生地コラム

シニアに人気のちりめん素材とは?

着物や和小物に使われるちりめん。
生地表面にはっきりとした凹凸が見られます。

3つの人気の理由

ちりめん素材がシニアに人気の理由は、3つあります。
1.着物として親しまれてきた身近な素材であること
2.さらりとした着心地の良さをもつこと
3.深みのある色合いで上品な印象があること

では、人気の理由ごとにちりめんの特徴を見ていきましょう。

1.着物として親しまれてきた身近な素材であること

ちりめんは、絹で平織りされた織物のことを指します。
和服地の代表的な織りです。
有名なものは京都の丹後ちりめんや滋賀の浜ちりめんがあります。
和服だけでなく、小花柄のブラウスなどにもよく使用されております。
そのことからもシニア世代には馴染み深い素材ではないでしょうか。

2.さらりとした着心地の良さをもつこと

生地表面の凹凸は“シボ”と呼ばれ、染め上がりの鮮やかさや深みのある色合いをつくります。
このシボのおかげで汗をかいても生地が肌に張り付かず、さらりとした着心地を保てます。
見た目も涼しげで夏物に多く使用され、夏の季節に最適な素材です。
シボは、タテ糸にねじれの無い糸を、ヨコ糸に強くねじった糸を使って織物にしたものです。
ヨコ糸がねじれた状態から元に戻ろうとする力で出来ます。
糸に反発性(元に戻ろうとする力)があるため、生地にシワがつきにくいといった長所もあります。
ちりめんは、普及し始めた江戸時代後半には絹で作られていました。
絹は水に弱く、水につけると生地が縮んでしまうため洗濯が困難でした。
しかし、現在ではポリエステル製の縮みにくいちりめんが普及しており、洗濯も簡単です。
ちなみに、ちりめんはちぢみの仲間です。
ちぢみは、シボをもつ織物の総称になります。
漢字にすると「縮緬(ちりめん)」、「縮(ちぢみ)」と書きます。
「縮」は布地や糸が縮んだ様子を意味する字です。
どちらにも使われています。
「緬」は細く長い糸を意味します。
一般的な区別としては、ちりめんが絹織物、ちぢみは麻織物や綿織物のこと言います。

3.深みのある色合いで上品な印象があること

ちりめんと聞くと伝統工芸を思い浮かべる通り、古くからある織物です。
室町時代に明(昔の中国)から製糸技術に優れた関西に伝わりました。
そこから各地に技術が広まった後独自の進化を遂げました。
有名なものは、京都の丹後ちりめん、滋賀の浜ちりめんがあります。
丹後ちりめんの特徴は、生地に柄を織りだした文様があり、光沢が強く染色し 易いところです。
布に模様を染める友禅染との相性も良く、より鮮やかで美しい仕上がりになります。
浜ちりめんは、丹後ちりめんのような文様は無く、生地にシボがはっきりと見られます。
シンプルながら美しい光沢とさらりとした肌触りが人気のちりめんです。

参考
テキスタイル用語辞典 株式会社テキスタイル・ツリー
ちりめんとは?和小物の定番・ちりめんのある生活 四季の美
伝統織物の代表格!知られざるちりめんの歴史とは miroom

おまけコラム

ちりめんじゃこ

今回、織物のちりめんについて調べるにあたり、食べ物のちりめんじゃこについての記事もたくさん出てきました。
すこし面白かったので、おまけとしてお話しさせて頂きます。

ちりめんじゃこは、イワシの稚魚を水揚げしたあと塩水で釜揚げし、天日に干して乾燥させたものです。
漢字では「縮緬雑魚」と書きます。
乾燥させて縮んだ様子がちりめんに似ているためこの名前がつきました。

しらすとの違いは、乾燥の度合いです。
柔らかく乾燥の度合いが低いものから「釜揚げしらす」「しらす(干し)」「ちりめんじゃこ」となります。
最も乾燥させたものは「かちり」と言います。
地域によって呼び方は異なるようです。
関東では しらす干しをそのまま味わうため「しらす」
関西ではダシにも使用するため乾燥させた「ちりめんじゃこ」で呼ばれます。

参考
「ちりめんじゃこ」と「しらす」ってどう違うの? 乾海産株式会社
ちりめんじゃことシラス干し 呼び名で味わう食文化 NIKKEI STYLE

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