの村があります。ネグラールが村としては大きいですね。一番良いワインが出来るのは西部にあるガルダ湖に近いフマーネ、サンタンブロージョのエリアでしょうか。アレグリーニの畑はフマーネ、サンタンブロージョの近くに位置しています。

ガルダ湖からの吹くミネラルに富む風、北に臨むモンテレッシーニ丘陵地帯により、味わい豊かな健全なブドウが育つ
ヴァルポリチェッラ西部にあるガルダ湖からはミネラルを多く含んだ風が吹きます。出来上がるワインにミネラル感が与えられます。北側にはモンテレッシーニと呼ばれる丘陵地帯があり、北ヨーロッパから来る冷気を伴う風を遮ってくれます。他の北部イタリアのブドウ栽培エリアに比べ、クラシコエリアは「寒くなり過ぎない」特徴があり味わい豊かな健全なブドウが育つと言えます。畑は石灰岩を主体に様々な土壌が入り混じるブドウ栽培に最適な土地となっています。

畑ヴァルポリチェッラエリアにクリュという概念を導入
ジョヴァンニはクラシコエリアに広がる畑の素晴らしいポテンシャルを見抜き、ヴァルポリチェッラエリアに「クリュ」単一畑という概念を導入しました。1979年に「パラッツォ デッラ トーレ」を始め、1983年に「ラ グローラ」、1983年に「ラ ポヤ」とヴァルポリチェラの特徴的なテロワールをいち早くワインに表現しました。

素晴らしいアマローネを産み出す畑「ヴィッラ カヴァレーナ」
アレグリーニが所有する単一畑「ヴィッラ カヴァレーナ」は標高450メートル、丘の頂上近くにあり、素晴らしいアマローネを産み出す畑です。

ヴァルポリチェッラエリアで初めてグイヨ式を採用した畑「ラ グローラ」
標高350メートルの畑「ラ グローラ」は1979年にヴァルポリチェッラエリアで初めてグイヨ式を採用した畑です。どちらも火山と氷河に由来する土壌で粘土と石灰質が入り混じる薄い表土があり、地中は石灰岩主体の痩せた特徴があります。カリウムやカルシウムを多く含み土壌でブドウは養分求めて地中深くまで根を伸ばしていきます。

ガルダ湖に一番近い畑「ラ ポヤ」
単一畑「ラ ポヤ」はガルダ湖に一番近い畑で(ガルダ湖から約5キロ)テロワールが異なり、ヴァルポリチェッラエリアで初めてコルヴィーナ100%のワインを産み出しました。

「アレグリーニの名刺代わり」とも言うべき「パラッツォ デッラ トーレ」

パラッツォデッラトーレ

「アレグリーニの名刺代わり」とも言うべき「パラッツォ デッラ トーレ」
そして、ワイン名にもなっている単一畑「パラッツォ デッラ トーレ」は火山と氷河に由来する土壌で粘土と石灰質がバランス良く混じる特徴があり、畑の深部に豊富な石灰質が含まれています。

ワインボトルパラッツォ デッラ トーレは16ヘクタールの畑で、「アレグリーニの名刺代わり」とも言うべきワイナリーを代表するワインです。1979年にブドウの栽培を始め1983年が初ヴィンテージです。栽培を始めた当初は、借りていた畑でしたが1985年に自社畑となりました。アレグリーニで一番多い生産本数かつ一番沢山販売しているワインです。

ジョヴァンニが産み出した独自の製法により造られる
アマローネクラシコと共にアレグリーニのワインとして世界中に知られる「パラッツォ デッラ トーレ」はジョヴァンニが産み出した独自の製法により造られています。

ブドウの絞りかすではなく、陰干しをしたブドウで二次醗酵を行う新たなリパッソを採用
評価パラッツォデッラトーレ1時醗酵を終えたヴァルポリチェラにアマローネの絞りかすを使って二次醗酵を行う伝統的な「リパッソ」製法については皆さまもご存知かと思います。ジョヴァンニと息子フランコは伝統的な「リパッソ」によるワインを実は造りたくなかったのです。もっと言うと、重要で素晴らしいワインを造る為に新たなスタイルの「リパッソ」を模索していました。

