サーロインとリブロースの違いをお肉のプロが徹底解説!

「サーロイン」と「リブロース」はどちらも人気の部位。でも「名前は聞いたことがあるけれど、違いはよく分からない……」、そんな人も多いはず。今回は、牛肉の「サーロイン」と「リブロース」についてご紹介していきましょう。

さまざまな呼び名で愛されている「リブロース」

「ロース」という部位は牛の肩から腰にかけての肉(肩ロース、リブロース、サーロイン)の総称です。その中でも「リブロ―ス」は肉質がきめ細かく、霜降りも入りやすい上級部位。海外ではリブロインと呼ばれることも多く、アメリカではリブアイロール、オーストラリアではキューブロールと呼ばれ親しまれています。

よく生育した牛の「リブロース」は、霜降りで細かく脂が入っているため、熱を加えると肉汁が溶け出してジューシーでとろけるような食感に。肉の旨味をしっかりと感じることができるので、ステーキ、焼肉やバーベキュー、ローストビーフといった、肉そのものを味わえる料理でいただくのがおすすめです。

美味しさに感激した英国王から貴族の称号を与えられた「サーロイン」

「サーロイン」は、赤身肉の中に適度に脂が入り込み、赤身肉の凝縮した味わいも脂身のジューシーさも併せ持つ“良いとこどり”の部位。

「ロイン」には「肋骨と骨盤の間にある、背骨の両側の肉」という意味があり、「サーロイン」はその中の一部分に当たります。“サー”については諸説ありますが、「英国王が晩餐会で食べた牛肉料理の美味しさに感激し、“サー”の称号を与えた」という逸話も。そのとき使われた牛肉が「サーロイン」に当たる部位だったと言われています。

ステーキはもちろん、表面をさっと焼いて薄切りにするタタキ、かたまり肉を使うローストビーフなど、どんな焼き方でも美味しくいただける優秀な部位です。

お肉の味を存分に楽しめる「サーロイン」と「リブロ―ス」は、どちらも美味しいローストビーフを作るのに適した部位。それぞれの部位で作るローストビーフの特徴についてご紹介しましょう。

<サーロイン>

「サーロイン」で作るローストビーフは、“肉の旨味”を存分に感じられるのが特徴です。 特に輸入牛のサーロインは、脂が少ないため冷めても硬くなりにくく、ローストビーフに最適です。

<リブロース>

「リブロース」でローストビーフを作る場合も、脂が少ない輸入牛が向いています。産地によって脂の量に特徴があり、アメリカ産牛肉が最も少なく、オーストラリア産牛肉はやや多め、ニュージーランド産牛肉はちょうどそれらの中間くらいです。

サーロインやリブロースで♪「ローストビーフ」

  • 材料(3〜5人分)
  • 牛かたまり肉(サーロインまたはリブロース) …… 300〜500g
  • オリーブオイル …… 大さじ1程度
  • ステーキスパイス(または塩・コショウ) …… 大さじ1程度
作り方
  1. 冷凍の場合は冷蔵庫内で一晩かけて解凍し、キッチンペーパーで肉の水分をよく拭き取る。

  2. 調理台の上などに2〜3時間置いて常温に戻す。

  3. 水分が出た場合はキッチンペーパーで肉の水分をよく拭き取ってから、オリーブオイルとステーキスパイスを肉の表面全体にもみ込む。

  4. 脂身がある部分を上にして天板に肉を置き、190℃で予熱したオーブンで焼き上げる。加熱時間はオーブンの出力や肉の大きさにより異なるため、20分焼いたところで肉の中心部の温度を計り、50℃まで上昇していない場合は10分ずつ追加する。

  5. 肉の中心部の温度が50℃になったらオーブンのスイッチを切り、オーブンの庫内に15分ほど置いて予熱で火を入れる。中心部の温度が62℃になれば出来上がり。

  6. 熱々のうちに切ると肉汁が流れ出てしまうので、粗熱を取ってから切り分ける。 オーブンの天板にしたたり落ちた肉汁で作った「グレービーソース」を添えてもGOOD!

肉汁で作る、簡単&絶品「グレービーソース」

「グレービー」とは肉汁のこと。旨味たっぷりの肉汁を余すところなく使って、ローストビーフにぴったりのソースを作りましょう。

  • 材料
  • 肉汁 …… ローストビーフを焼いた際に出たものすべて
  • タマネギ(すりおろし) …… 大さじ3〜4
  • しょうゆ …… 大さじ2
  • 砂糖 …… 大さじ1
  • ハチミツ …… 大さじ1
作り方
  1. 肉汁を小鍋に移し、そのほかの材料をすべて加えたら、よく混ぜながら煮詰める。

  2. 何度か味見をして、好みの濃さになったら火を止める。

  3. 粗熱が取れたら、切り分けたローストビーフにかけていただく。


上質な「サーロイン」と「リブロース」を使った料理は、食卓にのぼると幸せな気分になれるごちそうです。ぜひ作ってみてくださいね!

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