キャンプで作る、かんたん燻製レシピ

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燻製を作るにはちょっとした下ごしらえが必要となり、乾燥と燻(いぶ)すためには時間もかかります。そのため、普段はなかなか手が出せないという人も多いでしょう。しかし、せっかくのキャンプの機会ですから、チャレンジしてみませんか?
今回は、キャンプで簡単に楽しめる燻製のレシピを下ごしらえ、注意点と合わせてご紹介します。

燻製を作るときに、まず注意したいのが水分です。食材に水分が多く含まれていると、煙がうまく入り込めず酸っぱい仕上がりになってしまいます。そのため、肉や魚などの水分を多く含んでいる食材を燻製するときは、必ず乾燥させましょう。

また、燻製といえば何時間もかかるイメージがあるかもしれませんが、実は燻製には「熱燻(ねっくん)」、「温燻(おんくん)」、「冷燻(れいくん)」の3種類があります。

この中でも熱燻は、キャンプでもよく行われていて、直接火を使って80度以上の高温で仕上げるという方法です。これは保存が目的ではなく風味付けを目的としていますので、例えばスモークチキンを作るために必要な燻し時間は15分程度です。なので、バーベキューを楽しみながら待つこともできるのです。

それでは、燻製料理の定番であるスモークチキンを例に「下ごしらえ」→「乾燥」→「燻製」→「ソテー」の流れでレシピを説明します。

燻製料理の定番「スモークチキン」

  1. 鶏もも肉に塩コショウを振り、キッチンペーパーで水分を十分に拭き取る。

    ※下味を付けるときには塩で水分を抜くことを忘れずに。特に醤油やめんつゆなど液体の調味料を使うときは、表面をしっかりと拭き取ってくださいね。また、下味は一晩かけてじっくりとつけておきましょう。

  2. 風通しのよいところや冷蔵庫で15分ほど乾燥させる。

  3. 燻製器に入れて20分ほど燻す。

  4. オリーブオイルを敷いたスキレットに燻製したチキンを入れ、なかに火が通るまで焼く。

燻製は肉に火を通すためのものではないので、燻した後には加熱が必要です。また、食材を豚バラや牛肉ブロックなどに変えても流れは同じです。

牛肉の値段はピンキリです。 安さを重視するのであれば、比較的安く購入できる輸入牛を選ばれると思いますが、和牛に比べてしまうと... せっかく食べるのであれば、少しでも美味しく食べられたほうがいいですよね。 ここからはお手頃価格の輸入牛のステーキを美味しくする燻製レシピをご紹介します。

1. 下味をつける

濃い目に下味を付けておくのがおすすめです。 シンプルな塩漬けでも良いですし、醤油と砂糖で照り焼き風、バジルを使ってイタリアン風、カレー粉を入れても美味しくなります。また、初心者には調味料を合わせる必要のない焼肉のたれやめんつゆがおすすめです。 これらの下味は一晩かけてじっくりとつけましょう。

2. 乾燥

燻製にとって水分は大敵です。水分の多い食材はうまく燻煙が乗らない可能性があり、細菌が繁殖する原因にもなります。

下味をつける調味液から取り出したら、キッチンペーパーなどで表面の水分を拭き取ります。その後風通しの良い場所でしっかりと20分ほど乾燥させましょう。

また、キャンプの前日の夜からラップをせずに冷蔵庫で保管させておくだけでも乾燥させることができます。特に天気の悪い日や外気温が20度以上ある場合はこの冷蔵庫を使った乾燥をおすすめします。

3. 燻製

食材がしっかりと乾燥したら、燻製機を使って燻製していきます。キャンプの燻製は、手軽なさくらのスモークチップを使った温燻がおすすめです。
燻製機によっては加熱時間が異なるので、説明書をよく読んでから燻製させましょう。

4. 炭火でソテー

最後は炭火でソテーして、ほどよく火が通ったら食べやすいサイズにカットして完成です。

基本の作り方を覚えたら、好みのチップに変えて作ってみてはいかがでしょうか。日本で人気のあるスモークチップは、サクラ、リンゴ、ヒッコリーなどです。それぞれの特徴を見てみましょう。

サクラ

日本で最も使われており、香りが強めでクセのある食材にも適しています。豚肉やラム肉、魚介におすすめです。

リンゴ

甘くマイルドな香りがします。鶏肉や白身魚のように、クセの弱い食材と相性が良いです。

ヒッコリー

肉や魚など、さまざまな食材におすすめで万能なスモークチップ。このヒッコリーは欧米でも一般的で、クセが少ないです。

その他、なら、くるみといったスモークチップがありますが、数種類のスモークチップを合わせて使うこともできます。ぜひお気に入りの組み合わせを見つけてみてくださいね。

これらスモークチップは、燻製器の底や受け皿に入れて使います。燻製器の下にカセットコンロを置いて火を付け、煙が上がってきたら燻製がスタートします。
加熱が必要な食材であれば1時間程度の加熱が必要ですが、香り付けする程度なら5〜15分程度の加熱で十分です。

ベーコンやスモークチキンなど、燻製にとって下味つけ、乾燥は欠かせない作業ですが、下ごしらえが必要のない食材もあります! そのまま燻製が可能な3つの食材をご紹介します。

ミックスナッツ

アーモンドやピーナッツなど、いろいろな種類のナッツが組み合わせて市販されていますが、アルミホイルに乗せて燻製器に入れて、風味づけ程度に燻すだけですぐに食べられます。サクラのチップとの相性が抜群なので、ぜひお試しください!

ゆで卵

ゆで卵を作っておけば、燻製機に入れるだけで簡単に燻製たまごが作れます。いつもの食べ方に飽きてしまった人には特におすすめです! クセの少ないヒッコリーはもちろん、どんなチップでも相性は良く、手軽で美味しいですよ。

チーズ

固形のプロセスチーズをそのまま燻製器に入れて、スモークチーズを作ることができます。チーズは加熱しすぎると溶けてしまうので、15分ほどの短時間でさっと燻すようにしましょう。また、リンゴのチップがマイルドな仕上がりになり、おすすめです。


今回はキャンプの初心者でも簡単にできる燻製のレシピをご紹介しました。基本の作り方をマスターしたら、スモークチップを変えて好みの味を見つけてみましょう! 同じ食材でもスモークチップが違うだけでいくつもの風味の違いを楽しめますよ。


ライター:片村優美
プロフィール:総合病院にて管理栄養士として10年弱の経験を積む。健康に関する講座、保健指導員などから、コンテンツの執筆など活動の幅広く活動中。
あらゆる年代の人々に「正しい食事」を伝えることをミッションとしています。専門家の立場からの食事指導、または自身の経験をもとにしたダイエットのアドバイスなど。

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