ジョヴァンニとフランコは、伝統的な製法であるアマローネの絞りかすを使用するのではなく、使用するブドウの30%を2カ月間陰干ししたブドウの果汁をブレンドすることにしました。つまり70%は通常のブドウ、残りの30%のブドウ果汁は陰干しをした、いわば「アマローネ」のような状態と言えます。陰干しした果汁を使うので、果汁の糖分により第2時醗酵が起きるので、結果的には「リパッソ」のような状態になります。

アマローネと同様の過程を経た陰干しブドウが入った「ベビーアマローネ」
ブドウの絞りかすではなく、アマローネと同様の過程を経た陰干しブドウを使うことで、より味わいが深くなります。そうした特別な造りからパラッツォ デッラ トーレの30%はアマローネを造っているようなものなので、「ベビーアマローネ」とも呼ばれ世界中で人気を博しています。

15ヶ月間バリックで熟成しています。コーヒーやカカオ、ブラックチョコレートのニュアンスが感じられます。パラッツォデッラトーレのラベルですが、私が今説明したパラッツォ デッラ トーレの成り立ちがイタリア語で書かれています。アレグリーニの新たなスタイルを切り開いた特別な意味を持つワインだと思います。

『ワインスペクテーター』で6年連続で世界TOP100ワインに演出
「パラッツォ デッラ トーレ」は過去『ワインスペクテーター』で過去39回も90点以上獲得し、6年連続で世界TOP100ワインに名を連ねています。『ジェームズサックリング』、『ワインエンスージアスト』でも90点以上のハイスコアを安定して獲得しています。私達のアマローネと共に世界的に非常に高く評価されています。

伝統と革新が息づく「アレグリーニ」のアパッシメント

アパッシメント

伝統的技術と革新的発想が産み出すアレグリーニのアパッシメント技術
次に伝統的製法であるアパッシメント(陰干し)について話しましょう。規定によりアマローネを造る上で不可欠な技法ですが、アパッシメントについてアレグリーニでは「伝統的である事」、「革新的である事」が必要だと考えています。

まず「伝統」という面から言うと、一般的なアパッシメント製法は木製の棚に並べてブドウを乾燥させます。しかし木の特徴を考えると衛生的ではなく、結果として腐敗やカビの原因となってしまいます。

アレグリーニでは1980年代にプラスチック製の材質に切り替えました。プラスチック製に変えた事はちょっと現実的な発想でありますが、品質面に関して言うと非常にプラスとなりました。

1998年にはブドウの陰干し専用設備「テッレ ディ フマーネ」を設立
1998年にはブドウの陰干し専用設備「テッレ ディ フマーネ」を設立しました。ここで4ヶ月間のアパッシメントを行います。ブドウは少しずつ水分が減っていき、最終的には重量が40%失われた状態となり、凝縮した状態となっています。

Q.つまり4カ月で40%の水分が失われていくのですね?

そうです。DOCの規定では最低100日間陰干しを行わなければなりません。アレグリーニの場合は120日間です。勿論ヴィンテージによって日数は前後しますが。アマローネに関しては使用する4品種コルヴィーナ、コルヴィノーネ、ロンディネッラ、オゼレータ、全てのブドウをアパッシメントしています。アパッシメントに向く品種はコルヴィーナ、コルヴィノーネです。それは粒が他の品種に比べて大きいからです。ブドウの粒が小さすぎるとアパッシメントした際にあまり量が得られない事も言えます。

通算21回目の『ガンベロロッソ』最高賞!イタリア最高峰の評価を得るアマローネ クラシコ

アマローネ2013通算21回目の『ガンベロロッソ』最高賞!イタリア最高峰の評価を得るアレグリーニのアマローネ クラシコ
アレグリーニを代表するワイン、アマローネクラシコについてお話しましょう。アマローネクラシコには4品種コルヴィーナ、コルヴィノーネ、ロンディネッラ、オゼレータを全て陰干し手造ります。

2013ヴィンテージは『ビベンダ』イタリア最優秀赤「オスカーデルヴィーノ」に選出
2013、2014年と2年連続で『ガンベロロッソ』最高賞トレビッキエリを獲得しています。これで21回目のトレビッキエリを獲得しました。2013ヴィンテージは『ビベンダ』でもイタリア最優秀赤「オスカーデルヴィーノ」にも選ばれています。『ワインスペクテーター』、『ワインエンスージアスト』、『ジェームズサックリング』、『アントニオガッローニ(ヴィノス)』においても常に90点以上を獲得しています。

アルコールは15.5%ありますが、酸がしっかりとしてタンニンもある。果実の厚みとのバランスが取れていて、素晴らしいハーモニーがあります。

見事な厚み、滑らかさ、複雑性優雅さが素晴らしく溶け合い思わずため息が出る美しいアマローネ
アルコールが高くとも、それぞれの要素が見事に溶け合い調和が取れている事が、アレグリーニのアマローネクラシコの特徴とも言えます。(見事な厚み、滑らかさ、複雑性優雅さが素晴らしく溶け合っていて思わずため息が出る美しい味わい)

素晴らしく洗練されたタッチで広がる泡とみずみずしいプロセッコ

コルテジャーラブランドのプロセッコです。トレヴィゾのエリアで造っています。グレラ100%で泡がキメ細やかで口当たりもソフトで優しい。プロセッコは2012ヴィンテージから造っています。ビスケットのような香ばしさがあり、飲み飽きの来ない味わいです。
コルテ ジャーラ プロセッコ ミレッジマート エクストラ ドライ2016

試飲
コメント

派手さはありませんが実に清らかで清々しい果実の香り。素晴らしく洗練されたタッチで広がる泡とみずみずしい果実味、しなやかな酸味。「スッキリ」だけでは終わらない優美さ、滑らかさが感じられるプロセッコ。アレグリーニブランドが造ると「こうも違うのか」と感じさせる素晴らしい味わい。多く方におススメしたいプロセッコです。

値段からは想像できないほどのクオリティと優良コスパソアーヴェ

アレグリーニブランドで唯一の白です。日本でとても人気のある白ワインです。6ヘクタールの自社畑で収穫されたブドウは車で1時間程のヴァルポリチェッラエリアに運ばれ醸造されます。先日日本で小さなセミナーをやりました。このソアーヴェも世界72ヶ国に輸出されていますが、一番合う料理はアジアの料理、特に日本です。私達もこのワインのアッビナメント(相性)にテンプラとスシを紹介しています。80%がガルガネガ、20%がシャルドネのブレンドです。ステンレスタンクで醗酵、熟成を行います。シトラスの香りが特徴的で、凄く良い酸とミネラルがあります。スッキリとしていて「次も飲みたくなる」そんなワインです。
ソアーヴェ2016

試飲
コメント

アレグリーニが少量造り出している白ワイン。手軽な価格帯ですが、そのクオリティの高さから毎年各評価誌でテイスティングされています。柔らかくフルーティな味わいです。程よいミネラル感も感じられ、長くアロマティックな余韻は、上質な白ワインである事を感じさせてくれます。値段からは想像できないほどのクオリティで、コストパフォーマンスに優れた一本。

ピュアで高品質!ブドウ本来の味わいが楽しめるヴァルポリチェラ

コルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラのブレンドです。木樽を使わずステンレスタンクを使っています。そのおかげでヴァルポリチェラというブドウの特徴が非常に良く分かる味わいがあります。使用するブドウ「コルヴィーナ」には2つの特徴があります。サクランボやコショウのアロマがある事です。私達ヴァルポリチェラからはこの2つのアロマがしっかりと感じられます。とてもシンプルな構成ですが、フレッシュで、夏期においても楽しめる飲み心地の良さがあります。アルコールは13%ですね。アルコールの高さを感じさせないバランスの良さがあります。ヴァルポリチェラだけにモリナーラを使用しています。モリナーラは粒の大きさに特徴があるブドウです。
ヴァルポリチェッラ2016

試飲
コメント

イチゴなどの甘酸っぱいベリー系の香りが感じられ、フレッシュな果実味が口いっぱいに広がります。その後、熟したプルーン、少しスパイシーな印象が重なりますが、タンニンは極めてスムーズ。アルコールの粗さやブレの無い、清らかで緻密なヴァルポリチェラ。ピュアで高品質のブドウ本来の味わいが口いっぱいに感じられます。心地良い酸がボディを美しく締めていて最後の1滴まで飲み飽きしない素晴らしい出来栄えです。

重厚さと優美さ溶け合う素晴らしい完成度!

使用するブドウの30%を2カ月間陰干ししたブドウの果汁と一次醗酵させたヴァルポリチェラをブレンドさせて二次醗酵させています。70%は通常のブドウ、残りの30%のブドウ果汁は陰干しをした、いわば「アマローネ」のような状態と言えます。陰干しした果汁を使うので、果汁の糖分により第2時醗酵が起きるので、結果的には「リパッソ」のような状態になります。ブドウの絞りかすではなく、陰干しをしたブドウを使うので、より味わいが深くなります。
パラッツォ デッラ トッレ2014

試飲
コメント

芳醇で滑らか。厚みがありながらも緻密でバランスが取れています。ボディを支える酸があり、程良いタンニンと相俟って素晴らしく洗練されたボディ。中盤からスパイスの風味とレザーや甘草の複雑な風味が感じられ、重厚さと優美さ溶け合う素晴らしい完成度。抜栓後、2~3日間楽しめます。軽く10年は熟成できるポテンシャルがあります。熟成によりしなやか舌触りと複雑な風味が楽しめます。

甘美な旨みを感じる上品で滑らかな舌触り!優雅な品格を備えた絶品アマローネ

2013ヴィンテージも『ガンベロロッソ』最高賞トレビッキエリを獲得しています。これで21回目のトレビッキエリを獲得しました。『ビベンダ』でもイタリア最優秀赤「オスカーデルヴィーノ」にも選ばれています。アルコールは15.5%ありますが、酸がしっかりとしてタンニンもある。果実の厚みとのバランスが取れていて、素晴らしいハーモニーがあります。アルコールが高くとも、それぞれの要素が見事に溶け合い調和が取れている事が、アレグリーニのアマローネクラシコの特徴とも言えます。
アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラッシコ2013

試飲
コメント

プラムやプルーンのドライフルーツを思わせる芳醇な果実香とスパイシーでまろやかなブーケが綺麗に重なります。アパッシメントの甘美な旨みを感じる上品で滑らかな舌触り。ボディに溶け込んだシルキーなタンニンと非常に複雑で力強い骨格の堂々たる味わいが感じられます。数あるアマローネの中でも群を抜いた複雑性、とろけるような濃密な仕上がりです。ゆうに18~20年の熟成のポテンシャルを感じます。 アッレグリーニのアマローネはワイン単体でも十分にお楽しみ頂けますが、料理と合わせる事でその真価を発揮します。ジビエ、肉の炭火焼や煮込み、完熟チーズなどと好相性で、独特のスパイスと甘酸っぱさを持ち、スパイシーな風味と中華料理やアジアン料理にもよく合います。提供温度は16度で2時間前に抜栓することをお勧めします。

インタビューを終えて

常に最高峰を歩み続ける偉大なアレグリーニの「凄み」を知るインタビューとなりました。通算31回『ガンベロロッソ』最高賞はイタリア全土でも5指に入る別格の存在。「マエストロ」と称される先代ジョヴァンニアレグリーニの情熱はマリリーザ、フランコに引き継がれ更なる進化を遂げています。

止む事を知らないアレグリーニの推進力が産み出した世界TOP100ワインの常連「パラッツォ デッラ トーレ」の抜栓直後から完成度が高く、ケタ違いのポテンシャルの高さ。抜栓3日後に改めて飲みましたが、並みのアマローネを超える滑らかで豊かな風味を放っていました。アマローネクラシコと並び世界72ヶ国で愛されている理由も良く分かりました。

アレグリーニのアマローネクラシコはイタリアワイン選びの迷った時の「切り札」として頭に入れておきたいと思えるほど優雅さと深み。数あるアマローネの中でも群を抜いた複雑性、とろけるような濃密な仕上がりです。重すぎない美しいスタイルも備えていて赤身肉と是非合わせてみたい至極の味わいです。

現在アレグリーニブランドの白は唯一ソアーヴェのみですが、2020年にはアレグリーニからルガーナの白がリリースされると最新トピックも話してくれました。近年、ルガーナで50ヘクタールの畑を購入したそうです。アレグリーニが造る新たな白。リリースが今から楽しみですね。
アッレグリーニ社 サヴェリオ デ ルカ氏とトスカニースタッフ

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